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ドコモ・arrows(アローズ)の虹彩認証「Iris Passport」を使ってみる

   

虹彩認証を取り巻く状況は、2017年大きく変化しました。

その最大の要因は、iPhone XによるFace ID・顔認証の登場です。

 

先行していた富士通の虹彩認証を一気に飛び越えて、新しい生体認証のスタンダードを作り出してしまいました。

虹彩認証が登場した当初は鮮烈な印象があり、「聞くのと実際やってみるのではまるで印象が違う」「実際使うとイメージが180度変わる」と私自身書いていたのですが、今のままではマイナーな生体認証システムになってしまう可能性もあります。

虹彩認証システム「Iris Passport(アイリスパスポート)」について、ここで改めて検証していきたいと思います。


虹彩認証とは何か

虹彩認証の概要

個人を認証するための方法として主に利用されているのはIDやパスワードなどですが、ケータイやスマホでは生体認証と呼ばれるシステムで個人を認証することができる機種が存在します。

生体認証の中でも、今まで主要な技術として利用されてきたのは「指紋認証」でした。

現在ではiPhoneも多くの機種で指紋認証を導入しているためかなりメジャーになりましたが、実は富士通はそれよりもはるか以前から指紋認証システムを自社のケータイやスマホに導入していました。

そんな富士通が次に手掛けた生体認証システムが、人間の瞳、その虹彩を利用した虹彩認証「Iris Passport」です。

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虹彩とは、人の瞳の部分、瞳孔の外側にあるドーナツ型の部分のことを指します。その虹彩には一人ひとり異なるしわがあり、そのしわが個人個人を識別するカギとなり、パターンとなるのです。虹彩認証は、そのパターンを登録し、照合することによってセキュリティを解除することができるようにするシステムとなっています。

 

虹彩認証の本人拒否率と他人受入率

生体認証の持つ特徴として「本人拒否率」と「他人受入率」という二つの指標がありますが、それはそのままの意味で、登録をした本人が誤って拒否されてしまう確率と、誤って他人を登録者と判断して受入れてしまう確率のことを指します。

当然のことながら、本人拒否率を下げようとするとその分他人受入率が上がってしまうため、その絶妙なバランスが求められてくるわけです。

一般的な虹彩認証の場合、他人受入率は120万分の1と言われていますが、Iris Passportの場合、他人受入率は10万分の1となっています。それでも、スマホの指紋認証の1万分の1と比べるとずいぶんセキュリティは高くなっています。

 

虹彩認証「Iris Passport」の使い方

では、虹彩認証対応のARROWシリーズに共通した、虹彩認証利用時の登録方法を見ていきます。

 

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まず、設定の中から「ロック・セキュリティ」を選択します。

 

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「虹彩登録」を選択します。これが、セキュリティを解除するための自分の虹彩情報を登録する作業になります。

 

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案内に沿って、自分の虹彩を登録します。登録する時間は約10秒程度で、その時間画面を見つめるだけです。

 

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セキュリティ解除方法に虹彩認証を利用するかが聞かれますので、「はい」を選びます。

 

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「セキュリティ認証画面」を選択します。そのあと、併用する解除方法も問われます。パターンや暗証番号など、虹彩認証ができない場合に利用する解除方法を設定します。

 

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以上で虹彩の登録は完了です。同時に、セキュリティ解除設定に虹彩認証が設定されたため、画面点灯時に画面上部に瞳を移す欄が出てきますので、そこに自分の目が写るようにすればすぐにロックが解除されます。

この虹彩を認証する時間が非常に短く、一瞬でロックが外れます。慣れるとかなり便利に使えるのではないでしょうか。

 

片眼でも認証可能か

両眼での虹彩認証は非常に高速で利用可能ですが、例えば両眼を登録後、片眼だけでも認証できるのでしょうか。

この点に関しては実際に試してみました。

両眼を登録した状態で、片眼だけでは、認証してくれません。ただし、例えば最初に右眼を認証し、そのあと次のタイミングで左眼を認証すれば、ロックは解除されます。つまり、片眼ずつでもいいので、両眼の認証が完了したところで「認証完了」となるようです。

 

また、片眼だけでも登録はできるのか、という点ですが、これは虹彩の登録画面に、「片眼で登録する方はこちらへ」という項目があります。

この場合には、片眼のみを登録するため、その眼だけを認証すればロック解除が可能になります。両眼を登録した場合との違いです。

 

眼鏡やコンタクトでも認証できるのか

登録時に裸眼で登録をしておけば、認証については「人や環境、眼鏡やコンタクトの種類にもよる」ということですが概ね認証可能です。実際試してみてもほとんど問題ありませんでした。

ただし、眼鏡をしていて反射の状態などによっては認証しにくいこともありますし、サングラスやカラーコンタクトの場合は虹彩が隠れてしまうので認証できないということです。

基本的に、赤外線LEDを照射しての「虹彩」認証なので、虹彩部分が登録時と大きく変化して見えてしまうようなケースでない限りは認証可能です。そういう意味で虹彩に影響を与えるわけではない結膜炎やものもらい、レーシック手術なども影響はないということです。

 

虹彩認証の問題点

虹彩認証の利用時における問題点としては、屋外での利用が挙げられます。

直射日光が顔に当たっているような場合には認証ができづらくなってしまいますので、太陽に背を向けるなどの工夫が必要になってきます。

利用しにくいタイミングがあると、普段使いとしてはなかなか利用しにくいような気もしますが、パターン認証や暗証番号認証と併用できるので、虹彩認証が利用しにくい時には切り替えて利用するようにしましょう。

 

赤外線LEDを照射するということによる安全性の問題についてですが、国際基準である光生物学的安全性試験(IEC62471)を実施しており、安全性は十分に検討されているということです。スマホのディスプレイから発せられるブルーライトよりも弱い光ということなので、特段の影響はないでしょう。

 

iPhone X・Face IDの登場

iPhone XのFace ID

従来の指紋認証から、Appleが大きく舵を切った新しい生体認証は、顔認証(Face ID)でした。→「iPhone XのFace ID・顔認証を試してみた

それまで生体認証と言えば指紋認証以外には、arrowsの虹彩認証くらいのもので、あるいは次世代のスマホにおける生体認証は虹彩認証が主流になっていくのかとも思えた時期もありました。

しかし、さすがに世界中で最も売れる端末であるiPhoneに搭載された生体認証が、仮に後出しであったとしても圧倒的有利に事を運ぶ形になるのはある程度予想できたことでもあります。

そしてその予想通りに、顔認証は瞬く間にメジャーな生体認証へと上り詰め、虹彩認証との差をあっという間に広げてしまいました。

 

Face ID・顔認証と虹彩認証の違い

顔認証の利用は、虹彩認証のようにわざわざ瞳を映して認証する必要もなく、ただただ顔をiPhoneの前に置いておくだけでロックが解除できるという手軽なものです。使い勝手の良さは、完全に虹彩認証以上です。

逆に虹彩認証の使い勝手が悪い点として、毎回瞳をセンサーでとらえてもらう必要があるため、瞳を枠内に合わせなければなりません。このひと手間がなかなか面倒で、それがある限り虹彩認証が顔認証より便利、と言われることはないかもしれません。

 

今後Appleによって顔認証がますます当たり前になってくると、arrowsの虹彩認証は今まで以上に苦しい戦いになりそうです。

 

arrows NX F-01Kにおけるデュアル生体認証

iPhone XのFace ID・顔認証に対抗する意図があるのかどうかわかりませんが、最新2017-2018年冬春モデルのarrows NX F-01Kでは、虹彩認証だけでなく、指紋認証も搭載し、デュアル生体認証搭載機種として新しいチャレンジが実施されています。

しかし、実際に二つの生体認証を同時利用してみた感想としては、「指紋認証があれば虹彩認証はいらないのでは」というなんとも厳しいものになってしまいました。

 

F-01Kで二つの生体認証を使ってみた内容は関連記事「arrows NX F-01Kを購入して色々試してみたまとめ」にてどうぞ。

 - 2018年冬春モデル