ドコモ情報裏ブログ

ドコモのサービス/料金/キャンペーン/MVNO/格安スマホ/SIMフリースマホ/Android/iOS/Windows/アプリゲームを裏側から検証

*

auショップ×ライフネット生命の強みとは

      2016/02/23

ドコモショップに続き、auショップでも保険の取り扱いが開始されるというニュースが日経で報じられました。

かねてよりKDDIと資本提携を進めているライフネット生命とのコラボとなり、auショップで生命保険の仲介サービスを2016年夏までに開始し、順次全国2500店舗に拡大していくということです。

さて、今回のauとライフネット生命のコラボには、どういうメリットがあるのでしょうか。

そもそもライフネット生命とはどういう保険を取り扱いしていて、また、ドコモの保険取り扱いに対して、どういう違いがあるのでしょうか。

ライフネット生命とKDDI au

「生命保険は保険のセールスレディを介して加入する」、というそれまでの常識を覆す形で、「ネット系生保」というジャンルを生み出したのがライフネット生命アクサダイレクト生命です。

「インターネットで保険の申込ができる」という今までにない保険加入の形を提供し、その業績を伸ばしてきたライフネット生命ですが、まだまだ全体から見れば限られたシェアであるインターネットで保険の申し込みをする層を刈り尽したのか、それともライバルの台頭のせいなのか、新しい契約の獲得が伸び悩んでいました。

生命保険は長期にわたる契約であるため、やはり会社に対する信頼性がものをいう部分もあり、どうしても新興勢力としてのライフネット生命は、そうした契約者獲得に対するハンデを乗り越えることに苦しんでいたようです。

そんなハンデを跳ね返すのに、抜群の知名度と信頼性を持つKDDIとの資本提携は非常に大きな魅力だったと思われます。

逆にKDDIから見ても、今後の社会情勢などをみても、ケータイ/スマートフォンだけでは先細りになってしまう可能性が高く、通信事業だけにとらわれない総合的なサービス展開を模索している中で、ライフネット生命は非常に魅力的なパートナーにうつったものと思われます。

 

ライフネット生命の保険業界での立ち位置

そもそもライフネット生命とは、保険業界の中ではどういう位置にある保険会社なのでしょうか。保険業界におけるライフネット生命の立ち位置として、2013年度の総資産を見てみます。

 

ライフネット生命保険 2013年度総資産 210億円

 

生命保険会社としては、総資産はかなり少ないと言えます。ただ、昨今人気を集めている生命保険会社は総資産で見れば軒並み近い水準でもあります。

たとえば収入保障保険や特徴あるがん保険などでも人気のチューリッヒ生命は、ほぼ同じ水準の総資産で190億円、独自の販売手法で人気を集める楽天生命は280億円です。

少し上を見ると各種保険の多くで非常に評価の高いオリックス生命は7000億円、がん保険終身保険で人気を集めるAIG富士生命は3900億円です。

 

ここまでが大体ライフネット生命と似たような、どちらかと言えば保険会社の中では新興勢力と言える会社群です。ただその一方で、保険商品としては非常に魅力的な商品を数多く扱っているのもこの水準の保険会社であるのも事実で、ライフネット生命もその中の一つです。

 

逆に総資産を上からみると、第一位は圧倒的資産を誇るかんぽ生命の87兆円です。ただ、かんぽ生命については民営化されたとはいえ、まだまだ官制企業の名残があるため、実際の第一位は日本生命の56兆円と言っていいでしょう。それに明治安田生命第一生命の34兆円が続きます。

 

これは2013年度のデータですが、最近は保険業界の動きも激しく、海外進出を展開する保険会社も増えてきており、大きく変動している可能性もあります。ただし、上位が不動であるということは変わりありません。

もちろん、総資産が大きい方が優良な保険会社である、というわけでは決してありません。

 

au×ライフネット生命の保険とは

では、ライフネット生命はどういう保険を取り扱いしているのでしょうか。一つずつ見ていきます。

 

定期死亡保険 就業不能保険 終身医療保険
 かぞくへの保険 働く人への保険 新じぶんへの保険
新じぶんへの保険レディース

 

ライフネット生命は、他の保険会社のように、多様多種の保険を取り扱いしているわけではありません。

大きく分けて三つの保険の取り扱いとなっています。

この中で、「auの生命ほけん」として当面取り扱いをされる保険は、「au定期ほけん」、「au医療ほけん」「au医療ほけんレディース」の三つとなります。「就業不能保険」の取り扱いはありません。

 

au×ライフネット生命の「かぞくへの保険」=「au定期ほけん」

ライフネット生命の「かぞくへの保険」は、一般的な生命保険、定期死亡保険です。

業界最安値水準の保険料をアピールしており、使い勝手のいい保険と言えます。

確かに非常に安価な保険料水準であることは間違いなく、定期保険を検討しているのであれば十分選択肢として考えられる保険となっています。ライバルとしてはオリックス生命の「Bridge(ブリッジ)」、「FineSave(ファインセーブ)」、メットライフ生命の「スーパー割引定期保険」などでしょうか。

定期保険であるため、解約返戻金は一切ない掛け捨てタイプとなっていますが、その分保険料を格安で大きな保障を受けることができます。

健康状態や喫煙の有無で保険料が変わるリスク細分型の保険ではないため、健康状態がよく非喫煙の人からするとお得感が少ないかもしれませんが、喫煙者や健康状態に不安を抱える人でも入りやすい保険となっています。

なお、保険期間は年満了歳満了の両方から期間を選択することができ、本当に保険が必要な期間に大きな保障を得るという本来の生命保険の使い方ができるようになっています。

 

そもそも生命保険(定期保険)はわかりにくい・難しいと言われる各種保険の中でも非常に簡単な部類で、比較する部分があまり存在しません。

いくつかの注意点を確認したら、あとは純粋に保険料で比較するのが最も間違いなく、各種保険会社と比較する場合は、「定期保険」の保険料を比較すれば問題ありません。

 

例えば大手生保の保険がわかりにくいと言われる最大の原因は、主契約となる保険契約に「特約」という付帯部分が数多くつけられているためです。格安保険料で人気を集める保険会社は、この特約部分と主契約部分との切り分けが明確であり、あくまで主契約は主契約、特約は特約としてあくまでも「必要な人だけ」利用できるものとしてあるわけです。

大手生保の保険で悪名高い「定期特約付き終身保険(定期付き終身保険)」はこの「特約付き保険」の代表格で、ケータイ業界でいえばべた付けオプションが多数はじめからついているスマホ契約と考えればわかりやすいでしょう。「定期付き終身保険」は、多くの雑誌や保険系書籍で「入ってはいけない保険」に位置づけられています。

そんなものがまかり通っているのが大手生保の現実であり、人件費等も非常に多くかかる大手生保はネット系や通販系などのカタカナ系生保と比較して保険料は非常に割高です。まさにこの点、通信業界と同じですね。

 

au×ライフネット生命の「働く人への保険」=auほけん取り扱いなし

就業不能保険は、昨今人気が高まりつつありますがまだまだ知名度も加入者も少ない保険です。

「就業不能」という名前の通り、突然の病気やケガで働けなくなってしまった場合に対応できる保険となっています。

働けなくなった期間中、年金形式で保険金を受け取ることができる保険です。

働けなくなる期間も短期間であればともかくとして、長期にわたると家族への保障や住宅ローンなど、どうしても必要となる費用を稼ぐことができなくなってしまいます。そんなリスクを軽減するのが就業不能保険で、ライフネット生命の「働く人への保険」です。

死亡保険が、「契約者が死亡したとき」にのみ保険金を受け取れるのに対して、就業不能保険の場合には契約者は当然生存しており、ただ就業が難しい状態になったときに保険金を受けとれるというシステムです。

死亡保険同様、万が一に備えるという意味では必要な保険となっています。

 

au×ライフネット生命の「新じぶんへの保険」=「au医療ほけん」

現在保険の中で選択が最も難しいのが医療保険です。

医療保険といえば入院保障を主契約にしているものが主流だったところから、現在は三大疾病に特化したものや女性向けの医療保険、さらには診断一時金を主契約とするものまで登場しており、契約者の判断一つで様々な選択肢が広がります。

ただ、選択肢が多い半面、医療保険についての知識が深くないと選択が非常に難しいという側面もあり、なかなか自分一人の判断で医療保険を選択することはしにくくなってきています。

 

そんな中でのライフネット生命の医療保険「新じぶんへの保険」。

入院保障を主契約とした医療保険で、シンプルなエコノミーコースと、がん診断時に一時金が給付される「がん治療給付金」、さらに指定の先進医療を利用した際に給付される「先進医療給付金」の特約が付与されるおすすめコースが用意されています。

必要に応じてコースを選択し、さらに払い込み期間は「60歳」、「65歳」、「終身」の中から選択可能です。

入院給付金も日額5000円から15000円の間で選択ができるようになっています。

 

auショップで販売されるライフネット生命の保険とは

さて、それではそれらライフネット生命の保険の中で、実際にauショップで取り扱いされる保険はどの保険なのでしょうか。

どれも取り扱いすればいい話ですが、生命保険を取り扱う、とニュースでは報じているので、とりあえずメインで販売されるのは「かぞくへの保険」かもしれません。

※追記:auのほけんとして、「au定期ほけん」、「au医療ほけん」、「au医療ほけんレディース」が取り扱いされます。インターネットで申込受付され、一部auショップでも対面申込可能となる予定です

auショップでの待ち時間の間に、タブレットを利用してライフネット生命のサイトを紹介したりする予定ということです。

もちろん、それ「かぞくへの保険」以外の保険も取り扱いされる可能性は十分あり、総合的な販売がauショップで行われるのかもしれません。

基本的にライフネット生命との協業となるので、ドコモのように保険の乗合代理店のようにはならないのかもしれませんが、仮にドコモが日本生命をはじめとした大手生保の保険を取り扱うようになるとしたら、魅力でいえば圧倒的にau優位です。

あくまで昔からの知名度と絶対的安心感、そして保険レディを中心とした営業および縁故加入などで契約数を維持している大手生保に対して、KDDIをバックに安心感を手に入れたライフネット生命は、保険料の安さを武器に十分勝負できます。

保険料の勝負になると、それこそ大手ケータイキャリアとMVNOくらいの料金格差があります。ライフネット生命が安いこともありますが、何より大手生保が高すぎるのです。

ライフネット生命を持つauを敵に回すのであれば、日本生命だけではなく、もっと保険料で戦える保険会社を選択肢として味方に引き入れないと、ドコモは保険でauと勝負できません。

いずれにしても今後のニュースに注目と言えそうです。

 - auの保険