ドコモ情報裏ブログ

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総務省が救済すべきは「通話をしない層」

   

本当にケータイスマホ料金は高いのか

安倍首相の一言から始まった携帯料金の値下げ議論について、総務省とは違う視点から一点、指摘したいと思います。

 

そもそも、ケータイスマホ料金が高い高いと言われていますが、それは本当にそうなのでしょうか?

思い返してみてほしいのですが、ドコモが先陣を切って開始したカケホーダイプラン
いつの間にか当たり前のようになってしまいましたが、開始された当初は画期的プランだったのです。

なぜなら、カケホーダイプランは今までどのキャリアにも存在しなかった完全通話定額制プランだったからです。

家族同士、同じキャリア同士じゃなくても通話を定額で何分でも何時間でも話すことができるプランが、初めて開始されたのです。

カケホーダイプランが開始されたのは2014年6月1日、まだ一年弱しか経っていません。
料金が高い、という指摘は、まずここに一度立ち返って考えるべきなのです。

通話料金が大幅に安くなったカケホーダイプラン

カケホーダイプランへの移行が当初のドコモの予定よりもかなり早いペースで進み、その結果ドコモの収益を圧迫したのは散々ニュースになっていましたが、なぜドコモは自ら推し進めるカケホーダイプランへの移行を予定通り進めていたのに、収益減につながったのでしょうか。

それは、カケホーダイプランにすることでお得になるユーザーが多数存在したからです。

もちろん、端末購入時の月々サポート適用の条件としてドコモがカケホーダイプランを指定したために、買い替えが進めば進むほど望むと望まざるとにかかわらずカケホーダイプランユーザーは増え続けています。

しかしそれとは関らず、初期の段階でかなりのユーザーがカケホーダイプランに自ら移行しているという事実は見逃せません。

つまり、その段階でカケホーダイプランを導入したユーザーは、元々かなり通話が多いユーザーであり、カケホーダイプランが導入されたことにより、劇的に毎月の料金が安くなったのです。

この事実は、ドコモをはじめとして後を追随したauやソフトバンクについても同じことがいえ、それだけでもかなりの収益減になったはずです。

ケータイスマホ料金が高い、と安倍首相は指摘しましたが、実はたった一年弱前に、かなりの料金値下げが実行されていたのを完全に失念しています。そもそもそんなこと自体、知らないのかもしれません。

 

カケホーダイプランによる不平等感の拡大

ただし、ここで問題なのは、大幅値引きの恩恵を受けることができたのは、「通話が多いユーザーのみ」という事実です。

元々通話をしないユーザーは、カケホーダイプランにしてもほとんどメリットはなく、むしろデータ容量が減ったり料金が高くなるケースも存在するわけです。

これでは平等ではないといわれても仕方ありません。

 

ドコモやau、ソフトバンクとしての考え方は、おそらくこうです。

「カケホーダイプランを導入するとインパクトはあるものの収益減は免れない。しかし音声ARPUはもともと減り続けているし、今後はもっと減っていくに違いない。それならば早い段階で音声ARPUを定額制にしてしまい減少を一定レベルでストップし、その代わりの収益源としてデータARPUで稼いでいくようにしよう」

つまり、今までは通話料金が通話を使った人ほど高いというシステムだったのですが、カケホーダイプランの導入により、通話を利用する人も利用しない人も通話料金は一定という、全体としての通話料金の平準化が図られたのです。

その平準化された通話の基本料金にプラスして、データ通信料金が加算されるシステムに変わったのです。

そのため、データ通信部分では今までとそう変わらなくても、通話部分で割高になってしまうユーザーが出てきてしまったのです。

しかしこれは、どこかでカケホーダイプランによる減収分を回収する必要があったと考えるとドコモとしてはやむを得ない措置で、割を食ったのは完全に通話が少ないユーザーだったわけです。

つまり、今回総務省が救済すべきユーザーは通話が少なく元々が今よりも安く利用できていたはずのユーザーであり、通話が多いユーザーではないのです。

そう考えると、割安なデータ量1GBプランの導入、というのはポイントが少々ずれていると思わざるを得ないわけです。

もし単純にそんなプランが導入されると、通話が多くデータ量利用が少ないユーザーは万々歳の一人勝ちです。

そしてMVNOの存在意義がほぼ失われ、淘汰の波が一気に押し寄せて総務省が一方で目論むMVNOの活性化は頓挫するでしょう。

 

今よりも平等な新プランを考える

では一体、どうすれば最も平等になるのでしょうか。

現在のプランが非常に不平等なのは理解できたと思います。

ですので、ドコモが収益をできる限り維持しつつ不平等感をなくすのであれば、カケホーダイプラン2700円を、まず値上げすればいいのです。

次のようなシステムではどうでしょうか。

 

カケホーダイプラン:3700円(値上げ)
カケホーダイライトライトプラン:2700円(値上げ)
スーパーライトプラン(従量制):700円(新プラン)

 

カケホーダイプランとライトプランは内容そのままに値上げを実施します。

さらに、通話をしない人向けにスーパーライトとして通話をしたら即通話料がかかる従量制プランを作ります。これで通話が少ないユーザーは救われます。

ただ、今のカケホーダイライトのようにデータMパック以上という条件がつくと意味がないので、格安利用を考えている通話も通信もきわめて利用が少ないユーザーであれば、スーパーライトはデータSパックから利用可能とし、スーパーライト+データSパック(3500円)も利用可能とします。

これでスマホの最低利用料金月額5000円以内の運用が可能となります。

 

一方で、通話も通信も多いユーザーであれば、カケホーダイプラン3700円+データLパック6700円で1万円越えです。

しかし利用が多いのですからこれは仕方ありません。安くしたければ安い料金も用意してあるのですから、利用を工夫すればいいだけです。

これで多く使う人と使わない人が差別化でき、利用者としても納得できるのではないでしょうか。

単純に安くしたければ安いプランを選択すればよく、たくさん利用したいのであればそれ相応に料金を支払えばいいのです。

 

総務省案では救済すべきポイントが明確でなく、とにかく全体的に「携帯料金は高い」という話にしかなっていないようですが、利用が多いユーザーが高いのは仕方ないと考えるべきなのです。

そうしないと、それこそ不平等です。

逆に、まったく利用していないユーザーが高いのはおかしいというのはその通りなので、通話も通信も利用していないユーザーをまずは救済していきたいところです。

そうすれば、少なくともライトユーザー層は納得しますし、たくさん使いたい人は高い料金を支払えば利用できるという極めて単純な今よりもはるかに平等なプランとなります。

 

ただただいまより安くというだけではドコモはじめau、ソフトバンクも受け入れがたいと思います。

ユーザーが納得しやすく平等な形のプランを、総務省含めてしっかり検討してもらいたいところです。

 

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