細かい制度内容が結構細かく変わっていて、「結局どの機種がどのタイミングで下取りしてもらえて、何が本当なの!?」と言いたくなるドコモのサービスの一つが、下取りプログラムです。
微妙にルールが変更になっても大きく発表されることもないため、「あれ? いつの間に変わったんだろう??」といつも後から気づかされたりします。
とはいえ、全体としてずっと変わらない部分としては、「機種購入時に今まで使っていた機種を下取りに出すことで新機種を安く購入できる、またはdポイントがもらえる」という部分です。
新機種購入後の旧機種の活用法としては他に、ネットオークションやメルカリで転売する、メイン端末の故障時のための予備機として残しておく、格安SIMを入れて別の家族に使わせる、などの方法もあるわけですが、それらに対してドコモの下取りがどれくらいの優位性があるのか、どういう人の場合には利用したがいいのか、内容を確認していこうと思います。
ドコモの下取りの概要
ドコモの下取りとは、機種購入時に今まで利用していたiPhone・iPad・ドコモのスマートフォンやタブレット、ドコモ ケータイなどを下取りに出すことで、機種購入代金から最大74,700円(税込)を割引してもらえるサービスです。
ドコモのほぼ全機種が下取り可能で、新規契約時には他社スマホも一部下取りができます。
以前のように派手な端末価格の値引きができなくなった昨今、下取りによる値引き額が与える影響は非常に大きくなってきています。が、ある程度高額で下取りしてもらえるのは、iPhoneや比較的新しいAndroidスマートフォンくらいのもので、年数がそれなりに経過したAndroidスマホなどは100円下取り、または買取価格がつかないケースもあります。
そのため、下取り価格があまりにも安い場合には、以下に紹介する他の選択肢をとることも視野に入ってくるというわけです。
下取り以外の旧機種活用方法
ネットオークション・メルカリ転売・中古買取店へ売却
機種によっては、ドコモに下取りに出すよりも金額的にはよりオトクになる可能性があるのが、ネットオークションでの転売やメルカリへの出品です。
また、実店舗にて中古スマホを買い取ってくれるお店なども多数ありますので、そうした店舗を利用するという選択肢もあります。
ドコモの下取りでは値が付かない機種でも、ある程度の金額で販売できる可能性があるため、活用価値は充分にあります。
また、どんな機種の場合でも、とりあえず過去の対象端末の取引履歴を調べて、どれくらいの相場で売れているのかを確認してみてもいいでしょう。それによって、ドコモの下取りに出すべきか、別で転売するべきか判断できると思います。
ただ、注意点としては、長く利用した端末の転売となると、どうしてもスマホ本体の傷み具合によっては転売自体しにくいこともある、という点です。
万が一転売した後、早々に壊れてしまうと、そういうリスクは覚悟の上で購入してもらったとしても、人間の心理としてどうしてもトラブルになりかねないですし、そうしたトラブルのリスクはたとえ新品未使用品であっても存在します。
メルカリやネットオークションでの転売は、個人間取引におけるそうしたリスクを許容できる場合にのみ取りうる方法とも言えます。
ドコモへの下取りの場合、そうした心配をしなくていいですし、仮に汚れがかなりひどかったとしても正常に動きさえすれば下取りしてもらえますし、価格は下がりますが画面割れ品であってもしっかり動けば下取りしてもらえるというメリットもあります。
両方のメリットデメリットを理解した上で、選択するようにしましょう。
メイン端末故障時のための予備機にする
もし、新しく購入する端末以外に予備のスマホが一台もない、という場合には、万が一の故障時、トラブル時に備えて予備機として手元に残しておく、という選択肢もあります。
旧機種の中にあまりにも膨大なデータが入っており、簡単には新端末に移し替えられない、という場合も同じように、とりあえず予備機として残しておくのも一つの考え方です。
とりあえず新機種と旧機種のSIMカードのサイズが同じなら、ただSIMカードを入れ替えるだけですぐに使えますので、緊急時にドコモから代替機を借りる必要もありませんし、何より使い慣れた自分の端末なので、抵抗も少ないはずです。
個人的には、ある程度使える状態の旧機種を一台は予備で残しておいた方が、何かと役立つと考えています。
ただ、そう何台も残しておく必要は皆無なので、既に一台予備があるのなら、下取りや転売を検討する方がいいかもしれません。
格安SIMを入れて別の家族に使わせる
機種変更したものの、旧機種も特に何かが悪くなったわけではない、という場合には、その端末をそのまま家族に使いまわすこともできます。
個人的にはこれもよく利用する方法の一つです。
そうすることで、家族全体でのスマホ購入費用を抑えることができます。
また、場合によってはドコモのSIMを入れずにそのまま格安SIMを入れて利用することで、端末代金も不要、毎月の利用料金も格安という状態を作り出すこともできます。
ただ、この方法はある程度スマホやSIMの使いまわし方に自信があるユーザー向けでもあります。
そこまではいいのですが、そのあともし端末が故障した場合などにどうすればいいか、というところまで考えた上で選択した方が間違いないと思われます。
機種変更応援プログラム利用で回収に出す
ドコモの機種変更応援プログラムおよび機種変更応援プログラムプラスを利用する場合、利用中の機種の回収が条件として課せられます。そのため、下取りプログラムは利用できませんし、当然転売等もできません。
場合によっては下取りプログラムの方がメリットが出てしまう可能性もあるため、加入中の方はどちらがお得かを見極める必要があります。
一方、機種変更応援プログラムプラスについても、新規受付は既に終了していますので、現状加入している人の場合のみ、利用するか、下取りにするか、そのほかの方法にするかを考える必要があります。
ちなみに、現行機種の利用期間が二年を超えると、利用対象から完全に外れますので、下取りや他の方法を検討する必要が出てきます。今後はそういう人が増えてくると考えられます。
Androidスマートフォン/iPhoneの下取り
上記のような旧端末の利用方法を踏まえた上で、それでもドコモの下取りに出した方がいい、と判断できたなら、ドコモの下取りを検討してみましょう。
Androidスマートフォン・タブレット・ドコモケータイについて下取りを申込みすると、携帯電話機などの購入代金から最大53,500円(税込)を割引(またはdポイント進呈)してもらうことができ、iPhoneを下取りに出した場合は最大74,700円(税込)の割引(またはdポイント進呈)が適用されます。
購入対象機種はdtab 01や付属品を除く全機種で、下取り対象端末は以下で案内しています。
iPhoneとAndroid他機種の下取りは公式サイトでは別枠に設定されていますが、基本的に違いはほとんどありませんので、同一の内容として扱っていきます。
下取り適用条件
・携帯電話機などの購入時に、ドコモのAndroidスマートフォン・タブレット・ドコモケータイ・iPhoneなどを下取りに出すこと。
・dポイントクラブ/ドコモビジネスプレミアクラブに加入していること。
・以下の下取り条件を満たす対象機種を下取りに出すこと。
下取り条件
・ドコモが販売したAndroidスマートフォン・タブレット・ドコモ ケータイ・iPhoneなどの場合、下取り申込みする自回線の機種購入履歴に登録されており、その購入において不備・不正や機種購入代金の未払いがないこと
・他社が販売したAndroidスマートフォン/iPhoneの場合、以下条件を満たす必要がある。
1.下取り申込み機種が正規店で購入されたAndroidスマートフォン/iPhoneであること。
2.新規契約(MNP含む)と同時に、ドコモのiPhone・iPad・スマートフォンやタブレット、ドコモ ケータイを購入し、下取りの申し込みをすること。
・下取り申込み機種にネットワーク利用制限がかかっていないこと
・下取り申込み機種に故障、水濡れ、著しい外観破損がないこと
・下取り申込み機種に記録されているメモリ・データが消去できること(一切のデータはユーザー自身の責任で消去)
・改造していないこと
・下取り申込者が下取り申込み機種の所有権を有していること
・電源ボタン・リアカバー・充電口のキャップ・電池・アンテナなど、購入時に本体に付属しているものについて紛失していないこと
店頭・郵送下取り価格/良品・画面割れ品
下取り価格について、以前は店頭下取りよりも郵送下取りの方がやや価格が少なく設定されていましたが、現在では店頭でも郵送でも全く同じ下取り価格が設定されています。
「良品」とは画面割れがなく正常に動作する状態を指し、「画面割れ品」とは画面にひびが入っていたりするものの、正常な利用に支障のないものを指します。例えば画面が割れていて液晶がまっくらで見えないとか、タッチパネルが反応しない、というような場合には下取りに出すことはできません。
各機種の下取り価格リストは公式サイトを参考にされてください。→ドコモ公式サイト
上記価格リストに記載のない機種については、機種購入と同時の下取り申込みに限り、ポイント100ptとの交換となります。
dポイント進呈方法
下取り金額をそのまま機種購入時の値引きに利用するのではなく、dポイントをもらう形にした場合の進呈方法について確認しておきます。
店頭下取りの場合と郵送下取りの場合で若干の違いがあります。
【店頭下取りの場合】
ドコモショップ等店頭にてその場で検品してもらい、下取り申込み機種をその場で預ける場合、携帯電話機など購入時に利用可能なdポイントを、即時でもらうことができます。
【郵送下取りの場合】
「NTTドコモ下取り窓口」との郵送での手続きとなります。
送られてくる送付キットにて後日下取り申込み機種を「NTTドコモ下取り窓口」へ送ります。
ここで一点、注意点があるのですが、下取り機種の送付キットは、「本人限定受取(特例型)郵便物」として送られてきます。
そのため、まずは本人限定受取郵便到着のお知らせが届くので、そのお知らせに記載された方法で10日以内に契約者本人が受取手続きを実施する必要があります。具体的には、郵便局に取りに行くか、指定の時間に配達してもらうかのどちらかとなります。
万が一、受取ができない場合には、自動的にキャンセル扱いとなります。ここが、郵送下取りのまず第一のハードルとなります。
封筒で、下取り送付キットは送られてきます。
内容としては、ポイント交換申込書/手順書、返信用封筒、エアクッションが同梱されています。必要事項を記入し、下取り端末を入れて、返送しましょう。
下取り申込み機種と申込書が不備なく「NTTドコモ下取り窓口」に到着し、検品が終了した翌日に、一括でdポイントが進呈されます。
郵送下取りの方がdポイントをもらえるタイミングはやや遅れる形となりますが、以前と異なり店頭でも郵送でももらえるポイント数はまったく変わりませんので、特に急ぎでもなければ何も影響はないと考えられます。
万が一、送付した下取り端末に故障などの不備が見つかった場合には、申込者住所に返送される形となり、3ヵ月間受取がない場合には廃棄されますので注意しましょう。
関連記事:「ドコモで郵送下取りを選択したら」
下取りの申し込み方法
ドコモの下取りは、すべてのドコモショップ、ドコモ取扱い店舗、ドコモオンラインショップでのみ申込み可能とされています。
注意点として、一部の家電量販店などにおいては、下取りポイント進呈額が10,000pt以上の場合は店頭下取りが実施できない場合があります。
店頭申し込みができない場合は、「NTTドコモ下取り窓口」との郵送での手続きとなります。
ドコモオンラインショップでの下取り申し込み時の注意事項
ドコモの機種変更について、昨今とにかく店頭購入よりもドコモオンラインショップ購入のメリットの方がかなり大きくなってきているため、ドコモオンラインショップ購入と同時の下取り申し込みを利用する人も少なくないと思います。
その場合、以下の注意点をしっかり理解しておきましょう。
・郵送方式のみ受付可能。そのため、ポイント100ptとの交換機種の下取り申込みは不可。
・新規契約(MNP含む)の場合、ドコモ以外のAndroid機種・ドコモ以外のiPhoneのみ、下取りプログラムに申し込み可。
・機種変更・契約変更の場合、下取り申込みする自回線の機種購入履歴に登録されているドコモのAndroidスマートフォン・タブレット・ドコモ ケータイ・iPhoneであり、かつ「下取り対象機種および下取り価格・下取りポイント」の一覧表に表示されている機種のみ申し込み可。
機種変更時の下取りは過去該当回線で購入履歴があるドコモ機種に限定されますが、新規契約の場合には逆にドコモのスマートフォン・iPhoneの下取りはできません。他社端末のみです。
関連記事:「ドコモオンラインショップでの機種変更/購入がリアル店舗より圧倒的有利な件」
下取りプログラムの利用価値
以上の内容を見てきて、ドコモの下取りプログラムの概要は大方つかめたのではないかと思います。
ではその上で、実際に利用するかどうか、については、そのタイミングや機種ごとに判断は変わってくると思います。
また、ネットオークションやメルカリなどに抵抗があるかどうかでも変わります。
見知らぬ個人との取引に抵抗があれば、当然そうした手段は選びにくいと思いますので、金額よりも安心を選ぶのであれば、ドコモで下取りプログラム、または場合によっては機種変更応援プログラムを利用するのが正解です。
一方で、個人間取引に抵抗がなく、より金額を重視して旧端末をさばきたいと考えるのであれば、ドコモの下取りは途端に魅力ある選択肢ではなくなるかもしれません。
ちなみに私は、最近はほとんど手元に残しているケースが多いですが、以前は旧機種で完全に必要なくなった場合には、中古買取店に持っていっていたこともありました。私もどちらかというと、ネット上での見知らぬ他人との取引にはやや抵抗がある方で、金額よりも安心を選ぶことが多いです。
そのため、条件さえ満たせばドコモの下取りプログラムは十分利用価値があると考えています。
一昔前よりも、古くなったスマートフォン/iPhoneにも様々な利用用途が最近はありますので、よく考えて下取りに出すのか、他の方法を取るのか、方向性を決めたいところです。
関連記事:「新機種購入する前に」