商品購入時に領収書を必要とするケースとしては、税務上で購入金額を経費計上する場合が主だと思いますが、ドコモオンラインショップでスマホやiPhoneを購入した場合は、基本的にそのままでは領収書は発行されません。
代わりに、「明細書」をオンライン上で取得して印刷することができるので、個人の場合にはこれを領収書代わりにして経費計上することができます。
ただ、例えば個人から法人成りした場合や、個人名義で買ったけれども会社宛ての領収書が必要、というケースもあると思います。
この場合、見積書には購入回線の契約者名がしっかり記入してあるため、見積書をもって経費計上の際の書類にするのは難しく、やはり領収書がどうしても必要になります。
ドコモオンラインショップでは、個人に対しては「見積書」の利用を推奨していることもあり、領収証発行の手順はそれほどわかりやすく明示されているわけではありません。
対象者の人はそれほど多くはないかもしれませんが、探しても方法がわからない、という人もやはりたまにいらっしゃいますので、その辺りを解説していこうと思います。
関連記事:「確定申告のためにドコモの支払証明書/ご利用料金証明書を手に入れる」
ドコモオンラインショップにおける領収書発行条件は、一括購入および代引きまたはクレジットカード払い
ドコモオンラインショップ購入分に対する領収書発行は、手順を踏めばもちろん可能です。
ただ、以下いずれかの条件を満たす必要があります。
- 一括購入+代金引換払い
- 一括購入+クレジットカード払い
※ドコモ払いは対象外。
まず、一括購入、これが大前提です。割賦購入の場合、当然まだ残金があり全額支払っているわけではないので領収書は発行できません。
さらに、購入の際の支払い方法では、ドコモ払いが対象外となり、代金引換払い、またはクレジットカード払いを選択する必要があります。
ちなみに、代金引換払いで購入した場合には、送り状に領収証が添付されていますが、当然購入名義充ての領収証なので、個人名義で法人宛ての領収書を発行してもらうためには、やはり以下の手続きが必要となります。
領収書発行の流れ
ドコモオンラインショップ購入分の領収書を発行してもらうためには、自分自身で領収書発行依頼書を印刷し、記入し、郵送しなければなりません。
まず、領収書発行依頼書の印刷ですが、以下のデータを印刷して利用しましょう。
用意された上記のデータを、両面印刷をして使うのですが、両面印刷の方向を間違うと、正しく裏表にならないので注意しましょう。真っ黒の面と、個人情報を記入した面が合わさるようになるのが正しい状態です。
うちの場合、プリンタの設定で、「短辺とじ」を選択するとちゃんと印刷できました。「長辺とじ」にすると完全にずれました。
この辺りはプリンタによっても設定が違うかもしれないので、都度確認してください。
実際に両面印刷してみました。
点線に沿って、切り抜きます。この時、ちゃんと裏表ズレがないか確認しておきましょう。
必要事項を記入していきます。
個人名義の回線で購入した際に、法人宛ての領収書をもらう、というのが今回の目的なので、「ご希望の領収書宛名」の部分には間違わないように会社名をしっかり記入しましょう。ここを個人名で書いてしまうとそのまま個人宛の領収書が送られてきてしまうので、意味がありません。
そのほか、注意点としては、3番の「お客様専用番号」という部分、ここはドコモ回線を持っていてその回線で購入した場合には記入の必要がないのですが、もし同じ回線で短期間に複数回線購入している場合などは、ここに「お客様専用番号」を記入してそれぞれ送れば問題ありません。
基本、発行してもらいたい領収書ごとに領収書発行依頼書が一部必要です。つまり、Xperia 1を購入後、数ヶ月でXperia 5を購入しており、両方の領収書が欲しい、という場合にはお客様専用番号の部分だけ書き分けた領収書発行依頼書をそれぞれ送る、という具合です。
どれくらい前の購入分まで領収書が発行できるのかは未確認ですが、購入後出来るだけ早めに領収書発行依頼手続きは実施するようにしましょう。
必要事項を書き終えたら、折り曲げて「のりしろ」をのり付けし、後は切手を貼って郵送すれば完了です。
領収書発行依頼書に関する注意事項
ドコモオンラインショップの領収書発行依頼書には、以下のような注意点があります。
- 領収書の発行には2週間程度かかる。
- 領収書の発行日は商品受取日となる。
- 代金引換払いにて商品購入の場合は、送り状に領収書が添付されている。
- 分割払い/ドコモ払い(電話料金合算払い)にて商品購入した場合、領収書は発行できない。
- 領収書発行依頼書の送料はユーザー負担。
- 普通郵便(25g以内の定形郵便物)の場合、送料は84円(税込)。
- ドコモ契約者名義が法人名義の場合、領収書の宛名を個人名義にすることはできない。
どれも非常に重要なのですが、特に重要なポイントを以下、解説していきます。
法人名義で個人宛の領収書を発行することはできないが、個人名義で法人宛の領収書は発行できる
この点を最初に注意点として挙げたのは、実際に私が、ドコモインフォメーションセンターに間違った案内を受けた部分だからです。
念のためインフォメーションセンターに確認を取っていたのですが、
「ドコモオンラインショップの担当に確認しましたが、個人名義で法人宛の領収書は発行できないということです」。
はっきりそう言われました。ちなみに事前に確認をとった時には自信をもって「可能」と言われていたので、さすがに再確認しました。その結果、そこそこ待たされた後に、可能である、という回答に変わりました。
ドコモショップでもインフォメーションセンターでも、やや複雑な手続きだったり、普段あまり問い合わせがないような内容だと、こうしたケースはままあります。注意されてください。以下まとめます。
・法人名義の回線で、個人宛の領収書の発行はできない。
・個人名義の回線で、法人宛の領収書の発行は可能。
法人名義の回線で購入しておいて、個人宛の領収書が必要になるケースはあまり考えられませんが、逆のケース、個人名義の回線で買って法人宛の領収書が必要になるケースは結構あります。そのため、この手続きができないと経費の面でかなり不便になります。そのため、それができないということはないんですね。
個人で買っておいて会社に経費申請することもあるでしょうし、個人から法人成りしたタイミングで法人の領収書が必要になった、ということもあると思います。
この点は何度もしっかり確認しましたので、間違いありません。もし個人名義の回線で法人宛領収書が発行できないという担当の方にあたってしまった場合、本当にそうなのか何度も確認を促しましょう。
代金引換払いで添付されてくる領収書問題
ドコモオンラインショップにおける領収書の発行について、必ず押さえておかないとまずいのが、クレジットカード払いか代金引換払いでなければ領収書発行ができない、という点です。
分割払い/ドコモ払い(電話料金合算払い)を選択してしまうと、領収書発行はそもそも不可能となります。
その、代金引換払いの際にもう一つ、注意点があります。
というのは、代金引換払いの場合は、送付されてきた送り状に領収書が添付されている、という点です。
なんだ、それならクレジットカード払いにせずに代金引換払いにすれば手間がかからず簡単じゃないか、と思ってしまいそうですが、高額なスマホを買うのですから、少しでもクレカのポイントは付けたいですし、dカード/dカード GOLDならポイント2倍でよりお得です。
しかも今回はそもそも、個人名義で法人宛の領収書が欲しい、という主旨ですから、これでは駄目なのです。添付されている領収書は、個人名義回線なら個人宛の領収書だからです。
ここで一点、疑問を抱きました。
代金引換払いにすると個人名義回線には個人宛の領収書が添付されて自動的に送られてくるが、その場合改めて同じ購入分の領収書を、今度は法人宛で発行してもらうことができるのか、ということです。
この件に関してもドコモインフォメーションセンターオンラインショップ担当に確認を取りました。結論として、「可能」、ということです。
代金引換払いにして個人宛領収書が送られてきていたとしても、問題なく法人宛領収書の発行依頼書を送付すれば、問題なく法人宛領収書は送られてきます。
ただし、領収書発行依頼書に、個人宛領収書も添付の上送ってほしいということでしたので、その点忘れないようにしましょう。
税務上の処理のためどうしても必要な領収書
今回は、小規模な会社を経営している方や、社員の方で業務上個人的に購入したケータイやスマホの会社宛領収書がなくて困っている、という方向けの話でしたので、万人に役立つ話ではないのですが、もしそうしたケースに遭遇された場合には、参考になればと思います。
税務上の処理は、面倒でもしっかりやっていかないといけないですしね。
処理が貯まっていくと色々大変だとも思いますので、正しく速やかに税務処理は終わらせていきましょう。