ドコモの新プラン・ギガホ/ギガライトに隠れてひっそりと発表されているデータプラス。
実はよくよく内容を見てみると、非常にお得なプラン、かつ重要なプランであることがわかります。
そもそもデータプラスってどういう? と感じられる方も多いと思いますが、わかりやすく言えば、今までの2台目プラスと同じです。
2台目プラスと同じなのですが、ギガホ/ギガライトにおいてデータプラスの重要性が増すのは、シェアパックが存在しないためでもあります。つまり新プランにおいて、タブレットやiPadの行き先は、データプラスしかないのです。さもなくば、単独ギガライト/単独ギガホですね。
その辺りの詳細内容、データプラスをどう利用するとお得なのか検証していきます。
関連記事:「ドコモの2台目プラスでタブレットを持つメリット」
データプラスは今までの2台目プラスと同じプラン
データプラスは、ギガホ/ギガライトに対応した、今までの2台目プラスにあたる料金プランです。そのため契約回線としては、メインのギガホ/ギガライトの回線の容量を利用するタブレットやiPad、データ端末に適用されるプランになります。
月額料金は、驚きのシンプルさ、1,000円です。
私も初見で、「え? 1,000円? それだけ? spモードとかその他は?」と色々思ったものですが、spモード料金はこの1,000円の中に含まれていますし、他に料金もかかりません。本当に1,000円ぽっきりです。
つまり、月額たった1,000円で、タブレットやiPadが持ててしまう、ということです。
安いです。これなら、2台3台持ってもいいな、という人も出てくるかもしれません。
しかし、慌てないでください。安いのですが、裏があります。順番に解説していきます。
そもそも新プランにデータ専用単独プランがない
そもそもです。
新プランであるギガホ/ギガライトには、データ専用の単独プランがありません。ではタブレットやiPad、データ通信端末を契約したい場合にはどうすればいいのか、というと、普通に考えて選択肢がないのですから、ギガホかギガライトを選択するしかありません。
安く抑えるためにギガライトにした場合、みんなドコモ割、ドコモ光セット割の両方を適用させた最安値だと1,980円となります。まぁ、今までのデータ端末単独の場合の最低料金(4,900円)と比べたら、これでも安いです。安いのですが、タブレットを1台追加するのに月額1,980円もかかるのでは、これは悩んでしまいますよね。
そこで登場するのが、データプラスです。
メイン回線のギガホ/ギガライトと容量を分け合って利用することで、月額1,000円、たった1,000円で利用することができるようになります。単独で利用した場合よりも、980円安くなります。利用可能容量はメイン回線次第となります。
つまり、メイン回線がギガホ/ギガライトの場合、データプラスは、iPadやタブレット、データ端末を利用するのであれば、必ず利用しておきたいプラン、と言えるわけです。
データプラスも分離プランである、ということがポイント
さて、ここからがむしろ本題です。
ギガホ/ギガライトが端末料金と完全に分けた、分離プランであるということは既に知られた事実です。
となると、それに紐づくデータプラスに関しても、当然分離プランであるわけです。
安さの秘密は、ここです。
つまり、プランは確かに安いものの、タブレット/iPad購入時の端末価格に対する割引がない=端末が高い、ということになるわけです。
今までタブレット等を契約したことがある人ならご存知のはずです。
「タブレットが今なら一括0円ですよ!」
最近だと0円はないにせよ、そんな感じの営業トークに出会ったことが、必ず一度はあるのではないでしょうか。
しかし、分離プランでは、こうした価格は存在できません。タブレット、iPad、データ端末、それぞれ元々の価格が基本的にはほぼそのまま乗ってくる形になるはずです。
結果、データプラスで月額料金は1,000円かもしれない、しかしiPadの価格が10万円なら、仮に24回の割賦で購入しても月々約4160円です。合計金額では5,000円を突破します。
つまり、タブレット/iPadの価格次第では、今まで以上に高くなるケースも十分ありえる、ということになります。
もちろん、月額料金が安いのは間違いないので、タブレットの長期利用には非常に相性がいいです。
そういう意味では優良プランなのですが、「iPadが欲しい場合、端末割引きがないならAppleでSIMスロットなしのWi-Fiモデルを直接買ったがいいんじゃないか」、という疑問については一切否定できません。
たぶん私も今後そうする可能性が高いです。
データプラスの落とし穴:メイン1回線に対して1回線のみ
ここからはデータプラスの落とし穴について解説していきます。
実は、データプラスは本当に2台目プラスと同じで、メインの回線1回線に対し、データプラス回線は1回線しか紐づけることができません。
となると、今までシェアパックを利用していて、音声2回線、データ2回線で利用していたのなら、それぞれの回線に紐づければいいのですからまだいいですが、メイン1回線にタブ2回線で利用していた、というケースが困ってしまうわけです。タブレットが1台、行き所がありません。
このケースだとどうなるかというと、メイン回線をギガホ/ギガライトにし、もう1回線のタブレットをデータプラスにすることで、元々のシェアパックは解体されます。そして、残されたタブレットは1回線のみとなり、自動的にシェアパックの裏で「みなし」で契約されていたパケットパックが適用される形になります。データSパックないしデータMパック、またはベーシックパックのいずれかになると考えられます。
結果、その余った1台のタブレットの料金が、跳ね上がります。さすがにそうならないよう、余ったタブレットもギガライトに変更しないといけません。
結果的にデータプラスからあふれた1台のタブレットは、ギガライトで単独運用、ということになります。
データ回線はみんなドコモ割が適用しない? ギガホ/ギガライトなら問題なし
さらに追い打ちになるのでは、という話をします。
データ回線はみんなドコモ割が適用しないのでは? という話です。
確かにみんなドコモ割の適用回線は、「ファミリー割引グループ内の音声回線数」に応じて、という説明があります。
私も当初、データ端末だと割引対象外、と思い込んでいました。が、ここについては念のためドコモインフォメーションセンターに確認したところ、問題ありませんでした。
何故なら、タブレットやiPadであろうとも、同じギガホ/ギガライトを利用しているので、割引対象ですし、カウント対象にもなります。心配いりません。つまり、月額1,980円の運用が可能となります。
カケホーダイ&パケあえるにおける、シェアパック子回線のデータ端末の料金は月額2,500円なので、それと比べるとギガライトの最低料金の方が安いです。
既にタブレット/iPad所有なら、データプラスに早々に変えた方がお得
以上みてきた通り、データプラスは、ギガホ/ギガライトに対して1台紐づける分には非常にお得ではあります。
が、端末価格は高くなります。
ただ、確かに端末価格は高くなるのですが、今現在タブレット/iPadを既に所有している場合、しかも月々サポートや端末購入サポートが既に終了している場合においては、これは変更した方が確実にお得です。
もちろん、次に買うときは端末価格がかなり高くなる覚悟は必要ですが、タブレットやiPadはスマホやiPhoneほどそうそう買い替えることもないでしょうから、まだ数年使える、と考えたら、さっさとデータプラスに切り替えて毎月の料金を安くした方がいいです。
そして、ギガホ/ギガライトを利用するべきかどうか悩む場合には、このデータプラス分も合わせて検討してみるといいと思います。
シェアグループ内にもしタブレットやiPadが2台以上存在する場合は、これはどの回線にデータプラスで紐づけるかを考えないといけないので、その点注意しましょう。
タブレット/iPadの数の方が音声回線より多い場合は、前述したとおり余りになるので、ギガライトでの単独運用、という形になります。
シェアパックがなくなることで影響も大きいですが、対応していくしかありません。何が一番お得なのか非常に難しいですが、しっかり考えて決断しましょう。