格安SIMの通話サービス完全比較【2026年最新】VoLTE・かけ放題・アプリ通話の違いと選び方

ドコモと格安SIM

「格安SIMに変えると電話が使いにくくなる」

そんなイメージを持っている人は、まだ少なくありません。しかし2026年現在、この認識はかなり古くなっています。通話方式と料金の仕組みを正しく理解すれば、大手キャリアと同品質で、かつ大幅に安く使える選択肢が格安SIMにも揃っています。

この記事では、格安SIMの通話サービスの仕組みを基礎から整理したうえで、2026年時点の最新かけ放題オプションを比較し、通話をよく使うヘビーユーザーが損をしない選び方を解説します。

格安SIMの通話方式は「標準通話」と「アプリ通話」の2種類

格安SIMにおける通話サービスは、大きく分けて「標準通話」と「アプリ通話」の2種類に整理できます。かつては「プレフィックス型」「IP電話型」という分類が使われていたが、2026年現在ではこの2種類の区別がより実態に即しています。

標準通話(VoLTE)──音質・信頼性は大手と同等

標準通話とは、スマートフォンに最初から入っている電話アプリをそのまま使う通話方式です。追加のアプリインストールは不要で、相手の番号をダイヤルすればそのままかけられます。

技術的にはVoLTE(Voice over LTE)が使われており、音声をLTE(4G)回線に乗せて送受信する仕組みです。現在の格安SIMのほぼすべてがVoLTEに対応しており、通話品質は大手キャリアとほぼ変わらない水準にあります。仕事の電話や初対面の相手への連絡など、通話品質の安定性が求められる場面では、標準通話一択と考えてよいでしょう。

アプリ通話──コスト最安だが条件あり

アプリ通話とは、事業者が提供する専用アプリを使って音声通話を行う方式です。代表的なものとして楽天モバイルの「Rakuten Link」、mineoの「mineoでんわ」などがあります。

データ通信網を経由して音声をやり取りするため、料金が安くなるのが最大のメリットです。楽天モバイルはRakuten Linkアプリ経由であれば国内通話が完全無料です。一方で、アプリのインストールと起動が必須であること、着信の挙動が標準通話と若干異なる場合があること、Wi-Fi通話に近い音質になる点はデメリットとして頭に入れておきましょう。

「プレフィックス型」はほぼ消滅した

2016年前後には、電話番号の頭に「0037-68」などの番号を付加してかける「プレフィックス型」と呼ばれる通話サービスが格安SIM各社で提供されていました。技術的には回線交換方式(3G通話網)を活用したもので、IP電話よりも品質が高いとされていました。

しかし2024年3月のNTTドコモによる3G回線の停波により、この方式の前提が崩れました。現在では独立した分類として語られることはほぼなく、標準通話(VoLTE)かアプリ通話かという2択で整理するのが実態に合っています。

VoLTEとは何か──なぜ今や「前提」なのか

VoLTEは2016年頃には「次世代の高音質通話技術」として紹介されることが多かったです。しかし2026年現在、VoLTEは「あるかどうか」ではなく「ないと通話そのものができない」技術となっています。

3G停波でVoLTE非対応端末は通話不可に

NTTドコモは2024年3月31日をもって3G(FOMA)サービスを終了しました。auも2022年3月に停波済みで、ソフトバンクも2024年1月に終了しています。これにより、VoLTE非対応の端末では音声通話ができなくなりました。

格安SIMでドコモ回線を使う場合も同様で、VoLTE対応端末が通話利用の絶対条件となっています。2019年以降に発売されたスマートフォンであれば、ほぼすべてVoLTE対応済みなので実用上の問題はほとんどありませんが、古い端末を持ち続けている場合は確認が必要です。

VoLTEが音質に優れる理由

VoLTEは音声データをLTEネットワーク上で送受信します。この際、音声トラフィックはLTEネットワーク内で優先制御されるため、インターネット回線の混雑の影響を受けにくい構造になっています。

一般的なIP電話との違いはここにあります。IP電話はインターネット回線をそのまま通るため、回線が混雑すると音声の遅延や途切れが発生しやすいです。VoLTEはLTE回線上で優先処理されるため、同じ「IPを使う通話」でも安定性が根本的に異なります。

なお、VoLTEをさらに高音質化した「VoLTE(HD+)」を採用している事業者もあります。Y!mobileなどが対応しており、通話品質をさらに重視する場合の選択肢となっています。

格安SIMでもVoLTEは標準対応

かつては「格安SIMではVoLTEが使えない場合がある」という情報が流通していたが、2026年現在ではIIJmio・mineo・ahamo・LINEMO・楽天モバイルなど主要な格安SIMはすべてVoLTEに標準対応しています。標準通話(電話アプリ)を使う限り、格安SIMだからといって通話品質が大手に劣ることはほぼありません。

かけ放題オプション比較【2026年最新】

2016年当時、完全なかけ放題を提供している格安SIMは事実上存在しませんでした。現在は状況が大きく変わり、主要な格安SIM・サブブランドのほぼすべてがかけ放題オプションを用意しています。

主要各社のかけ放題料金一覧

以下は2026年6月時点の情報をもとにした比較です。料金はすべて税込みです。


ahamo(ドコモ系・オンライン専用)

  • 5分かけ放題:プランに標準内包(別途費用なし)
  • 無制限かけ放題:+1,100円/月
  • 基本料金:2,970円(30GB)

5分かけ放題が基本料金に最初から含まれている点が最大の特徴です。他社では5分かけ放題に月500〜550円かかることを考えると、通話込みの実質コストでahamo 2,970円は非常に競争力があります。標準電話アプリで使える点も、アプリ操作が面倒なユーザーには大きなメリット。2026年2月からは留守番電話(330円)とキャッチホン(220円)の提供も開始され、利便性が向上しています。


日本通信SIM(ドコモ回線・MVNO)

  • 5分かけ放題:390円/月
  • 70分無料(月合計):390円/月
  • 無制限かけ放題:1,600円/月

5分かけ放題の390円は、2026年時点で標準通話の中では業界最安水準。基本料金が低容量帯(3GB:1,390円)に強いため、通話もデータも少ないユーザーには総コストが最も低くなるケースがあります。


IIJmio(ドコモ・au回線・MVNO)

  • 5分かけ放題(5分+):500円/月
  • 10分かけ放題(10分+):700円/月
  • 無制限かけ放題(かけ放題+):1,400円/月
  • 基本料金:850円〜(2GB音声SIM)

無制限かけ放題の1,400円は主要MVNOの中では安い部類に入ります。基本料金自体も業界最安水準のため、通話が多い場合でもトータルコストが抑えやすくなっています。キャンペーン時は通話定額オプションが数ヶ月無料になることも多く、乗り換えタイミングを見計らう価値があります。


楽天モバイル(MNO・自社回線)

  • アプリ通話(Rakuten Link):国内通話無料(かけ放題)
  • 標準電話アプリ(15分かけ放題):+1,100円/月
  • 基本料金:1,078円〜(3GBまで)

Rakuten Linkアプリを使えば国内通話が完全無料。コストだけで見れば圧倒的に安いです。ただし通話にはアプリの起動が必要で、標準電話アプリでかけると22円/30秒の通話料が発生する点に注意が必要です。アプリ操作に慣れている人、またはLINEのような感覚でアプリ通話に抵抗がない人には最強の選択肢となります。


LINEMO(ソフトバンク系・オンライン専用)

  • 5分かけ放題:550円/月
  • 無制限かけ放題:1,650円/月
  • 基本料金:990円〜(3GB)

LINEアプリのデータ通信がプラン内で使い放題になる点が独自の強み。LINEでの音声・ビデオ通話を多用するユーザーであれば、実質的にはかけ放題に近い使い方が可能。標準通話かけ放題オプションの料金自体は他社と同水準です。


mineo(ドコモ・au・ソフトバンク回線・MVNO)

  • 10分かけ放題:550円/月
  • 無制限かけ放題(mineoでんわ):1,210円/月
  • 基本料金:1,298円〜(1GB)

mineoでんわは専用アプリ経由の通話となるが、無制限で1,210円という料金は主要MVNOの中では安いです。3回線すべて(ドコモ・au・ソフトバンク)から選べる柔軟さも特徴のひとつです。


「基本料+かけ放題」の合計で比較することが重要

かけ放題オプションの料金だけを見て判断すると、実際の支払い額で逆転現象が起きることがあります。たとえばオプション料が安くても基本料金が高ければ、結果的に他社よりも月々の支出が大きくなります。

必ず「基本料金+かけ放題オプション料」の合計で比較する習慣をつけましょう。また、キャンペーンによる数ヶ月間の割引に惑わされず、キャンペーン終了後の恒常的な金額で判断することが、長期的に損をしないコツです。

アプリ必須 vs アプリ不要──実際の使い勝手の差

かけ放題の選択において「専用アプリが必要かどうか」は、料金と同じくらい重要な判断軸です。

アプリ通話のメリットとデメリット

アプリ通話の最大のメリットはコスト。楽天モバイルのRakuten Linkに代表されるように、専用アプリを使えば通話料が大幅に下がり、完全無料のケースもあります。

一方でデメリットも存在します。まずアプリのインストールと起動が必須なため、急いでいるときに手間に感じる場面があります。また、電話をかける際にアプリを経由し忘れると標準の通話料が発生してしまいます。さらに、着信時にアプリが起動していないと呼び出しが遅れるなど、挙動が標準電話アプリと異なる場合があります。

標準通話(アプリ不要)が向いているケース

標準電話アプリで追加料金なくかけ放題が使えるのは、ahamoのように5分かけ放題をプラン内に内包しているタイプや、別途オプション料を払って標準通話のかけ放題に加入するタイプです。

仕事用の電話、初対面の相手への連絡、重要な手続きの電話など、「確実につながること」と「通話品質の安定」が求められる場面では、標準通話(VoLTE)が圧倒的に安心できます。アプリ操作に慣れていない人、シニア層、ビジネス利用がメインの人は、多少コストが高くても標準通話のかけ放題を選ぶほうが長期的なストレスが少なくなります。

050番号(IP電話)の使いどころ

IP電話(050番号)は、データ通信網を通じて音声をやり取りする通話サービスです。かつては格安SIMの主要な通話オプションとして語られていましたが、VoLTEが普及した現在では「メイン回線の補完」として位置づけるのが現実的です。

使い方が合う場面

Wi-Fi環境での海外通話: 海外でモバイルデータ通信の契約をしていなくても、Wi-Fi環境さえあれば050番号での通話が可能です。海外出張や旅行時の日本国内向けコール手段として有効です。

番号の使い分け: プライベート番号を知らせたくない相手に対して、050番号を使い分ける活用法がある。副業・フリーランスの案件対応など、仕事とプライベートを分けたい場面で重宝します。

着信専用・サブ回線としての活用: データ専用SIMと組み合わせて050番号を着信専用として使い、コストを抑える運用も選択肢のひとつです。

メイン通話には向かない理由

IP電話はインターネット回線の混雑の影響を受けやすく、状況によっては音声の遅延や途切れが発生します。VoLTEのようにLTEネットワーク内での優先制御がないため、同じIPを使う通話でも安定性が根本的に異なります。重要な通話や仕事の連絡にはVoLTEの標準通話を使い、IP電話は補完的な用途に留めるのが賢明です。

通話ヘビーユーザーの選び方まとめ

以上を踏まえて、通話利用スタイル別に最適な選択をまとめます。


短時間の通話が多い(1回3〜5分程度)

ahamoが最もコストパフォーマンスに優れる。5分かけ放題が基本料2,970円に含まれており、追加オプション不要で短時間通話が使い放題になる。通話品質・利便性(アプリ不要)・料金のバランスが取れた選択肢です。日本通信SIMは低容量プランと組み合わせると総額をさらに下げられる可能性があるが、大容量利用時には割高になるため注意が必要です。


長電話が多い(1回10分超、月の通話時間が長い)

IIJmioの無制限かけ放題(1,400円)かahamoの無制限オプション(+1,100円)が有力候補。IIJmioは基本料金が低く総額を抑えやすくなっています。ahamoはドコモ回線をそのまま使うため混雑時の速度も安定しており、通話とデータ通信の両方を重視する場合に強いです。


コスト最優先でアプリ操作に抵抗がない

楽天モバイル一択。Rakuten Linkアプリを使えば国内通話が完全無料。基本料金も3GBまで1,078円からという低さで、通話ヘビーユーザーでありながら月々の支出を最小化したい人に最も合っています。ただしアプリ通話の特性(起動必須、音質がVoLTEと異なる場合あり)は事前に理解したうえで選ぶようにしましょう。


仕事・ビジネス用途で通話品質を最優先したい

ahamoまたはUQモバイルを推奨します。どちらも大手キャリア(ドコモ・au)の回線をほぼそのままの形で利用でき、VoLTE対応で標準電話アプリから通話可能です。アプリ起動の手間なく、大手と同等の品質で通話できる点が、ビジネス利用での安心感につながります。


格安SIMの通話サービスは、2016年と比べて選択肢・品質ともに大きく進化しました。「格安SIMは通話が弱い」というイメージのまま大手キャリアに留まっているとすれば、毎月の通信費を必要以上に払い続けている可能性があります。自分の通話スタイルと照らし合わせて、最適なプランを選んでみてください。

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