2019年も2月、いよいよ確定申告が18日月曜日より始まります。そして確定申告が終われば、その後確定した所得税をしっかり納付しなければなりません。
その納付方法について、平成29年(2017年)1月4日より、インターネットを利用した国税のクレジットカード納付が始まったことをご存知でしょうか。
所有しているスマートフォン・パソコン・タブレットから「国税クレジットカードお支払サイト」にアクセスをし、そこからクレジットカードでの納付手続きが可能となっています。
平成31年は、国税のクレジットカード納付手続きが始まって3年目となります。
利用可能なクレジットカードは、VISA、Mastercard、JCB、American Express、Diners Club、TS CUBIC CARD、とあります。要は5大ブランドすべていけるということです。
昨年初めてこれを見た瞬間に思ったことは、「dカード GOLDでも国税の納付ができる!」ということでした。
国税庁によると、金額にして1000万円未満まではクレジットカード納付は可能とされています。もし1000万円を超える納税額がある人でも、ある方法でクレジット納付は可能なので、その点についてもご案内します。
ということで今回は実際に、dカード GOLDによる国税の納付について検証してみました。
dカード GOLD公式サイト→dカード GOLD
クレジットカードで国税の納付手続きをするには
クレジットカードで納付できる国税の種類には、申告所得税及び復興特別所得税、法人税、消費税及び地方消費税、贈与税、酒税などがあり、ほとんどすべての税目で利用が可能となっています。
この中で最もケースとして多くなりそうな税目としてはやはり、申告所得税ではないかと思われます。
会社員で副収入などが全くない場合にはほぼ関係ありませんが、確定申告をする必要があるほど副収入がある会社員や、個人事業主の場合には毎年必ず確定申告が必要であり、この時に支払う必要がある所得税をクレジットカードで支払う、というわけです。
手続き自体は簡単で、国税庁の「国税クレジットカードお支払サイト」で順に沿って手続きをしていけば問題ありません。
では、dカード GOLDで国税を支払うことに対して、果たしてメリットは存在するのでしょうか。
以下、参考までにクレジットカード払いを利用できる税目を一覧にしておきます。
申告所得税及復興特別所得税 | 消費税及地方消費税 | 法人税 |
法人税(連結納税) | 地方法人税 | 地方法人税(連結納税) |
相続税 | 贈与税 | 源泉所得税及復興特別所得税(告知分) |
源泉所得税(告知分) | 申告所得税 | 復興特別法人税 |
復興特別法人税(連結納税) | 消費税 | 酒税 |
たばこ税 | たばこ税及たばこ特別税 | 石油税 |
石油石炭税 | 電源開発促進税 | 揮発油税及地方道路税 |
揮発油税及地方揮発油税 | 石油ガス税 | 航空機燃料税 |
登録免許税(告知分) | 自動車重量税(告知分) | 印紙税 |
dカード GOLDで国税を納付するメリットとは
所得税を始めとする税目は、関わればいずれにしても必ず納付する必要があります。
その納付方法にいくつかの選択肢があるのであれば、最もお得な方法を選びたいのは当然のことです。
そして、昨年開始された国税のクレジットカード納付を利用した、dカード GOLDによる国税納付最大のメリットは、やはりカード利用によって付与されるdポイントです。
基本的に国税の中でも所得税は、額がかなり大きくなりがちです。100万円単位でかかることも珍しくないと思います。その金額をすべて、dカード GOLD払いにすることができれば、その分のdポイントを手に入れることができるわけです。
ただ、不安に思われる点としては、dカード GOLDを利用した通常のクレジットカード払いには当然dポイントが付与されますが、国税となると意味が違ってくるのではないか、という点ではないでしょうか。
さすがに税金なのだから、それを支払う際にはポイントはもらえないのではないか。
当然の疑問です。
念のためdカード GOLDデスクに確認を取りました。その結果、「国税の支払いにdカード GOLDを利用した場合でも、dポイントは通常通り付与される」ということでした。
それならば積極的に、dカード GOLDで国税を支払うべきだということになりそうです。
dカード GOLDで国税を納付する場合の注意点
dカード GOLDを国税納付に利用した場合、ポイントの付与率としては1%となります。
つまり、10万円に対して1000ポイント、100万円に対して10000ポイントです。
個人事業主の方であればおそらく所得税は200万以上という人もかなりの割合で存在すると思われるため、そうなるとポイント付与はさらに増えます。馬鹿にならない金額となります。
ただし、あまりありがたくない話をここで、差しはさむ必要があります。
国税のクレジットカード納付には、納付税額に応じた決済手数料がかかるのです。
しかも、これが非常に大きい金額だったりします。
最初の1万円までが82円(税込)、以後1万円を超えるごとに82円が加算されてしまいます。
すなわち、100万円の所得税に対しては税込み8208円(国税庁ホームページで試算)の手数料がかかってしまうことになります。
とりあえず1万円分のポイントがもらえると考えれば、損ではありません。が、メリットがごくごくわずかに目減りしてしまうことになります。
さすがにこれでは、国税の納付をわざわざdカード GOLD払いにするメリットがほとんど感じられません。
dカード GOLDでの国税納付による最大のメリット
ここまで読んでいただいたものの、そんなに決済手数料を取られるのであればメリットも薄いし面倒だし、普通に支払おうかなと思った方も多いと思います。
しかしです。
忘れてはいけません。dカード GOLDにはもう一つ特徴があるのです。そしてその特徴があるがゆえに、国税の納付にdカード GOLDを利用するメリットはあるのです。
その特徴とは、dカード GOLDの、年間ご利用額特典です。
年間のdカード GOLDの利用額に応じた、二年目以降にもらえる特典があるのです。そしてその条件は二段階。
dカード GOLDの利用額が、100万円以上か、または200万円以上か、です。
前述したとおり、個人事業主の方であればそれくらいの金額の所得税がかかる可能性はかなり高いと思われます。ということは、dカード GOLDを利用して所得税を納付してしまうことによって、一気に年間利用額特典をもらうための条件をMAXまで満たす可能性があるのです。
200万円以上利用の条件を満たした場合、二年目以降にもらえる特典としては、各種クーポンから選択ができるのですが、およそ2万円相当のクーポンをもらうことができます。
ここに至って、dカード GOLDによる国税納付が、確実にお得になるのです。→「dカード GOLDの年間利用額特典の最大活用」
さらに言えば、むしろ毎年申告所得税が数百万単位であるドコモユーザーの中で、まだdカード GOLDを利用していない場合には、早く申し込みをしてdカード GOLD納付をするようにした方が確実にお得なのです。
dカード GOLDの利用限度額の問題
「いやいや、ちょっと待て、さすがに数百万円もの金額をdカード GOLD払いできるわけがない」
そんな不安もあると思います。
クレジットカードには利用限度額が設定されていますし、確かに数百万円も利用限度額がある、ということはあまりないと思います。
しかし、dカード GOLDには、「利用枠の一時引き上げ」という方法が存在しているのです。
この機能はよく知られているところとしては、結婚式の費用をクレジットカード払いにしたいという場合などに利用する人が多いようです。
当然のことながら、利用金額がかなり大きくなりますので、所定の審査はあります。
ただ、普通に支払いを遅延せずに行うことができていれば、ある程度はすんなり通るはずです。
私も過去に利用したことがありますが、その時にはまったく問題なく利用枠を引き上げてもらうことができました。
ちなみにdカード GOLDの利用限度額は、dカードの公式サイドにログインするとすぐに確認することができますし、dカード GOLDデスクで調べてもらうことも可能です。
dカード GOLD・利用枠一時引き上げの流れ
利用枠の一時引き上げの手順は以下の通りです。
・dカード GOLDデスクに電話し、利用枠一時引き上げを申し出
・電話口にて本人確認実施後、担当部署に変わる
・担当部署が込み合っている時には折り返しになることもあり
・どれくらい利用枠があればいいのか、いつまで引き上げておけば問題ないかなど、担当者と相談
・通常の利用枠と臨時の利用枠と、合わせてどれくらい必要なのか相談後、引き上げ手続き実施
・もし必要ない場合には再度連絡し、利用枠を取り消ししてもらうこともできる(不正利用対策・安心のため)
以上で、利用枠が一時的に引き上げられますので、その枠内で国税のdカード GOLD納付を実施すればOKです。
簡単ですね。
国税のクレジットカード納付による決済手数料は、納付の際に金額合算されて請求されますが、これだけで一気にdポイントも貯められますし、納付額によっては二年目以降の年間利用額特典も受けられる可能性が高くなります。
新しくスタートした国税のクレジットカード納付、dカード GOLD利用中であればぜひ利用してみてはいかがでしょうか。
関連記事:「dカード GOLDは本当にお得なのか」
dカード GOLD公式サイト→dカード GOLD
1000万以上の所得税をdカード GOLDで支払うことができるのか
さて、ここからはかなり限定的な話になります。
そもそもそんなに多いとは思えませんが、もし所得税を1000万円以上支払う必要がある場合はどうすればいいのでしょうか。
国税のクレジットカード払いは1000万未満という記載があるのですが、国税庁のホームページのQ&Aを見ると、こんな記載がありました。
クレジットカード納付の利用可能額(1,000万円未満、かつ、ご利用になるクレジットカードの決済可能額以下の金額(決済手数料含む))は、クレジットカード納付手続1度ごとの利用可能額となりますので、決済可能額以下であれば、納付手続を複数回行うことで、クレジットカード納付の利用が可能です。
つまり、例えば1200万円の所得税を支払う必要がある場合、一度の納付を1000万未満に抑えればいいわけで、例えば600万と600万に分けて2度、決済手続きをすればOK、というわけです。
これで、dカード GOLDを利用して1000万円以上の所得税も支払いをすることができます。
ただ問題としては、利用枠の一時引き上げで、それだけの枠を用意してもらえるか、という点につきます。
これはdカードゴールドデスクと要相談ですね。審査が通れば問題ありませんが、かなり高額なので通らない可能性もあります。
ちなみに、利用枠一時引き上げで1000万円を超える利用枠を用意してもらう場合、2営業日以上の審査時間がかかるということなので、少し日程には余裕を持って手続きするようにしましょう。ギリギリに手続きをしては間に合わない可能性があります。
しかしもし、1000万円をdカード GOLD納付したら、もらえるdポイントは実に10万ポイントです。
桁が違いますね。もちろんその分手数料はかかるわけですが、それでも2万円近くはお得になりそうです。
もし条件に該当する方がいましたら、是非試してみてください。