ドコモの電池パック安心サポートと聞くと、「あぁ、そういえばガラケーの頃はドコモで電池を定期的に交換してもらってたなぁ」と懐かしく感じる方もいらっしゃると思います。
気が付けばガラケーはスマホになり、取り外しができたはずの電池は内蔵電池になり、いつしか携帯電話において「電池を交換する」という概念自体、希薄になってしまいました。
その流れのまま忘れ去られつつある電池パック安心サポートですが、実はまだ、重要な活用方法が残っています。
それは、ポケットチャージャーとのdポイントでの交換です。
知らなかった方のために、そしてご存知だったはずなのに、「あ、忘れてた!」という方に思い出していただくために、今更ながらドコモの電池パック安心サポートについて解説していこうと思います。
ドコモの電池パック安心サポートは形骸化?
「ガラケーの頃は確かによく、ドコモショップに電池交換しに行ってた」という感想を持たれる方は、おそらく30代以上の年齢の方が多いのではないかと思います。
ガラケーが主流の頃は、電池は交換できて当たり前でしたし、2年使えば電池は無料、という時代があったため、一般的にも「ドコモでの電池交換」は比較的知られていたような気がします。
ただ、約9年前に初代Xperiaがドコモから発売され、本格的なスマホの時代がやってきたところから、流れが少しずつ変わってきました。
初期のスマホはガラケーと同じように電池交換できるタイプが標準でしたが、気が付けば着脱不可の電池内蔵型スマホが少しずつ増え始め、今では完全に主流になってしまいました。
Xperiaで言うと、Xperia A(SO-04E)までは電池の取り外しができましたが、それより少し前に発売されたXperia Z(SO-02E)は電池内蔵型で、それ以降のXperia Zシリーズは完全に電池内蔵型になりました。
そうした電池内蔵型スマホが増えるにしたがって、ドコモの電池パック安心サポートはその存在をどんどん忘れられて行きました。
ちなみに私がこれまで話題にしなかったのも、完全に忘れていたからです。
まぁそれもやむを得ない部分もありますよね。スマホの電池を交換するということがほぼなくなったのですから。実際問題、「電池パックのサポート」という部分は完全に形骸化してしまった、と言っても間違いではないと思います。
しかし、ドコモの電池パック安心サポートには、実はもう一つ重要な側面があり、忘れてしまうにはもったいない内容を含んでいます。
それが、ポケットチャージャーを通常より安くdポイントで入手できる、という特徴です。
ドコモの電池パック安心サポートの特徴
ドコモの電池パック安心サポートとは、同一機種を1年以上利用しているドコモユーザーを対象に、ドコモショップにて「電池パック」または「ポータブル充電器」をポイント交換してくれるサービスです。
元々dポイントでの交換は、電池パック安心サポートでなくてもできるのですが、通常よりも少ないポイント数で交換できる、という点でメリットがあります。
提供商品 | 契約期間 | 同一機種の利用期間が 1年以上の場合のポイント交換額 |
スマートフォン向け電池パック ポケットチャージャー 04B ポケットチャージャー 04C |
継続利用期間10年以上 | 1,000ポイント |
継続利用期間9年以下 | 2,000ポイント | |
ドコモケータイ向け電池パック | 継続利用期間10年以上 | 500ポイント |
継続利用期間9年以下 | 1,000ポイント |
そして注目すべき点は、電池パックだけでなく、ポータブル充電器、つまりポケットチャージャーとの交換も可能、という点です。最近のスマホを利用している場合、いずれにしても電池は内蔵型で交換はできませんから、むしろ選択肢はそちらしかないのです。
ポケットチャージャー04C/Bは、税込み価格4,320円です。これが、ドコモの継続利用期間10年以上かつ同一機種1年以上利用なら1,000ポイント、継続利用期間9年以下で同一機種1年以上利用なら2,000ポイントで交換できる、というわけです。
非常にお得ですね。
10年以上の方なら3,320円分お得、9年以下の方でも2,320円分お得です。ポケットチャージャーを購入するなら、利用しない手はありません。
「同一機種の利用期間1年以上」のカウント方法
電池パック安心サポートの「同一機種を1年以上利用」という条件には、注意点があります。
「1年以上」のカウントは、電話機の機種変更日、または電池パック安心サポートの利用があった日のうち、いずれか遅い日からの起算、となります。
つまり、電池パック安心サポートを一度利用すると、「1年以上」のカウントがそこで一旦リセットされる、と考えるといいでしょう。
逆に言えば、機種変更後1年経てば、1年に1度は電池パック安心サポートを利用してポケットチャージャーをdポイント交換できるというわけです。
ちなみに、ケータイ補償サービスの利用では起算日はリセットされませんが、FOMAからXiに契約変更された場合には機種購入を伴わなくても起算日がリセットされます。
電池パック安心サポートを利用するには、ケータイ補償サービス加入が必須
ドコモの電池パック安心サポートは、ドコモのサービスの中でも内容が細かく変遷してきているサービスです。
そのため、以前はなかった条件が、いつの間にか追加されたりしています。
その追加された条件とは、「電池パック安心サポートを利用するには、ケータイ補償サービスの契約が必要」という条件です。
もう少し厳密に言うと、「2014年冬モデル以降(Gシリーズ以降)」の機種を利用しているユーザーに対して、その条件は適用されます。
つまり、Fシリーズ以前の機種を利用中なら、ケータイ補償の有無は問われないということですね。
ただ、さすがにもう多くの方はGシリーズ以降を既に利用されているのではないかと思われるため、ケータイ補償を契約していない、または解約してしまった、という場合には、電池パック安心サポートを利用してお得にポケットチャージャーを手に入れることはできません。
iPhoneは電池パック安心サポート対象外
さらに注意点を続けます。
iPhone利用の場合です。iPhone利用の場合は、電池パック安心サポート対象外です。
iPhoneは電池が内蔵型ですし、ポケットチャージャーは端子がmicro-B端子とType-C端子なので、対象外でもわからなくもないのですが、lightningケーブルをポケットチャージャー04C/Bに接続して充電した場合、iPhone XSなどでの動作確認が取れているとドコモ公式で発表されており(※ただし「すべての動作を保証するものではない」、とされています)、加えて私自身試してもみましたが、普通に充電できました。
となると、iPhone利用の場合に電池パック安心サポート対象外にするのはおかしな話のような気もしますが、そういうルールが現状定められているので仕方がありません。
ドコモショップでしか手続きできないため、来店予約推奨
手数料無料、頭金なし、待ち時間なしのドコモオンラインショップがあるため、機種購入時などにドコモショップに実際に足を運ぶ機会は激減している方も多いと思いますが、電池パック安心サポートについてはドコモショップのみでしか手続きができないため、実際に店頭に足を運ぶしかありません。
当然のことながら待ち時間が気になるところなので、必ず来店予約をした上で出向くようにしましょう。
それこそこれからの時期、何時間待たされるかわかりません。「ポケットチャージャーをもらうだけだからすぐできるだろう」と甘く見てはいけません。
待ち時間で何時間も無駄にしてしまうと、費用的には高くても普通にドコモオンラインショップで買った方がマシだった、ということになりかねません。
せっかくのお得な内容も、一歩間違うと余計な苦労を背負うだけなので、「電池パック安心サポート利用時は来店予約」をセットにして覚えておきましょう。
関連記事:「ドコモの来店予約を利用してみた」
ポケットチャージャー04Cを実際に入手してみた
実際に購入したポケットチャージャー04Cをご紹介します。
本体と、同梱品としてUSB接続ケーブル K01Cが入っています。USBプラグを本体と接続し、Type-Cプラグをスマホと接続します。
USBプラグにLightningケーブルを接続すれば、iPhoneを充電することも可能です。
ただし、iPhoneの充電は本来の使い方ではないため、ドコモとしては動作することは確認しているが、すべての動作を保証するものではない、としています。
向かって左にUSBコネクタ、右にType-Cコネクタがあります。ポケットチャージャー本体自身を充電する際には、ACアダプタやパソコンなどからType-Cコネクタに接続します。逆にスマホを充電する際には、USBコネクタに接続したケーブルで充電します。
本体自身を充電している時は、インフォメーションLEDが点滅します。点灯が多いほど、充電残量が多いということを意味しているため、二つのLEDが点灯し、三つ目のLEDが点滅している状態だと、70%以上充電できているということを意味します。
逆に、スマホを充電している時には、消灯状態となり、充電のスタートボタンを押したときに約5秒間、充電残量が表示されます。LEDの点灯が多いほど、充電残量が多いということです。
大きさとしては、iPhone XSよりちょっと小さいくらいです。
重さは約155gなので、普通にスマホを持っている感じです。バッグ等に入れて持ち歩くと良さそうです。
実際にスマホを充電して利用してみましたが、充電速度も速いですし、非常に便利に使えます。
昨今、スマホの充電はかなり持ちがよくなってきてはいますが、ヘビーユーザーの方など、どうしても足りないという方もいらっしゃると思いますし、また、非常時の備えとしても役に立ちますので、とりあえず1個、持っておいて間違いはないと思います。
電池パック安心サポートが利用できれば利用し、利用できなくてもドコモオンラインショップでも普通に買えますので、是非検討してみましょう。→ドコモオンラインショップ・docomo select