ドコモのデジタル機器補償サービスを詳細解説/加入はありかなしか

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ドコモの新しい補償サービスとして、デジタル機器補償サービスが2019年7月を目途に開始されます。

デジタル機器補償サービスは、パソコンやテレビ、ゲーム機、プリンターなど、「ドコモ光」などにつながる、家庭で利用しているデジタル機器の故障に対して、修理サービスや修理代金の補填、または交換品の提供をしてくれるサービスです。

例えばケータイ補償サービスは、ドコモが提供しているケータイやスマホにのみ適用される補償サービスですが、デジタル機器補償サービスはその枠を超えて、より幅広いデジタル機器の「万が一」に対応してくれるサービスとなっています。

月額500円で多数のデジタル機器を補償してもらえるため、考え方によっては非常にお得なサービスと言うこともできるかもしれません。

本当にデジタル機器補償サービスは利用価値があるのか、詳細内容を確認していこうと思います。

関連記事:「ドコモのあんしんパックモバイルとあんしんパックホーム/新あんしんパック詳細解説

あんしんパックホームに含まれる「デジタル機器補償サービス」

2019年7月を予定として、ドコモの「あんしんパック」がリニューアルされます。

ケータイ・スマホ関係の補償を中心としたあんしんパックモバイルと、パソコンはじめその周辺機器の補償を中心とするあんしんパックホームから構成され、全体で「あんしんパック」として月額1,330円~2,000円で提供されます。

デジタル機器補償サービスは、この中のあんしんパックホームに含まれており、デジタル機器補償サービス単独であれば月額料金が500円なのですが、あんしんパックホームだとデジタル機器補償サービスにネットトータルサポート(500円)、ネットワークセキュリティ(350円)を合わせて、合計で月額880円となっています。

何を目的とし、どこまでの補償を必要とするかによって利用するかしないかの判断は変わってきますが、そもそも今まで自宅のデジタル機器に補償をかけたことなどなかったし、それを必要としたこともなかった、という人にとっては、デジタル機器補償サービスもあんしんパックホームも、差し迫って必要には感じられないと思います。

ただ、どういう補償があり、どこまで補償され、どういう点で便利なのかは理解しておけば、様々な選択肢が広がりますし、お得に活用できるケースも増えてくるはずです。

 

ドコモのデジタル機器補償サービスの概要と特徴

ドコモのデジタル機器補償サービスは、ドコモ光などに繋いで利用しているパソコンやテレビ、ゲーム機、プリンタなどのデジタル機器について、故障時の修理、交換、修理代金のサポートなどを提供してくれるサービスです。

補償の対象とされている機器であれば、事前の機器登録などがなくても補償を受けることができますし、落下や衝突などの過失による故障は購入後何年経っても、補償してもらうことができます。また、自然故障の場合でも、購入から5年までは、補償の対象となります。

 

補償対象機器・補償上限金額

デジタル機器補償サービスの対象機器は、前述したとおりパソコン・テレビ・ゲーム機・プリンタなどということになるのですが、具体的な対象機器は、「デジタル機器補償サービスセンター」に問い合わせる必要があるということです。2019年7月に開設が予定されています。

とりあえず現状、補償上限金額が発表されているのは、パソコン、テレビ、ゲーム機です。

 

補償対象機器 補償上限金額
パソコン 50,000円
テレビ 60,000円
ゲーム機器 20,000円~30,000円

 

補償対象機器の条件としては、ドコモが提供しているモバイルWi-Fiルーター、またはドコモ光回線に接続して利用している機器が対象、ということです。となると、Wi-Fi機能のある空気清浄機や洗濯機、電子レンジなども対象になるのかもしれませんが、現時点では確認が取れません。

修理金額/機器交換金額が補償上限金額を上回るケースは当然あると思いますが、超過額についてはユーザー負担となります。

また、パソコンについては、データ復旧についても、別枠で5万円まで補償してもらうことが可能です。

 

詳しい対象機器に関しては、デジタル機器補償サービスセンターにて問い合わせる必要があります。デジタル機器補償サービスセンターは、2019年7月開設予定です。

 

補償対象ユーザー

補償の対象となるユーザーは、ドコモ光を契約中のユーザー、またはXiサービスまたはFOMAサービスを契約中で、ドコモのモバイルWi-Fiルーターを利用しているユーザーです。

基本的には、ドコモのモバイルWi-Fiルーターを利用しつつドコモ光を利用していない、というケースは稀だと思うので、主に「ドコモ光契約中のユーザー」が対象になると考えてもよさそうです。

 

補償上限回数

デジタル機器補償サービスの補償上限回数は、1契約者あたり年間2回までです。

年間2回、という点はケータイ補償サービスと同じなので、覚えやすいですね。もちろん、デジタル機器補償サービスの場合は、対象機種が数多くある中の年間2回なので、ケータイ補償よりはあるいは利用頻度は多くなる、ということもあるかもしれません。

 

補償対象となる故障や破損

 

デジタル機器補償サービスの補償対象となる故障や破損としては、自然故障および落雷・落下・水濡れ・衝突・破損・全損・データ破損が補償対象となります。

自然故障の場合、メーカー保証期間中は対象外となるため、その場合まずはメーカー保証の利用を考える必要があります。

また、データ破損については、パソコンのみが対象です。

その他、補償対象外となるケースを以下に列挙しておきます。

 

・メーカー保証対象の故障は、機器修理・交換の対象外

・商品購入時の延長保証対象の故障は、機器修理・交換の対象外

・ドコモが提供するモバイル回線または光回線の使用に支障のない故障・破損

・契約者のの故意または重大な過失

・地震/噴火/津波

・盗難/紛失

・消耗品による部品交換

・不適切な使用または取扱いにより生じた損害(改造を含む)

・対象機器の保証書の記載内容に不備/改ざんが認められる場合

 

デジタル機器補償サービスの補償方法

 

ドコモのデジタル機器補償サービスでは、三つの補償が用意されています。修理サービス、修理代金の補填、好感品の提供です。

修理については提携する委託修理業者が行い、交換品は提携する委託販売業者の提供となります。修理対応、交換対応の可否については、機器ごとに確認しておいた方がいいでしょう。

また、機器発送にかかわる送料は、全額ユーザー負担となるので、注意しましょう。

 

補償対象期間は自然故障とそれ以外で異なる

補償対象期間については、自然故障以外の破損等についてはサービス契約期間の間はずっと対象となりますが、唯一自然故障についてのみ、サービス契約期間中かつ、機器購入後5年まで、という制約があります。

購入後5年を超えての自然故障には対応できません。

 

補償提供開始日と補償手続き方法

デジタル機器に対する補償の提供開始日は、サービス申し込み日から14日経過後(15日目以降)、ということになります。

ただし、ドコモ光回線と同時申し込みの場合のみ、ドコモ光開通日を起点として14日後(15日目以降)からの提供開始になります。

実際に補償を利用する場合の手続き方法としては、故障日から60日以内に「デジタル機器補償サービスセンター」に電話をする必要があります。

 

補償の申し込み窓口

デジタル機器補償サービスを申込みする場合の窓口としては、ドコモショップなどドコモ取扱店、またはMy docomo、ドコモインフォメーションセンターとされています。

つまり、基本どこでも申し込めるということですね。

 

解約後、1年間は再契約ができないという注意点

一点、気を付けておきたい点があります。

それは、デジタル機器補償サービスは、申し込み後に解約をした場合、1年間は再契約をすることができない、という点です。

おそらくこれは、補償を利用するためだけに、加入をし、その後すぐに解約、という方法を繰り返されることがないように、ということだと思われます。

 

デジタル機器補償サービス加入はありかなしか

デジタル機器補償サービスを、単独で申し込むか、あんしんパックホームとして申し込むか、それとも申し込みしないかという判断は、なかなか難しいです。

とりあえず、それぞれを長期で利用した場合の月額料金総額をまとめてみます。

 

1年利用時 2年利用時 3年利用時
デジタル機器補償サービス 6,000円 12,000円 18,000円
あんしんパックホーム 10,560円 21,120円 31,680円

 

あんしんパックホームの場合は、ネットワークセキュリティとネットトータルサポートの料金も含まれているので、さらに判断は難しくなります。

もっと大きな枠で、あんしんパックモバイルをも含む新あんしんパックの場合は、ケータイ補償の料金によって変動しますので、ますます判断は困難です。

 

そのため、とりあえず単純にデジタル機器補償サービス単独でお得かどうかを考えた場合、仮に3年利用したとしても月額料金総額は18,000円なので、もし3年に一度でも対象デジタル機器の故障が発生すると考えたなら、メリットはあると考えてよさそうです。

 

ただ、その故障の発生確率の方に問題があります。自然故障なら5年という制約があり、それ以外の落雷・落下・水濡れ・衝突・破損・全損・データ破損というトラブルに、一体どれくらいの確率で見舞われるか、というところだと思います。

 

例えば、テレビもパソコンもゲーム機も、据え置きであれば落下も衝突も破損もほとんどないでしょうし、データ破損についてはしっかりバックアップをとっておけばいい話です。落雷はどれくらいの確率で遭遇するのかはわかりませんが、確率が高そうなのはパソコンでの水濡れくらいです。

となると、事実上「自然故障・5年」、という部分のみに需要が集中する可能性があり、そして5年で故障する確率は、最近のデジタル機器の性能を考えれば極めて低いのではないか、と考えることもできます。

 

万が一に備えることは大事ですが、そのために月額料金という固定費を積み上げていくことが本当に必要なことなのか、よくよく考える必要がありそうです。