おそらく多くの方が次に買いたいスマートフォンを検討している時に、真っ先に候補から外してしまうと考えられるのが、2画面スマホのM Z-01Kではないでしょうか。
話のネタとして観る分には面白いと感じられる方もいるでしょうが、これをメインのスマホとして選べるか、というと、なかなか勇気が必要だと思います。「何万円もかけてまで購入するのはちょっと・・・」と感じられるのがむしろ普通です。
しかし今、M Z-01Kは、激安です。
ドコモオンラインショップ価格で、MNP含む新規契約、契約変更、機種変更の全オーダーで、端末購入サポート適用後の価格が一括648円になっています。
そして、648円という価格帯になると、今までどうでもよかったM Z-01Kが俄然存在感を増します。
648円で買えるなら、一台持っておきたい。
実際に触ってみると、そう思わせる魅力ある機種でもあります。
ということで、今回はそのM Z-01Kのどういうところが魅力なのか、どんな条件を満たす方がサブ機として機種変更して利用した方がいいのか、解説していきます。
M Z-01Kの外観
M Z-01Kを手に取った時の第一印象ですが、折りたたんでいる状態だとやはり、少し「厚く重い」と感じます。
例えばスマホの中でも大きなサイズであるGalaxy Note9が201g、iPhone XS Maxが208gですが、Mはそれを上回る226gです。厚さも折りたたんだ状態では約12.1㎜とかなり厚い部類です。
まぁこの辺りは、形状を考えるとやむを得ない部分ではあります。それでも、驚くほど重いとか大きいわけではないので、最低限の違和感で済むレベルではないかと。前述のGalaxy Note9やiPhone XS Maxでケース等を利用すると完全にこの水準を超えますしね。
ちなみにM Z-01Kの場合、ケースやカバーは利用できないので、裸での運用になります。
折りたたむと、表裏両面がディスプレイなので、なんとなくポケットやバッグに入れておくと不安な気持ちになります。手に入るなら液晶保護フィルムは利用したいところです。
折りたたんだ時の厚みはこんな感じです。
もう一度折り畳み方について注意喚起しておくと、折り畳む際はディスプレイが外側、つまりディスプレイが両面になります。ニンテンドーDSのように、ディスプレイを包む形で内側に折りたためるわけではありません。逆です。
斜め45度くらいに折った状態で、サブディスプレイを下にすると、しっかり安定して机などに置くこともできます。これが意外に便利で、スマホ置きがなくても机に置いて作業しながらYoutubeやdTV、dアニメストアを観たり、なんてこともできます。
裏面はこんな感じです。
充電端子はUSB Type-C、メインディスプレイの下部に付いています。
メインディスプレイのみで折りたたんで利用する場合、ディスプレイに向かって左側中央に電源キーがあります。その少し上にボリュームキー、さらに上にSIMカードおよびmicroSDカードスロットです。逆に電源キーの下にはカメラキーがあります。
右手で持った時の親指側にはヒンジ部分が来るので、電源キーは中指や薬指あたりで押す感じになると思います。
この辺りの使い勝手は好き嫌いもあるでしょうし、個人差があると思われます。
生体認証は指紋認証に対応しており、電源キー周辺が指紋センサーになっています。Xperia XZ1などと同じような感じですね。
M Z-01Kの画面モード
ディスプレイ下部、ナビゲーションバーには、通常のAndroidスマホに見られる「戻るアイコン」、「ホームアイコン」、「履歴アイコン」がそれぞれ左から並んでいます。
その隣、一番右に、見慣れない「M」の文字のアイコンがありますが、これが「M Z-01K」専用アイコンの「画面モードアイコン」です。
タップすると、4つのモードが出てくるので、その中から選択することで画面の切り替えができます。
左から、「大画面モード」、「2画面モード」、「ミラーモード」、「通常モード」です。
大画面モード:漫画を読むのに最適
大画面モードでは、メインディスプレイとサブディスプレイを合わせて1つの画面として操作することが可能です。
大画面で、まるでタブレットのように利用することができ、文字入力をする場合なども、左側のメインディスプレイに文字のテンキー、左側のサブディスプレイに数字、という具合に分かれて出てくるので、テンキーの切り替えをする必要がなく便利です。
マルチディスプレイに対応しているアプリでは、メインディスプレイに一覧画面、サブディスプレイに詳細画面という具合に、絶妙な使い勝手になったりもします。
また、dブックやkindleなどで漫画を読む場合など、まさにコミックを見開きで読むような形になるため、とても便利です。
とにかく漫画が好きでよく買う、という方は、それだけでもこのM Z-01Kを購入する価値があると言えるかもしれません。
ちなみに大画面モードは、オープンスタイルでのみ利用可能なので、スタンドスタイルにしようとして折り曲げると解除されます。
2画面モード:別の作業を同時に実施可能
2画面モードでは、メインディスプレイとサブディスプレイそれぞれに異なるアプリや機能を表示して操作することができます。ただし、両方のディスプレイで同じアプリを同時起動することはできません(一部アプリを除く)。
つまり、メインディスプレイでブラウザアプリのChromeを起動してAというサイトを閲覧しつつ、サブディスプレイで同じChromeを起動してBというサイトを別に閲覧、ということはできないということです。そうした使い方をしたい場合には、別のブラウザアプリをインストールし、サブディスプレイで起動する必要があります。
2本指でスライドさせることで、表示中のアプリをもう一方の画面に移動することができますが、これは実際にやってみるとわかりますが、少しコツが必要です。ゆっくりスライドさせると失敗するので、素早く2本指でスッとスライドさせると成功します。
画面下部のナビゲーションバーは、捜査中のディスプレイに表示されます。
便利な使い方としては、サブディスプレイにYoutubeの動画や音楽PVなどを表示させつつメインディスプレイでインターネットやSNSを利用するような使い方が便利だと思いました。
2画面モードもオープンスタイルのみで利用可能で、画面を折りたたもうとすると解除されます。
ミラーモード:複数人で同時に動画やWEBを閲覧できる
ミラーモードでは、メインディスプレイとサブディスプレイに同じ内容を表示して操作することができます。
4つのモードの中で唯一スタンドスタイル(折り曲げている状態)でも利用することができるモードで、利用用途としては向かい合わせて画面を見たりすることで、同時に複数の人が画面の確認ができます。
例えばテーブルに向かいあって座っていて、両側から動画を視聴したい時などに真ん中に置いておけばいいので、とても便利です。
個人では利用シーンは限られるかもしれませんが、家族の場合は様々な場面で利用できそうです。
オープンスタイル | スタンドスタイル |
実際にdアニメストアを両側から視聴してみましたが、かなり使えます。本当に面白い機能です。
通常モード
通常モードは特に説明もいらないと思います。通常のスマホと同じように利用します。
通常モードでオープンスタイルにしてもただ使いにくいだけなので、基本は折りたたんで利用しましょう。
M Z-01Kは様々なシーンで活用できる
既に、上記の画面モードの解説である程度触れてしまいましたが、M Z-01Kを最大限活用しようと思うなら、やはりオープンスタイルとスタンドスタイルでの利用がポイントになります。
オープンスタイルの大画面モードでは、とにかく漫画が読みやすいです。dブックとkindleを利用している場合にはメインディスプレイとサブディスプレイにそれぞれのページが表示されるので、例えば見開きページでコマ割りされているようなシーンでも、そのままの形で読むことができます。
dマガジンでも同じように活用できますが、こちらは文字がどうしても小さくなるので、都度拡大が必要にはなります。
普通にインターネットを利用する際も、大画面モードにしておけばタブレットで読んでいるような感覚も味わえてそれはそれでありだと感じました。
スタンドスタイルでは、家族での同時動画視聴ができてとても便利ですし、アプリゲームでも、遊びやすくなるゲームもあったりと、活用の幅が広がります。ポケモンGoを遊んでいる方にも向いているようです。
それぞれ、響くシーンは異なるかもしれませんが、色んな使い方が考えられると思いますので、サブ端末として自宅のWi-Fi環境で利用する端末として持っておいてもいいと思いますし、メイン端末としても十分行けると思いました。
十分検討の余地ありです。
M Z-01Kのスペックと対応機能は注意が必要
使ってみると意外にいいなぁ、という感想を少し現実に引き戻してくれるのが、M Z-01Kのスペック・対応機能です。スペックはともかく対応機能の方が気になる項目が多いです。
ということで、先に挙げていきます。以下、M Z-01Kの非対応機能です。
・防水防塵/おサイフケータイ/ワンセグ・フルセグ/赤外線/シンプルメニュー
とにかく気になるのは、防水・防塵がない、という点ですね。最近のスマホでは珍しいです。
最近はほとんどの機種に防水仕様があるため、ついついM Z-01Kも防水防塵があると思い込んで購入してしまう危険性があるため、ここはしっかり抑えておきましょう。
それ以外の機能は、ないならないでどうにかなるかなと思うのですが、おサイフケータイやテレビ機能は気になる方は気になると思うので、ここも注意が必要です。
他に、上には挙げませんでしたが、VoLTE(HD+)も非対応です。ただし、通常のVoLTEには対応しています。
以上を踏まえた上で、以下、主なスペックを見ていきます。
カラー | Black |
サイズ(高さ×幅×厚さ) | 約151×72×12.1mm |
重さ | 約226g |
電池持ち時間 | 約 100時間(2画面利用時の値:約80時間) |
バッテリー容量 | 2930mAh |
充電端子 | USB Type-C |
ディスプレイ | 約5.2インチ×2 FHD(1080×1920)TFT |
CPU | Snapdragon 821(Qualcomm MSM8996SG) 2.2GHz(デュアルコア)+1.6GHz(デュアルコア) クアッドコア |
RAM/ROM | 4GB/64GB |
SIMサイズ | nano |
カメラ | 裏面照射積層型CMOS/約 2030万画素 |
発売日 | 2018年2月9日 |
全体的に標準的なスペック、というところでしょうか。極端に低すぎると感じるところはありませんが、突出していて目を引くところもありません。
この手の機種では、特殊機能に気を取られすぎて基本スペックが低くなるケースが多いですが、普通に利用して気になるところはそれほどありませんでした。
強いて言うならカメラ機能ですね。悪いとまでは言いませんが、良くはないです。ハイエンド機種と比較した場合はもちろん、docomo with機種のAQUOS sense2と比較しても負けるかな、というレベルです。カメラにはあまり期待しない方がいいでしょう。
発売されたのはちょうど1年ほど前ですね。
M Z-01K利用時の注意点
M Z-01Kの特徴として、折りたたんでいる時は裏も表もディスプレイなので、咄嗟に裏表逆に持ってしまって、電源キーを押してもディスプレイが映らないと感じることがあります。
慣れると、カメラがあるのがメインディスプレイで、カメラがないのがサブディスプレイとわかるのですが、その辺り戸惑いは利用開始当初はあると思います。
また、カメラ利用時は、メインディスプレイ側にカメラがあるので、サブディスプレイを見ながら撮影する形に切り替える必要があります。この辺りも多少慣れがいると思います。
他には、前述しましたが、左側に電源キーがあるので違和感があるかもしれないということと、両面ディスプレイであることによる、傷等への注意ですね。
万が一落としてしまった場合、どちらもディスプレイでケース等もないので、通常のスマホよりも破損リスクは高いと考えられます。ケータイ補償サービスを必ず利用するか、利用しない場合には細心の注意を払って利用しましょう。防水防塵に非対応、おサイフケータイ非対応という点から考えても、サブ端末として自宅据え置きで利用するのが最も理想的のような気がします。
かつてあった2画面スマホからの進化と買い時
ドコモの2画面スマホ「M Z-01K」について語る時、必ず話題に出るのが、「MEDIAS W N-05E」です。
覚えている覚えていないというより、そもそも知らない、という人の方が多いかもしれません。
「そういう機種もあったなぁ」と感じられる方は、そこそこスマホに興味があり、ドコモを見続けている方ではないかと思います。
名前と型式を見れば明らかですが、MEDIAS WはNECから発売されたスマートフォンでした。時期としてはドコモから初めてiPhone 5sが発売されるのと同じ年の春、Xperia AとGalaxy S4がツートップとして発売される直前でした。
結果として、その当時のMEDIAS Wの発売は、まだ早すぎた、という結論で終了してしまったようですが、今回はOSとしてのマルチウィンドウにも対応し、それをストレスなく動かす処理能力もしっかりと備えており、非常に完成度の高い仕上がりになっています。
あとはこれを、利用する側としてどう活用していくか、という段階となり、加えて価格という条件まで揃いました。
MNP新規契約、通常新規契約、契約変更、機種変更の全オーダーで端末購入サポート適用後の価格が一括648円です。
この安さの影響で、在庫も一気になくなってしまうことが予想されます。手に入れるのであれば急いだ方がいいでしょう。
私がお勧めするM Z-01Kを購入する条件は以下の通りです。
・よくdブックやkindleで漫画を購入して読む。
・サブ端末として利用したい。
・人とは違った変わったスマホが好き。
・現在利用している機種を6ヶ月以上利用している(端末購入サポート対象)。
・端末購入補助(月々サポート/端末購入サポート)が現在適用されていない。
・メイン端末として利用しているスマホがまだ1年くらいは利用できそう。
・最悪1年後にまた買い替えしてもいい。
この条件が満たせるならば、ドコモオンラインショップで購入することで手数料も0円頭金含む総額も安いということで、必要となるコストはそれこそ端末代金の648円のみとなります。→「ドコモオンラインショップでの機種変更/購入がリアル店舗より圧倒的有利な件」
購入するしかないです。
ただし、648円機種としての選択肢はM Z-01Kだけではありません。
Xperia XZ1 Compactなど、他にも選択肢があるので、そちらも合わせて検討してみるといいでしょう。
関連記事:「648円機種は買うべき! 機種変更でdocomo withよりお得!?」
※「648円」は、端末購入サポート/月々サポート適用後の金額です。適用には指定プラン加入、および2年定期契約(自動更新)が必要となり、途中解約時は10,260円(税込)の解約金がかかります。また端末購入サポートについては、最大13か月以内での回線契約の解約などをされた場合に、端末購入サポート割引額の半額に相当する金額の解除料がかかります。