ドコモの5Gスマートフォンが注目を集める中、従来のXi(4GLTE)対応のスマホとして2020年6月25日に発売されたXperia 10Ⅱ SO-41A。発売日からは少し時間が経ちましたが、実際に機種変更して購入してみました。
5Gに対応するハイエンドのXperia 1Ⅱ SO-51Aに対して、4G対応のスタンダードモデル、という位置づけで発売され、Xperia 10Ⅱの比較対象機種はXperia Ace SO-02L、ということになります。
ただ、そのサイズ感やスペックを見る限りにおいて、人気の4G対応ハイエンドモデル・Xperia 5 SO-01Mと比較してみるのもありかもしれません。
そんな、Xperia 10Ⅱ SO-41Aの詳細内容を確認していきます。
関連記事:「ドコモの2020年春夏モデル! 5G新機種スマホまとめ」
Xperia 10 IIのデザインとカラーバリエーションについて
なんとなく全体のフォルム的に、スタンダードモデルのXperia Ace路線なんだろうな、思わせる雰囲気もあるものの、より洗練されて、むしろXperia 5に近いデザインになりました。
サイズ感を比較してみます。
サイズ | 重量 | |
Xperia 10Ⅱ | 約157×69×8.2mm | 約151g |
Xperia 1Ⅱ | 約166×72×7.9mm | 約181g |
Xperia 5 | 約158×68×8.2mm | 約164g |
Xperia Ace | 約140×67×9.3mm | 約154g |
サイズを見ると一目瞭然ですが、Xperia 5とほぼ大きさ・厚みがそのままです。それでいて、重量は軽くなっています。
ハイエンドモデルのXperia 5と比較すれば当然スペックは落ちるとしても、外観イメージがXperia 5そのままで価格帯がスタンダードモデルの水準、つまりXperia Aceクラスなら、これは狙い目の機種、ということが出来そうです。あるいは、5G対応でハイエンドすぎるXperia 1Ⅱよりも、台数的には売れるのではないか、という印象すらあります。
また、後述するその他のスペックを比較してもわかりますが、同じスタンダードモデルとして今、Xperia Aceを選ぶくらいなら、Xperia 10Ⅱを選んだ方が良さそうです。
Xperia 10Ⅱの大きな外観的特徴は、細部まで緻密にこだわりぬいたラウンド形状です。前面・背面パネルには高強度で落としても割れにくいCorning Gorilla Glass 6、フレームには樹脂素材を採用し、使いやすさと安心感を実現しています。
カラーバリエーションは、ミント、ホワイト、ブラック、ブルーの4色展開です。ブルーは紺色に近い色合いで、ミントはやや珍しい色合いです。女性も男性も使いやすい色ですし、人気が出るかもしれません。私も今回はミントが欲しかったのですが、残念ながら購入するタイミングで在庫切れだったため、ブルーを選択しました。
Xperia 10Ⅱ SO-41Aの開封
箱は本当にいつも通りのドコモ・Xperiaシリーズの箱です。
いい意味でシンプル、悪い意味でGalaxyやiPhoneの箱と比べると安っぽい、そんな感じです。まぁ、箱にお金をかけるくらいならその分少しでも安くしてもらった方が嬉しいのですが、最初に開封する際のドキドキ感は、やはり箱が豪華な方が大きいと感じます。
出てきたXperia 10Ⅱは、過去Xperiaシリーズ8を利用したことがある人にとってはもはやお馴染みと感じるようなデザインのスタンダードなXperia。新鮮味はないですが、安心感があります。
前述した通り、サイズがXperia 5とほとんど変わらず、ほんの少しだけ四隅の丸みが強くなり、持った感じの印象が柔らかくなっていました。カラーは今回、ブルーを選びました。上の写真は光の関係でかなり明るめに映っていますが、実際の色合いはもっと深い青で、ミッドナイトブルー、という感じです。
充電端子はUSB Type-C、本体下部にあります。そういえば最近は、充電端子部分にキャップがある機種は完全になくなりましたね。
ディスプレイ面に向かって右側にボリュームキーと電源キー兼指紋センサーがあります。全体としてついているボタンはこの二つのみで、Xperia 1ⅡやXperia 5にあるようなカメラキーはついていません。
ディスプレイ向かって左側上部に、SIMスロット兼micro SDスロットがあります。
ピンは不要で開閉することが出来ます。
非常に持ちやすいです。横幅が狭いので、女性の方にもお勧めできます。
こちらはXperia 5 SO-01Mですが、Xperia 10Ⅱを持った感触としては、この機種に本当によく似ています。
ハイエンドな機種は必要ないけれど、スタイリッシュなXperiaがいい、という人にXperia 10Ⅱは大きな人気が出そうです。
実際、現状ドコモオンラインショップ上での売れ筋ランキングでも1、2位を争っています。
左から、Xperia 10Ⅱ、Xperia 5、Xperia 1Ⅱです。並べてみました。サイズ感はこんな感じです。
関連記事:「Xperia 1Ⅱ SO-51Aに機種変更した感想評価」
スタンダードモデルXperia初の有機ELディスプレイ搭載
今でこそ当たり前になってしまいましたが、Xperia 1で初めて有機ELのXperiaを見た時、ディスプレイの美しさが本当に全然違うな、と思ったものです。
今回、そんな有機ELディスプレイが、スタンダードモデルのXperiaとしては初めて、Xperia 10Ⅱに採用されています。
SONYのテレビブランド「ブラビア」で培った映像技術のノウハウを取り入れたトリルミナスディスプレイ for mobileにより、豊かな自然の色合いや、繊細な色の違いを再現しています。
画面比率は映画とほぼ同じ21:9ワイドディスプレイで、横画面で映像やゲームコンテンツを楽しむ時に没入感を高めてくれます。
また、動画再生時に映像を高コントラストで美しく、臨場感ある画質に自動で最適化してくれる機能が備わっています。
一部のアプリでは21:9ワイドディスプレイだと画面の両端までバランスよく表示しきれないケースもありますが、「Xperia 1」、「Xperia 5」と、21:9ワイドディスプレイが既に搭載されていることから、アプリ側も多く21:9の画面比率に最適化しつつありますので心配はいりません。
ただ、もし何かしら強いこだわりがある、という場合には対応を確認しておいてもいいかもしれません。
21:9マルチウィンドウで操作を効率化
Xperia 1、Xperia 5でもお馴染みの、縦長なワイドディスプレイを活かした「マルチウィンドウ」が、Xperia 10Ⅱでも利用可能です。これにより、様々な操作を効率化することができます。
マルチウィンドウは、画面の上部と下部に別々のアプリやブラウザを表示し、2つのアプリを1つの画面で同時に操作できる機能の事です。
例えば、上画面に動画アプリ・下画面にブラウザを表示しておき、動画で知った気になる商品を、アプリを切り替えることなくそのまま下画面でサイトを閲覧し、購入したりすることも可能です。
また、上下に別のショッピングアプリを起動しておけば、同じ商品の価格の違いを見やすく比較することも出来ます。
使い方は工夫次第で様々です。Xperia 10 IIのマルチウィンドウ、是非活用してみましょう。
手が届きづらいところも片手モードで解決!
大画面スマホを片手で操作する場合、どうしても画面上部は指が届きづらく、操作が難しくなってしまいます。特にXperia 10Ⅱは、縦長ということもあってなおさらです。
もちろん、両手が使える状況であれば、両手を駆使してスマホを操作することも出来ますが、片手しか使えない状況下においてはやはり不便です。
そんな時に使える機能として、Xperia 10 IIは片手モードを搭載しています。
画面サイズを縮小することで、指が届きにくい場所もタップしやすくなり、片手でも楽に操作できるようになります。
慣れも必要ですが、うまく活用することができるようになれば、格段に使い勝手が良くなります。
左右の入れ替えや画面サイズの調整も可能なので、利き手や片手操作で指の届く範囲に合わせて調節してみましょう。
スタンダードモデルXperia初のトリプルカメラ採用
気が付けばハイエンドモデルでは当然のように搭載されているトリプルカメラですが、今回、スタンダードモデルのXperiaとしては初めて、Xperia 10 IIにトリプルカメラが搭載されました。
Xperia Aceのカメラはシングルでしたので、トリプルカメラのXperia 10 IIは、一気に性能がジャンプアップした感があります。
アウトカメラは、上から約800万画素の超広角レンズ、約1200万画素の標準レンズ、約800万画素の望遠レンズの3眼カメラです。
このトリプルカメラは、性能面でも4K動画の撮影、13種類のシーン×4種類のモーションに合わせて自動補正するプレミアムおまかせオート、21:9のワイド撮影、ナイトモード、光学2倍ズーム、背景をぼかして被写体を際立たせるポートレート撮影、電子式手ブレ補正、120コマ/秒のスローモーション撮影など、多彩な機能に対応しています。
写真に大きなこだわりがあればやはりハイエンドモデルを選ぶべきだと思いますが、「最低限の機能」とされる部分の性能はドンドン向上してきており、Xperia 10Ⅱのカメラでも十分すぎると感じる方も多いかもしれません。
Xperia 10 II SO-41Aの処理能力
ドコモの公式サイトの「スペック・機能」でも触れられることがなくなったチップセットやCPUですが、やはり処理能力について考えるのであれば押さえておきたい、と感じる部分です。
特に、価格に影響が出やすい部分でもあるので、CPUの性能が高ければスマホ本体価格も高く、CPUの性能が控えめであれば本体価格は概ね安いケースが多いです。
今回Xperia 10Ⅱに採用されているのは、お馴染みクアルコムの「Snapdragon 665」。ハイエンドモデルに搭載されているモデルよりは性能が抑えられているため、その分、本体価格もかなりお手頃になっています。
注意点として、普段使いの中での操作や文字入力等ではそれほど差は感じられないと思いますが、多くのアプリをインストールした場合や、高処理が必要となるアプリゲームなどを利用する際には差が顕著に出てくると考えられます。
ゲーム中心の利用になる方や、とにかく処理速度、操作速度にこだわりたいのであれば、ハイエンドモデルを選択する方が正解かもしれません。
ちなみに、RAMは4GB、ROMは64GBを搭載し、外部ストレージに関しては最大1TBのmicroSDに対応しています。
4K動画や高容量データを保存する場合は、外部ストレージをうまく活用して保存しておくことで、本体容量を圧迫することなく、長く使っていけそうです。
3.5mmオーディオジャック搭載
Xperia Ace同様、Xperia 10Ⅱは3.5mmオーディオジャックが搭載されています。昨今の流れに逆行していますが、これはこれで面白いです。
Xperia 10Ⅱはディスプレイ上部に搭載されています。
ちなみに、今回はハイエンドのXperia 1Ⅱでも今まで廃止されていたオーディオジャックが復活しています。賛否あるかもしれませんが、あって困るものではないと思います。
逆に、サムスンのGalaxyシリーズではGalaxy S10/S10+までは長くオーディオジャック(イヤホン端子)が採用されていたのに、Galaxy S20 5Gでは非対応となっています。真逆の対応なのが面白いところです。
基本的に、Bluetoothのワイヤレスイヤホン/ヘッドフォンがあれば有線で繋ぐオーディオジャックは一切必要ありませんが、イヤホンやヘッドフォン側の性能によっては、ワイヤレスだと繋がりが悪かったり接続が切れたり、ゲーム中や動画視聴中に音の遅れが感じられたりすることも稀にあるため、有線の方がいいと思っている方もいらっしゃると思います。
特にゲーム関係で、少しの音ずれも許されない、というようなコンテンツを利用する場合には重宝しそうです。
生体認証は指紋のみ/顔認証は非対応
Xperiaについて毎回どうしても気になる点の一つが、生体認証で顔認証が採用されない点です。今回のXperia 10Ⅱでも、Xperia 1Ⅱでも指紋のみ、顔認証は非対応です。
指紋のみでも使い勝手がよければまだ許せるのですが、Xperia 1もXperia 5も指紋認証では課題を残していました。
ただ、実際に購入して使ってみて感じたのですが、指紋認証の精度は今のところよくなっている気がします。
まだ、長く日常的に使ってみないと何とも言えないところではあるのですが、認証されなくて毎回ロックナンバーを入力しないといけない、ということは全くありません。
Xperia 10 II SO-41Aのスペックまとめ
Xperia 10 IIのスペックをまとめます。
製品名 | Xperia 10 II(エクスペリア テン マークツー) | |
型番 | SO-41A | |
発売日 | 2020年6月25日 | |
価格 | 41,976円 | |
カラー | ブラック、ホワイト、ミント、ブルー | |
OS | Android 10 | |
サイズ | 約69mm×約157mm×約8.2mm | |
重量 | 約151g | |
バッテリー容量 | 3600mAh(内蔵電池) | |
電池持ち時間 | 約135時間 | |
ディスプレイ | 約6.0インチ/有機EL トリルミナスディスプレイ for mobile/Full HD+ | |
CPU | Qualcomm Snapdragon 665 | |
RAM | 4GB | |
ROM | 64GB | |
外部メモリーカード | microSDXC(最大1TB) | |
通信速度 |
4G(LTE) | 受信時最大500Mbps/送信時最大75Mbps |
アウトカメラ | 16㎜(超広角) | 有効画素数約800万画素/F値2.2 |
26㎜(標準) | 有効画素数約1200万画素/F値2.0 | |
52㎜(望遠) | 有効画素数約800万画素/F値2.4 | |
インカメラ | 有効画素数約800万画素/F値2.0 | |
ワンセグ/フルセグ | 非対応 | |
おサイフケータイ | 対応 | |
Wi-Fi規格 | IEEE802.11a/b/g/n/ac | |
Bluetooth | ver.5.0 | |
ワイヤレス充電 | 非対応 | |
防水/防塵 | 防水(IPX5/IPX8)、防塵(IP6X) | |
生体認証 | 指紋認証 |
これといって特筆すべきものは見当たりませんが、ひと昔前のハイエンドモデルと同等、というか、スタンダードモデルとはいえ十分すぎる能力があります。
Xperia 5とサイズ感は同じでありながら電池容量はアップしているので、その点では電池持ち時間が約135時間と、かなり向上しています。
ワンセグ・フルセグは、Xperia Ace同様、非対応です。テレビは昨今、非対応も増えてきました。
あとは、やはり価格の安さが特筆すべき点です。Xperiaとしては異例の安さです。
SNSやブラウザ、比較的手軽に遊べるライトなゲームを主に利用するユーザーにとってはバランスの良い仕上がりですし、この安さなら「買い」と言って間違いなさそうです。
全体としての操作性も悪くなく、お勧めできます。
「4G・Xperia 10Ⅱ」と「5G・Xperia 1Ⅱ」の選び方
今回のXperia 10 IIは5G非対応の4G対応モデルですが、ドコモの5G対応モデルとしては、Xperia 1Ⅱが発売されています。
ただ、5Gが使えるエリアは、2021年3月末には全国500都市以上に導入されているものの、しばらくの間は主要都市のみなので、5Gの高速通信をフル活用できる場面はかなり限定的です。
となると、今ここで5Gスマホを買うよりも、ひとまず4Gモデルを購入し、5Gエリアが全国どこでも使えるくらいに拡大した時期に、いよいよ5Gデビューという選択肢もアリかもしれません。
特に5GスマホであるXperia 1Ⅱでは、料金プランも5Gギガホ/5Gギガライトから選択する必要があるため、旧プラン利用の方は考えてしまう部分だと思います。→「ドコモの5Gギガホ/5Gギガライトは5G専用プラン」
急いで5Gにしなければ! と焦る必要はまだありません。慎重に検討しましょう。
予約・購入は手数料完全無料のドコモオンラインショップをフル活用
以前からドコモオンラインショップがお得である、という事実は何も変わっていないのですが、世間の空気的に、ドコモオンラインショップでの手続きが必須、という空気に変わってきました。
密閉、密集、密接を見事に満たしたショップ等の窓口にわざわざ出向くのはもはやデメリットしかありません。
感染するかもしれない、ということだけでなく、ショップの方々に自分が移してしまうかもしれない、という意識も必要だと思います。そうなると、自然選択肢はオンラインでの手続き、ということになります。
ドコモオンラインショップは、手数料完全無料、頭金含む総額でも有利という特徴があり、なお、わざわざ店頭に足を運ぶことなく購入手続きを完結させることができます。→「ドコモオンラインショップでの機種変更/購入がリアル店舗より圧倒的有利な件」
初期設定時に分からないことがあれば、あんしん遠隔サポートを活用して、自宅で解決することも出来ますので、有効活用していきましょう。
また、ドコモオンラインショップ購入時は、dカード/dカード GOLDで一括購入するとdポイントが2倍もらえるので、よりお得です。→「dカード GOLDは本当にお得なのか」
最新機種を最もお得に、安心して手に入れるべく工夫してみましょう。