ドコモからワイモバイル(Y!mobile)に変更するとお得なのか

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わかってはいたけれど長々と避けてきたこの問題。

ついに記事にしてみることにしました。

テーマは「ワイモバイル(Y!mobile)」です。

実は、当サイトに寄せられる「スマートフォンの料金を安くしたい」という要望の何割かには、「ワイモバイルって安いんでしょ?」という質問が含まれていたりするわけです。

ただ、この問題についてはあえて今まで触れずにいました。その理由は明確です。

ワイモバイルはソフトバンク系のSIMを利用しており、ドコモのスマホ端末を利用しようと思った場合SIMロック解除が必要となりますし、料金的にも別のドコモ系MVNOを利用した方が安くなると考えていたため、いずれにしても中途半端な存在であるワイモバイルには触れる必要性を感じていなかったのです。

加えて、興味がなかったため私自身にワイモバイルの知識があまりなかった、ということもありました。

しかしテレビCMの効果もあってか、MVNOよりもむしろワイモバイルの方が知名度や認知度として高いのではないかと思われる状況にあり、一度ここらで触れておこうと考えました。

そもそもワイモバイル(Y!mobile)とは何なのか、ワイモバイルを利用するとどういうメリットがあるのか。

詳細を検証していこうと思います。
参考:「Y!mobile公式サイト」

ワイモバイルの利用料金詳細

ワイモバイルの料金プランは、大きく分けて三つのプランから構成されています。大手キャリアのように組み合わせによって多種多様なパターンになったりということがないため、比較的わかりやすいのではないかと思われます。

 

スマホプランS スマホプランM スマホプランL
高速データ通信容量 1GB 3GB 7GB
基本使用料 2980円 3980円 5980円
通話料 1回10分以内・回数無制限

※スマホプラン割引または長期利用割引適用時

データ容量を、1GBか3GBか7GBで選ぶのみです。

通話に関しては、すべてのプランで10分以内であれば無料(ドコモ・au・ソフトバンクなどのケータイ、固定電話に対して)、月に300回まで10分以内無料通話を利用できますが、この内容には改定が入り、2017年2月1日からは、回数無制限でかけることができるようになります。

スマホプラン割引もしくは長期利用割引を適用させた場合の標準プランが以上となります。最低料金はつまり、2980円です。この料金を、安いとみるか高いとみるかで、ここから先の選択肢は変わってきます。

 

注意点が一点あります。

新規契約当月から25カ月間、基本使用料から最大1000円を割引するスマホプラン割引ですが、ソフトバンクからの番号移行、またはディズニー・モバイル・オン・ソフトバンクからのMNPの場合は、適用外となってしまいます。

よって、そのケースでの加入後25カ月間の基本料金は、上記表の+1000円となります。つまりスマホプランSの場合の最低料金は3980円となります。

ただその場合も、26カ月目以降は長期利用割引が適用されるため、1000円割引されて2980円となります。

 

と、とりあえずベースとなる料金を書いてきましたが、ディズニー含むソフトバンクからの移行の場合、2018年5月31日まで期間限定でスマホプラン割引・期間限定キャンペーンが実施されています。

そのため、実際のところはソフトバンクからの移行でも、ドコモやauから移行するのと変わらない条件で利用することが可能となっています。
参考:「Y!mobile公式サイト」

 

ニャンキュッパがワンキュッパ割へ

さて、ここまででとりあえずワイモバイルの料金概要は見えてきました。

一番安く利用して1GBで2980円。

ドコモ・auの料金と比較すると、確実に安く感じられるかもしれません。

auよりは確実に安く、ドコモでもシェアパック子回線でなければ太刀打ちできない料金です。

ただ、2980円という料金は、格安スマホ/格安SIMのMVNOと比較すると、実はまだまだ高く感じられます。

そこで、ワイモバイルはさらなる割引キャンペーンを実施しています。

それが、テレビCMなどでもよく見かける「ワンキュッパ割」です。

ワンキュッパ、つまり1980円ですね。それまでのニャンキュッパ(2980円)からさらに1000円割引した金額となっています。

適用条件としては、MNPを含む新規契約を実施し、スマホプランS/M/Lのいずれかを選択すれば適用されますので、まったく難しい条件ではありません。普通に契約をすれば、新規契約から最大12カ月間、1000円の割引となります。

参考:「Y!mobile公式サイト」

 

ワイモバイルのデータ容量2倍キャンペーン

新規・MNPで契約した場合に、ワイモバイルではデータ容量2倍キャンペーンを2015年から継続して実施しています。

このキャンペーンの特徴としては、新規、または他社からのりかえでワイモバイルのスマートフォンを契約した場合に、高速データ通信容量を通常の2倍プレゼントするというものです。

プレゼントの期間は2年間で、例えばスマホプランSであれば1GBの2倍なので2GB、スマホプランMならば3GBの倍なので合計6GBが利用可能となります。

ただし注意点として、通常プランを超過した場合には速度制限がやはりかかってしまうので、その状態を通常速度に戻す手続きが必要となります。その手続き自体は、500MB単位で実施が可能です。つまり、3GBがプレゼントされるスマホプランMであれば、合計6口(500MB×6)が手元にある状態なので、その分を都度追加していく形となります。

若干面倒ですが、せっかくもらえる容量なのですから、しっかり利用していきましょう。

参考:「Y!mobile公式サイト」

 

ワイモバイルの学割「ヤング割」とは

ワイモバイルでは、大手キャリア同様学割が展開されています。

2017年5月31日までが受付期間となっているため、その点も大手キャリアとまったく同じです。

割引内容としては、契約月を1カ月目として、14カ月目から12カ月間、スマホプラS/M/Lの基本使用料から最大1000円を割り引くというものです。

契約から14カ月目から?と疑問に感じるかもしれませんが、13カ月目までは、ワンキュッパ割が適用されることを前提としているわけですね。そのため、実質ヤング割を適用させることで、契約から2年間ワンキュッパ(1980円)で利用できる計算となります。

適用条件としては、18歳以下のユーザーで、スマホプランS/M/Lのいずれかを利用している必要があります。

大手キャリアの学割の中には、U25(25歳以下)を対象とした学割も設定されていますが、ワイモバイルにはそうした割引はありませんので注意しましょう。あくまで18歳以下、です。

参考:「Y!mobile公式サイト」

 

ドコモからワイモバイルに替えるべき?

さて、結論として、ドコモユーザーはワイモバイルに変更するべきなのでしょうか。ワイモバイルにのりかえて、お得があるのでしょうか。

料金だけを見てきた場合、メリットは確実にありそうです。

ドコモで1980円で利用しようと思っても、シェアパック10以上のシェアグループの子回線だったとしても難しいです。(→1700円+300円+500円=2500円・カケホライト+spモード+シェアオプション)

なんとか上記条件のまま、FOMAプランからののりかえによる「はじめてスマホ割」適用、さらにドコモの学割適用という条件を満たして初めて、ドコモがワイモバイルの格安ワンキュッパに勝つことができます。

現実問題、それもなかなか難しいので、ドコモを継続して利用していくためには、料金面以外のメリットを、ドコモに対して見出す必要があります。

それはたとえば、ドコモ光利用によるセット割だったり、dカード GOLD利用による10%dポイントの大幅還元だったり、あとは全国各地に存在するドコモショップによる手厚いサポートという安心感がそれに当たります。

それらをかなぐり捨ててでも、料金面を重視するという場合にはワイモバイル利用は確実にメリットがあります。

 

ワイモバイルを利用するなら格安スマホにした方が・・・

ということで、まずはドコモよりワイモバイルを、という覚悟ができた段階で、もう一つ考えるべきがあります。

それが、格安スマホ/格安SIM、つまりMVNOの存在です。

実はワイモバイルも、広い意味でのソフトバンクのMVNOなわけですが、同様にドコモ系のMVNOは、非常に多くの事業者によって展開されており、しかもその料金はワイモバイルよりさらに格安水準となっています。

ドコモでいることの各種メリットをすべて捨ててしまえる覚悟があるのであれば、あえてドコモのスマホがそのままでは利用できない(SIMロック解除が必要)ワイモバイルを利用しなくても、ドコモ系MVNOを選択する方が効率がいいのではないか、ということです。

 

例えば最近注目を集めるLINEモバイル

シェアNo.1のOCNモバイルONE

圧倒的シェアのプラットフォームを持つ楽天モバイル

ドコモ系だけでなくau系のSIMも取り扱うマルチキャリアMVNOのmineo

 

どのMVNOも、ワンキュッパを下回る、さらに安い価格で利用することが可能です。

これがあるので、今までワイモバイルに触れてこなかったわけですね。ワイモバイルは、料金面でドコモや大手キャリアには勝てるけれども、ドコモ系MVNOに勝てないのです。

 

ソフトバンクユーザーならワイモバイルをお得に利用できるのか

ドコモを利用しているユーザーは、ドコモのスマホ端末を元から所有しているため、ドコモ系MVNOへ移行する場合には最も有利となります。

では、ソフトバンクのユーザーは、ソフトバンクのスマホを所有しているのだから、ソフトバンク系MVNOであるワイモバイルへと移行するとお得になるかというと、そうでもありません。

ソフトバンクは、系列会社のワイモバイルへの自社からの移行をあまり好ましくは考えておらず、割引額もドコモやauから転入する場合に比べて低く設定されています。

そのため、逆にドコモやauから移るよりもソフトバンクから移る方が不利になりかねません。

ではソフトバンクユーザーがMVNOを利用したいと考えた場合には、どのMVNO事業者を利用するのが最も賢いのでしょうか。

これは、考え方にもよりますが、仮に格安スマホを購入する必要性に迫られたとしても、ドコモ系MVNOの方がおすすめです。

なぜなら、ドコモ系MVNOを利用すると決めた時点で、選択肢の幅が大きく広がるためです。

ソフトバンク系MVNOを利用しようと思ったら、スマホプラン割も適用されないワイモバイルしか選択肢がなくなってしまいます。

ソフトバンクユーザーとしては、なかなか悩ましいところですが、もしSIMロック解除可能端末を所有しているのであれば、SIMロック解除を実施すればそのままドコモ系MVNOでも利用可能なので、わざわざスマホ端末を購入する必要はなくなります。

 

Y!mobileはお得なのかまとめ

以上、ワイモバイルについて大まかに確認してみました。

確かに安いのは間違いないのです。ですが、ワイモバイルを選ぶのであれば、格安スマホ/格安SIM事業者の方がいいのではないか、という選択肢が頭をもたげてきた時点で、ワイモバイルを選択する必要性が限定されてしまいます。

ただ、大手キャリアよりは安く、MVNOよりはリアル店舗が多い、と考えるのであれば、そのちょうどいいバランスを持っているのが、実はワイモバイルだったりすることも事実です。

考え方によっては、十分利用価値もあると思われますので、検討の余地ありと結論付けたいと思います。

ソフトバンク系SIMを一度も利用したことがない私ですが、そのうち一度チャレンジしてみてもいいかもしれませんね。
参考:「Y!mobile公式サイト」