2020年2月18日に、NTTより「フレッツ光クロス」の提供開始に関する発表が行われましたが、それを追いかける形で3月9日、ドコモ光でも「ドコモ光 10ギガ」が2020年4月1日よりサービス開始されることが発表されました。
「ドコモ光 10ギガ」は、最大通信速度10Gbpsの新しいプランで、従来のドコモ光の最大速度1Gbpsをさらに10倍にしたプランです。
もちろんベストエフォート方式なので、単純に速度が10倍になるわけではないのですが、少しでも通信速度を速くしたい、という方にとっては非常に嬉しいプランといえるかもしれません。
ただ、料金が若干高くなりますし、まだ提供エリアにかなり制限があるなど、課題も多いです。
2020年3月23日から受付を開始し、4月1日からサービス提供を開始する「ドコモ光 10ギガ」について、詳細内容をまとめておきます。
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「ドコモ光 10ギガ」の提供内容
ドコモ光の新プラン「ドコモ光 10ギガ」は、上り/下り最大通信速度10Gbpsの高速通信を使い放題で利用することができる、光ブロードバンドサービスです。
従来のドコモ光同様、ISPが別になる「単独タイプ」と、ISP料金一体型となる「タイプA」、「タイプB」の中から選択することができます。
ただ、通常のドコモ光とは異なり、マンションタイプには「ドコモ光 10ギガ」は提供されません。将来はわかりませんが当面の間、ドコモ光 10ギガは戸建タイプに対してのみの提供、という形となります。
そのため、私もそうなのですが、マンションで暮らしている方には今回、ほぼ関係ない話、ということになります。
提供タイプ | 内容 | |
単独型 「10ギガ 単独タイプ」 |
戸建タイプ | 最大通信速度10Gbpsの光ブロードバンドサービスのみを利用可能。 インターネットを利用するには、別途ISP契約が必要。 |
ISP料金一体型 「10ギガ タイプA」 「10ギガ タイプB」 |
最大通信速度10Gbpsの光ブロードバンドサービスとドコモが提携するISPの インターネット接続サービスをセットで利用可能。 |
ISP料金一体型では、タイプAとタイプBが通常のドコモ光のように用意されてはいるのですが、10ギガプランに対応しているプロバイダーはまだ少数です。注意が必要な部分なので、詳しく後述します。
「ドコモ光 10ギガ」の提供エリアと受付開始日
ドコモ光 10ギガに関して、先にご案内した戸建タイプのみの提供である、という点に並ぶ大きな注意点としてもう一つ、提供エリアの問題があります。
そもそもこの条件をクリアできないと、利用自体できませんので、まずはここは確認しておく必要があります。
まぁ、サービス開始するわけだし、それなりに主要都市は提供エリアに含まれているのかな、と思いきや、サービス開始時の提供エリアは驚くほど狭いです。
「ドコモ光 10ギガ」の大元は、NTT東西の「フレッツ光クロス」なので、提供エリアもフレッツ光クロスの提供エリアに準じるわけですが、以下の通りです。
提供エリア | 詳細 |
NTT東日本エリア | 東京都23区の一部より順次拡大 (大田区・世田谷区・杉並区・練馬区・板橋区・足立区 ・葛飾区・江戸川区の一部から提供開始) |
NTT西日本エリア | 大阪府大阪市 愛知県名古屋市 |
「えっ、たったこれだけ?」と思われた方も多いと思います。順次拡大予定、とはいえ、当初のエリアは本当に狭いです。
折しも5Gサービスがいよいよスタートする、というこの時期、エリアはまだまだだけど、5Gにシェアを奪われかねないと早めのサービス開始に踏み切った、ということでしょうか。
ちなみに、「ドコモ光 10ギガ」の受付開始日、提供開始日はエリアによって異なります。合わせてご案内しておきます。
提供エリア | 受付開始日 | 提供開始日 | |
NTT東日本エリア | 東京都23区の一部 | 2020年3月23日(月曜) | 2020年4月1日(水曜) |
NTT西日本エリア | 大阪府大阪市 | 2020年4月1日(水曜) | 2020年4月13日(月曜) |
愛知県名古屋市 | 2020年5月11日(月曜)予定 | 2020年6月1日(月曜)予定 |
4月1日にスタートできる地域は、東京23区の一部だけ、という、本当に限られたエリアのみとなります。
「ドコモ光 10ギガ」の提供料金
「ドコモ光 10ギガ」を利用する際の初期費用や月額料金をまとめておきます。
初期費用(新規契約の場合)
区分 | 初期費用 |
契約事務手数料 | 3,000円 |
工事料(派遣工事あり) | 18,000円 |
「ドコモ光 10ギガ」における新規契約時の初期費用は、通常のドコモ光(戸建)の場合と変わりません。
月額料金
提供タイプ | 2年定期契約あり | 定期契約なし |
10ギガ 単独タイプ | 5,900円(5,000円) | 7,400円(6,500円) |
10ギガ タイプA | 6,300円(5,200円) | 7,800円(6,700円) |
10ギガ タイプB | 6,500円(5,400円) | 8,000円(6,900円) |
※()内は通常の1Gbps版のドコモ光料金
「ドコモ光 10ギガ」の料金は、速度が今までよりも速くなっている分、やや高めの設定になっています。
通常利用する方が多いタイプAやタイプBで、1,100円ほど月額料金が高くなります。
2年定期契約なしのプランを選ぶことができるのは、今までのドコモ光と同じですが、更新月以外で解約をした場合の解約金が13,000円かかる、という点も全く同じです。
「ドコモ光 10ギガ」における提携ISP(プロバイダー)
ドコモ光 10ギガにおけるISP料金一体型プランであるタイプAとタイプBでは、それぞれ提携プロバイダーを選択することができるのですが、通常の1Gbps版ドコモ光で選択できるプロバイダーのすべてが選べるわけではありません。
現時点で発表されている「ドコモ光 10ギガ」対応プロバイダーは以下の通りです。
提供タイプ | 提携ISP(プロバイダー) |
10ギガ タイプA | ドコモnet、plala、GMOとくとくBB、andline、hi-ho |
10ギガ タイプB | BB.excite、ASAHIネット |
タイプAで5、タイプBに至っては2つのプロバイダーのみが、ドコモ光 10ギガに対応するプロバイダーです。
そのため、これ以外のプロバイダーを現時点で利用している場合には、変更をする必要性が出てきそうです。
逆に、今からドコモ光を利用開始しようと考えている方は、将来的な10Gbpsプランへの変更も視野に入れて、上記の「ドコモ光 10ギガ」対応プロバイダーから選択しておくといいかもしれません。ちょうど、人気かつ速度にこだわりがある方にはお勧めのISPとしてGMOとくとくBBがタイプAの対応ISPに含まれているのが嬉しいところです。
「ドコモ光 10ギガ」の申し込み窓口
実際に「ドコモ光 10ギガ」の申し込みをしたいという場合、申込窓口としては、通常通りドコモショップ、インターネット受付、電話受付などが可能です。
まだ詳細はわかりませんが、対応しているプロバイダー、特にGMOとくとくBBに関しては、通常のドコモ光同様ネットでのカンタン申し込みが可能になるのではないかと思われます。
今後の詳報を待ちましょう。→GMOとくとくBB_ドコモ光
「ドコモ光 10ギガ」利用時のドコモ光セット割
通常のドコモ光利用時には、ドコモの携帯料金側で「ドコモ光セット割」が適用されますが、「ドコモ光 10ギガ」利用時にも、通常通りドコモ光セット割が適用されます。
適用される金額は、ギガホ/ギガライト/旧プランなど、どういうプランを利用しているかによって変わるため、どのプランでどれくらい割引されるのか知りたい方は、ドコモ光の詳細解説記事を参考にされてください。→「ドコモ光は本当にお得なのか」
「ドコモ光 10ギガ」申し込み時の特典
「ドコモ光 10ギガ」には、申込時の特典もあります。非常に大きな特典がなんと、3つも用意されています。
最大2年間毎月dポイント(期間・用途限定)還元
「ドコモ光 10ギガ」を申し込みされた方を対象として、最大2年間毎月dポイント(期間・用途限定)が1,600ポイント進呈されます。
1,600ポイント×24ヶ月で、最大合計38,400ポイントが進呈されます。
「ドコモ光 10ギガ」新規工事料相当dポイント(期間・用途限定)還元
この特典は、通常のドコモ光にある、「ドコモ光新規工事料無料特典」の代わりとなる特典で、「ドコモ光 10ギガ」を新規で申し込みされた方を対象として、工事料相当のdポイント(期間・用途限定)18,000ptが進呈されます。
「ドコモ光 10ギガ」dポイント(期間・用途限定)進呈
この特典は、通常のドコモ光申し込み時の「ドコモ光dポイントプレゼント特典」と内容が同じです。
「ドコモ光 10ギガ」を新規または転用で申込みされた方を対象として、dポイント(期間・用途限定)が進呈されます。進呈されるdポイント(期間・用途限定)は、新規契約時で20,000pt、転用の場合は5,000ptとなります。
ただし、西日本エリアにおいては、「ドコモ光 10ギガ」への転用はできないため、転用時は対象外となります。
いずれの進呈ポイントに関しても、dポイント(期間・用途限定)であり、ポイント進呈月+5か月後末が有効期限となっているため、注意が必要です。
「ドコモ光 10ギガ」を今すぐ利用できる人は少ないが、内容は押さえておきたい
内容をここまで見てきていただければわかる通り、「ドコモ光 10ギガ」をサービス開始直後に利用できる人は一部地域の戸建居住者のみ、ということになります。
となるとほとんどの方に当面関係ないサービス、といって間違いないのですが、ゆくゆくはサービスエリアが広がってくる、と考えるならば、やはり押さえておきたいサービスといえます。特に戸建に住んでいて、現状のドコモ光の速度に不満がある方、ですね。
5Gが本格スタートしてエリア拡大していけば、そもそも光回線自体必要ないのでは、という意見もあるとは思いますが、現状まだまだ光回線の活躍の場はなくならないと思っています。
自宅でWi-Fiを利用してパソコンやスマホ、タブレットで安定した通信を容量使い放題で家族全員が受けられるのは、やはり大きいです。
まだドコモ光を利用されていない方は、まずはすぐに利用できる通常のドコモ光を利用してみましょう。→GMOとくとくBB_ドコモ光