ケータイやスマートフォンの故障は、ある日突然発生するものです。
例えば落としてしまったり、ぶつけてしまったり、踏んでしまったりといったトラブルが発生する可能性は常にありますし、どんなに大切に利用していても、スマホ側の問題で故障が発生することもあります。
もちろん確率は高いものではないかもしれませんが、ゼロではありません。
万が一の故障に備えるために、故障からの機種変更への流れ、修理やケータイ補償よりも買い替えを選ぶ場合に抑えておきたいポイントを考えてみました。
操作可能な故障か/操作不能な故障か
故障が発生した場合にまず確認するべきは、スマホやケータイの操作が可能な故障なのか、操作自体全くできない状態の故障なのか、という点です。
ここで言う「操作が可能な故障」の例としては、外装が多少破損している程度とか、ディスプレイが割れてはいるが操作はできるとか、またはスピーカーの音が出ないなど、故障ではあるものの通話やアプリの利用などの利用が可能で、最低限の生活には支障がないレベルの故障という意味合いです。
一方で、「操作ができない故障」は、画面が割れていて何も見えないとか、ディスプレイは見えていて操作もできるが通話の音が聞こえないなどの生活に支障が出るレベルの故障を指しています。
もし「操作が可能な故障」の場合は、そう焦る必要はありません。とりあえず、消えては困るデータのバックアップをmicroSDカードやクラウドに最優先で行い、その上で、修理にするべきかケータイ補償を利用するべきか、利用期間がそれなりに長いのであれば機種変更するべきかをじっくり検討することができます。
しかし、「操作ができない故障」の場合は緊急を要しますので、のんびりしているわけにはいきません。
まずは一刻も早く、代わりに利用できる機種を確保する必要があります。
この場合に最短で対応できる方法は、やはりドコモショップです。
ドコモショップに駆け込めば、状況に応じて「修理」か「ケータイ補償」か「機種変更」という三つの選択肢を提示されるため、それを選ぶ形になります。修理やケータイ補償のいずれかを選択するとしても、代わりの機種(代替機)を出してくれるので(※ahamoの場合は有料)、誰とも連絡がつかないという状況だけは避けられます。
ここで注意点があるとしたら、データについては取り出しが不可能な可能性が高いという点と、もし契約名義が利用していた人と違うと、書類や連絡が必要になったりと話がややこしくなってしまう、という点です。
そういう意味で、契約についてはできる限り利用する本人名義にしておいた方がいい、ということと、電話帳はじめデータについては普段からクラウドと同期しておくなりバックアップを取っておくなりしておきましょう。LINEなども同様です。
なお、ahamo(アハモ)利用中の場合も、故障時はドコモショップで受付してもらうことが可能ですが、前述の通り、代替機の貸し出しについては有料(税込2,200円)となるため注意が必要です。
修理になるケース/ケータイ補償になるケース
ドコモショップで修理を勧められるパターンとしては、まずは利用している機種がまだ購入してそれほど経っていなかった場合が挙げられます。加えて、「修理が可能である」と判断できる状態の故障の場合、ケータイ補償に加入しており、修理代金が安く収まる場合などです。
ここでもし、真っ二つに折れてしまっているなどの状態であれば、「全損」と判断され修理はできないため、ケータイ補償サービスが案内されます。
ちなみに、仮に修理を案内された場合でも、状況によってはケータイ補償を選択することも可能です。
同じようにケータイ補償を案内された場合に修理を選ぶこともできますが、基本的にケータイ補償が案内されるケースでは「修理ができない」と判断されているケースがほとんどと考えられるため、それをあえて修理に出す場合は、「たとえ修理に出しても修理不能で戻ってくる可能性が高い」ということを前提として出す形になるようです。
機種変更になるケース
では機種変更が勧められるケースはどういうパターンかというと、利用している機種の利用期間が長い場合です。
4年以上など、長く利用している状態であれば、やや強めに機種変更を勧められ、むしろ修理やケータイ補償はほとんど勧められないと思われますし、もうすぐ2年~3年程度の場合は、やや控えめに機種変更を選択肢として提示されると思います。
修理よりも機種変更の方が、「何もかも新しくなるのだから気分も一新される」という考え方もありますが、費用を最重要項目として考える場合は、必ずしも機種変更が最適解にはならないケースもあります。
そのため、機種変更を選択する前に、もう少しよく考えることにしてみましょう。
本当に機種変更でいいのか
ケータイやスマホを数年利用している場合には、それなりに利用者自身にも「長く使っている」という自覚があることがほとんどだと思います。
だからこそそういう人たちには「次故障したら買い替えよう」と考えている人も多く、意外にすんなり故障したら買い替えへと気持ちを切り替えることができる人も多いのではないかと思われます。
しかしここは、もう少しよく考えてみましょう。
欲しい機種があるか・近々新機種が発売されないか
故障したから機種変更をする、といっても、そのタイミングで本当に欲しいと思える機種が存在しているかどうかはわかりません。
自分の望むスペックや機能・デザイン・価格の機種がないにも関わらず、納得いかないまま機種変更するくらいなら、とりあえず修理やケータイ補償で繋いでみるのも一つの方法です。
また、時期的な問題で、もう少し待ったら新しい夏モデル/冬モデルが登場し始めるとか、新機種の発表会が近々あるなど、旧機種と新機種の過渡期に故障してしまったのであれば、せっかくなので新機種を見てからどの機種にするか決めたいところです。またそういう時期には、新機種が発売されることで旧機種の価格が下がる、という可能性も考えられます。
この場合も慌てて機種変更せずに、修理やケータイ補償を挟んでみてもいいかもしれません。
関連記事:「外してはいけないケータイ補償」
修理やケータイ補償がコスト的にお得ではないか
もし故障したケータイやスマホに性能的な不満を感じていなかったのであれば、仮に現機種を長く利用していたとしても、あえて機種変更はせず、修理やケータイ補償を選択するという方法も取れます。
どうして買い替え時期になっていても機種変更をあえて選択しないのかというと、わざわざ新機種に機種変更するよりも修理をしたりケータイ補償で交換したりする方が、コスト的には安く収まる可能性があるためです。
その場合、コスト重視で機種変更を選択する意味は薄いと言えます。
ただ、ドコモオンラインショップで手続きを行えば手数料がかからずお得ということもありますし、最近ではかなり安い機種もラインナップに存在します。→「ドコモオンラインショップでの機種変更/購入がリアル店舗より圧倒的有利な件」
その場合の注意点としては、格安設定されている機種は元々のスペックがかなり低い場合も多いため、現在利用している機種よりたとえ新しくても、逆に買い替えた方がスペックがダウンしてしまうケースがあります。
しっかり現在利用している機種とどう違うのか、性能等の比較はするようにしましょう。
下取り代金が修理代金やケータイ補償料金より高くなることはないか
機種変更を実施する際、もし利用している機種が下取り対応機種に含まれている場合、下取りをしてもらうことでそれなりに大きな金額分を割引してもらえます。
それを踏まえて気を付けたいのが、修理やケータイ補償を利用する料金よりも、下取り代金の方が高い場合です。
つまり故障時に機種変更する場合、一旦修理やケータイ補償を利用し、正常な状態に戻した上で機種変更し、同時に下取りに出す方が、修理代金やケータイ補償利用金を支払ってもなお、お得になる、というケースがあるわけです。
これは完全に機種によりますし、その時の下取り価格にかなり左右されるのですが、それでもとりあえず確認してみる価値はあります。
仮に下取り価格が3万円の機種であれば、修理に5000円かかっても、ケータイ補償に7500円かかったとしても、正常な状態に戻して下取りしてもらう方が、2万円以上お得です。
dカードケータイ補償(dカード GOLD)は利用できないか
dカード GOLDを所有している場合、故障の状態が「全損」状態であれば、dカードケータイ補償が利用できます。
※補償の条件は、『購入から3年以内で、偶然の事故により、紛失・盗難または修理不能(水濡れ・全損など)となった場合 』
dカードでも利用できますが、補償金額が全く違うので、最大10万円分補償してくれるdカード GOLDを所有している場合がメインとなります。
うまく利用ができれば、料金が一切かからず同一機種と交換してもらえますし、しかも場合によっては新しめの別機種になる可能性もあるため、有効に活用しない手はありません。
ただし、条件等少し細かく設定されていますので、まずは内容をしっかり把握しておきましょう。→「dカードGOLDケータイ補償の全く触れられていない注意事項とわかりにくい手続き方法を詳細解説」
そもそもdカード GOLDをまだ所有していない、という場合には非常にもったいないので、別記事「dカード GOLDは本当にお得なのか」にて何がどうお得なのか再確認されてみてください。
以上の点をクリアしていれば、より故障時に機種変更を選択して「失敗した」と感じる可能性は低くなると思われます。
故障時には代替機がないと困るが・・・
スマートフォンが故障してしまった場合に真っ先に考えるのは、「早く元通り使えるようにしたい」ということだと思いますが、「元通り使えるようにする」という方法の中には、修理・ケータイ補償・機種変更などとは別に「一旦別の機種を借りる」という選択肢も含まれてくると思います。
もし利用していない端末を家族や知人友人が所有していればそれを借りるのも一つの方法ですが、この時ドコモショップで正式に借りることができるのが、「代替機」です。
代替機を借りることができる条件としては、修理に出したりケータイ補償を利用したりと、とりあえず自分のケータイ/スマホがそのままでは一時的に利用できなくなる場合となります。
例えば、新機種が近々発売されるのでその機種に機種変更したいという場合なども、購入を約束することで代替機を出してもらうことができるようです。
修理もケータイ補償も利用しないから、代替機は絶対に貸してもらえない、というわけではありませんので、都度ドコモショップに相談してみましょう。
ただ一つ問題点を挙げるとすれば、故障時にドコモオンラインショップで機種変更を実施したい場合です。
これがもし、まだ利用できる状態の故障なら数日待つことは可能でしょうが、完全に利用できない状態の故障が発生してしまうと、たった数日待つだけでもかなりの不便を強いられてしまいます。
あくまで、機種変更はドコモオンラインショップでお得に実施したい、と考えているのであれば、普段から故障が発生した場合の代替端末を自分で用意しておくことが必須となります。
家族が昔利用していて今は使っていない機種などがあれば、初期化の上、万が一のための予備端末として用意しておくといいかもしれません。
もちろん、SIMカードのサイズも同じで入れ替えるだけでちゃんと利用できることが大前提です。
スマホの操作が苦手な人にはお勧めしませんが、基本的に設定等ある程度自分でできるという中級者以上の方にはお勧めの方法です。
いつ故障が発生するかわからないスマートフォンだからこそ、万全の備えをしておきましょう。