ドコモの海外サービス「パケットパック海外オプション」が2019年2月1日より機能拡張されます。
パケットパック海外オプションは、元々「海外1dayパケ」に変わる新しい海外パケットサービスとして2018年3月15日より提供開始されましたが、その後キャンペーンとして展開されていた、15の国と地域で1時間プランから7日間プランまで細かい利用プランを選べるという内容が、対象の国と地域を拡大し、1時間プランをさらに100円値引いた形で正式サービスとなります。
パケットパック海外オプションの基本のサービス内容と、新しく正式サービスとなる内容まで、詳細を解説していきます。
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目次
パケットパック海外オプションのキャンペーンプランは正式サービスへ
パケットパック海外オプションの「キャンペーン」が、2019年2月1日より正式プランになることが決定しました。
それに伴い、1時間プランはキャンペーン期間中の300円から200円に、さらに値引きされます。
利用期間 | 料金 | 割引額 (24時間プランとの比較) |
1時間 | 300円 (※2月1日より200円) |
― |
3日間 | 2,480円 | 460円おトク |
5日間 | 3,980円 | 920円おトク |
7日間 | 5,280円 | 1,580円おトク |
内容としては、15の国と地域限定で、標準プランとしての1日980円プラン以外に、「1時間」、「3日」、「5日」、「7日」のプランを利用することができます。
対象となる国・地域は以下の通りです。2019年1月31日までのキャンペーン期間中は15の国と地域、正式サービスとして拡大される2月1日以降は62の国と地域が対象となります。
【キャンペーン期間中(2019年1月31日まで)の対象国・地域】
国・地域 | |
---|---|
北米 | アメリカ(本土) |
アラスカ | |
グアム | |
サイパン | |
ハワイ | |
アジア | 韓国 |
中国 | |
香港 | |
インドネシア | |
タイ | |
マカオ | |
オセアニア | オーストラリア |
ヨーロッパ | イギリス |
中南米 | プエルトリコ |
米領バージン諸島 |
【正式サービスとして拡大後(2019年2月1日以降)の対象国・地域】
国・地域 | |
ア行 |
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カ行 |
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サ行 |
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タ行 |
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ナ行 |
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ハ行 |
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マ行 |
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ラ行 |
|
例えば、少しの間だけナビや調べものにインターネットを使いたい、というようなケースで、1時間プランを利用すれば、たった300円(2月1日からは200円)で料金を抑えることができます。
緊急用、と考えておけば、これはこれで十分だと思います。
もしもっと長時間、1日単位で利用する場合は標準プランを利用すればいいですし、逆に3日以上継続して利用することが確実なら、初めから3日プランや5日プラン、7日プランを利用した方が毎日標準プランを利用するよりもお得となります。
実際に海外にて利用する際も、利用可能なプランが一覧で表示されるため、その中から利用したいプランを選択する形となります。
国・地域限定プラン利用時の注意事項
国・地域限定プランは、通常のパケットパック海外オプションの対象国・地域よりも対象エリアが少ないため、もし利用中に場所の移動をする場合には注意が必要です。
国・地域限定プランの利用開始操作後に対象外の国・地域に移動した場合、パケット通信は停止されます。
引き続きパケットパック海外オプションを利用したい場合には、基本プランでの利用開始操作が必要となり、新たに定額料(980円/24時間)がかかってしまいます。
さらに、「どうせまた同じ国に戻るから」と思っていても、国・地域限定プランの利用時間は別の国・地域へ移動した後も消費していきますので、例えば7日間プランを選んでいて、3日目から対象外の国・地域へ行き、8日目に元の国に戻ってきても、その時にはもう、7日間プランは終了している形になる、というわけです。
長期の旅行で複数の国・地域をまたがって移動する場合は、基本プランや対象なら1時間プランを利用するようにした方が安心です。
パケットパック海外オプションの詳細内容
パケットパック海外オプションを一言で説明するなら、定額980円で開始から24時間、世界205の国と地域において日本国内と同じ通常速度でインターネットを利用することができるサービスとなります。
利用可能なデータ容量に関しては、国内のデータパック、シェアパックなど申し込みされているパケット容量分だけ利用できる形となります。
詳細情報をまとめておきます。
主な対象国と地域の定額料
定額料 | 対象国と地域 |
980円 | 世界205の国と地域に対応(渡航者カバー率99%) |
「定額料」というのは毎月かかるというわけではなく、1回あたりの料金で、利用開始をした時に初めてかかる形となります。
スタートより24時間を980円で利用可能になる、というわけです。
例えば24時間経過後、再び利用する場合には再度980円がかかります。
逆に言えば、申し込みをしていても日本国内にいて利用することがなければ一切料金はかかりません。
そのうち海外に行く可能性がある、という場合にはあらかじめ申し込みをしておけば便利です。
このあたりの内容は、海外1dayパケと全く同じなので、今まで海外1dayパケを利用していた人であればすぐに理解できると思います。
利用条件
課金単位 | 渡航先で利用開始操作をしてから24時間 |
対象通信 | 「パケットパック海外オプション」対象通信事業者を利用したパケット通信 |
適用条件 | 「WORLD WING」 インターネット接続サービス「spモード」 国内のパケット定額サービス |
その他 | ・「パケットパック海外オプション」はご契約中の国内パケット定額サービスのデータ量を利用 ・「パケットパック海外オプション」を利用したデータ量が、「データパック」「シェアパック」などの データ量上限がある国内パケット定額の国内利用分と合わせ、当月のご利用可能データ量を超えた場合、 国内と同様に当月末までの通信速度が送受信最大128kbpsとなります ・なお、上限に到達した際も「1GB追加オプション」などを利用すれば、国内と同様に海外でも 通常速度で利用可能となる。 |
海外1dayパケと大きく異なるのが、利用可能なパケット容量が、国内のパケットパック、シェアパックの容量分であるという部分です。
超過した場合、国内の場合同様速度制限がかかり、送受信最大128kbpsとなります。
もしスピードモードの利用がある場合には適用されますし、1GB追加オプションを利用することも可能です。
ちなみに海外1dayパケでは通常一日30MBまでしか利用できず、それを超えたら送受信最大16kbpsとなります。
提供・受付開始日時
2018年3月15日、0時(日本時間)より。
申し込み受付窓口
インターネット受付:My docomo
電話受付:ドコモインフォメーションセンター
ドコモショップ・ドコモワールドカウンター等での店頭受付
利用開始方法
「パケットパック海外オプション」の申込み後、渡航先にて下記1、または2どちらかの利用開始操作を行うことで「パケットパック海外オプション」を利用できます。
1.ドコモ海外利用」アプリから利用開始操作を行う。渡航先で「モバイルデータ通信」と「データローミング」を「オン」にしてから行う。「ドコモ海外利用」アプリを活用。
2.WEBブラウザから利用開始操作を行う。渡航先で「モバイルデータ通信」と「データローミング」を「オン」にしてから行う。
基本的には、海外1dayパケの利用方法と同じです。
「ドコモ海外利用」アプリは現在も提供されていますが、サービス開始後の3月15日に新しいアプリか更新データのいずれかが提供されるようです。
パケットパック海外オプション・対応機種
・iOS 9.0以上のiPhone/iPad
・Android 4.3以上のドコモスマートフォン、ドコモタブレット
対応の国と地域
北米 | アメリカ(本土)・アラスカ・カナダ・グアム・サイパン・ハワイ |
アジア | 韓国・台湾・中国・香港・インド・インドネシア・カンボジア・シンガポール スリランカ・タイ・ネパール・パキスタン・バングラディシュ・東ティモール フィリピン・ブータン・ブルネイ・ベトナム・マカオ・マレーシア・ミャンマー モンゴル・ラオス |
オセアニア | オーストラリア・クック諸島・サモア・ソロモン諸島・トンガ・ナウル ニュージーランド・バヌアツ・パプアニューギニア・パラオ・フィジー 仏領ポリネシア(タヒチ含む)・ミクロネシア連邦 |
ヨーロッパ | アイスランド・アイルランド・アゾレス諸島・アルバニア・アルメニア アンドラ・イギリス・イタリア・ウクライナ・ウズベキスタン・エストニア オーストリア・オランダ・ガーンジー・カザフスタン・カナリア諸島・キプロス ギリシャ・キルギス・グリーンランド・クロアチア・コソボ・サンマリノ ジブラルタル・ジャージー・ジョージア・スイス・スウェーデン・スペイン スペイン領北アフリカ・スロバキア・スロベニア・セルビア・タジキスタン チェコ・デンマーク・ドイツ・トルクメニスタン・トルコ・ノルウェー・バチカン ハンガリー・フィンランド・フェロー諸島・フランス・ブルガリア・ベラルーシ ベルギー・ポーランド・ボスニアヘルツェゴビナ・ポルトガル・マケドニア マディラ諸島・マルタ・マン島・モナコ・モルドバ・モンテネグロ・ラトビア リトアニア・リヒテンシュタイン・ルーマニア・ルクセンブルク・ロシア |
中南米 | アルゼンチン・アルバ・アンギラ・アンティグアバーブーダ・ウルグアイ 英領バージン諸島・エクアドル・エルサルバドル・オランダ領アンティル ガイアナ・キューバ・グアテマラ・グアドループ島・グレナダ・ケイマン諸島 コスタリカ・コロンビア・ジャマイカ・スリナム・セントクリストファーネイビス セントビンセントグレナディーン諸島・セントルシア・タークス諸島・カイコス諸島 チリ・ドミニカ共和国・ドミニカ国・トリニダードトバゴ・ニカラグア・ハイチ パナマ・バミューダ諸島・パラグアイ・バルバドス・プエルトリコ・仏領ギアナ 仏領サンマルタン・ブラジル・米領バージン諸島・ベネズエラ・ベリーズ・ペルー ホンジュラス・マルティニク・メキシコ・モンセラット |
中東 | アフガニスタン・アラブ首長国連邦・イエメン・イスラエル・イラク・イラン オマーン・カタール・クウェート・サウジアラビア・バーレーン・ヨルダン |
アフリカ | アセンション島・アルジェリア・アンゴラ・ウガンダ・エジプト・ガーナ カーボベルデ・ガボン・カメルーン・ガンビア・ギニア・ケニア・コートジボアール コンゴ共和国・コンゴ民主共和国・ザンビア・シエラレオネ・スワジランド セイシェル・赤道ギニア・セントヘレナ島・タンザニア・チャド・中央アフリカ トーゴ・ナイジェリア・ナミビア・ニジェール・ブルキナファソ・ペナン・マイヨット島 マダガスカル・マラウイ・マリ・南アフリカ・モーリシャス・モザンビーク・モロッコ リベリア・ルワンダ・レソト・レユニオン |
全部で205の国と地域が対応しています。日本人の渡航先としては99%がカバーされていますので、ほとんど心配はなさそうです。
ただし、もちろん日本でもそうであるように、場所によっては電波が入りにくかったり全く使えない地域も存在しますので、その点は注意しましょう。
基本はホテルのWi-Fiを有効に活用することを念頭に置いておくと、間違いないと思われます。
パケットパック海外オプションの注意事項
音声通話やテレビ電話、SMS、WORLD WING Wi-Fi、公衆無線LANなどは、パケットパック海外オプションの適用対象外となります。
また、ISPサービスとしては「spモード」のみが対応しており、その他「iモード」や「mopera U」は対応していません。
「spモード」および「対象のパケットパック/シェアパック」を申込していることが前提です。
海外1dayパケとパケットパック海外オプションは何が違うのか
現状、海外1dayパケを利用しておらず、2018年3月15日以降、パケットパック海外オプションを初めて利用しようと考えている人にとっては、パケットパック海外オプションの内容をそのまま受け入れれば問題ないと思いますが、現行で海外1dayパケを利用している人や、過去に利用したことがある人にとっては、海外1dayパケとパケットパック海外オプションは一体何が違うのかが気になるところだと思います。
そこで、わかりやすく両者を比較してみました。
パケットパック海外OP | 海外1dayパケ | |
定額料 | 980円 (国・地域限定プランあり) |
980円/1280円/1580円 (国・地域による) |
対象国と地域 | 205の国・地域 (国・地域限定プランは62) |
104の国・地域 |
課金単位 | 渡航先で利用開始操作をしてから24時間 (国・地域限定プランは1時間・3日間・5日間・7日間) |
|
通信容量 | 国内パケットプランの容量分 | 30MB/日 |
制限後速度 | 128kbps | 16kbps |
申し込み | 必要 |
パケットパック海外オプションの優位性として、まず対象となる国と地域が205となり、海外1dayパケの倍になっています。
さらに、海外1dayパケの最大容量が一日30MBとかなり少ないのに対して、パケットパック海外オプションではパケットパック・シェアパックの容量分利用することができるため、例えばデータMパックを利用していれば、最大5GB利用することが可能となります。
仮に利用可能容量を超過してしまった場合も、海外1dayパケだと16kbpsというかなり遅い速度に制限されてしまうのに対して、パケットパック海外オプションでは国内と同じ128kbpsなので、遅くはなるものの、まったく使えないというわけではありません。
こう比較すると、全体的にパケットパック海外オプションが有利になっていることがわかると思います。
国・地域限定プランが2019年2月1日よりスタートし、より今まで以上に使い勝手もよくなりますので、内容を理解した上で、うまく活用していきましょう。
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