2017年、2018年、もっとも売れたAndroidスマートフォンのメーカー、SHARPのフラッグシップモデル・AQUOS R3が登場です。
AQUOS sense2も格安のモデルとして引き続き高い人気を誇りますが、AQUOS R3はそれとは全く異なる、非常に高い性能を持つスマートフォンです。
6月1日発売後早速入手しましたので、改めて色々と使ってみての感想を交えて、詳細内容を確認していこうと思います。
関連記事:「ドコモ・2019年夏モデル新機種の足音」
AQUOS R3の特徴まとめ
まずはAQUOS R3のコンセプトムービーをご覧ください。
以下、ムービー内で登場する特徴を拾い出してみます。
・AQUOS史上最高スペック クアルコム・Snapdragon855
・余裕のメモリ容量 RAM:6GB ROM:128GB
・放熱設計で長く続くハイパフォーマンス
・太陽光の下でも見やすいアウトドアビュー
・Pro IGZO 10億色の表現力と2倍の明るさを実現
・タッチ操作では120Hz駆動
・ProPix2 明るさを追い求めたカメラデバイス
・標準カメラ 大型ピクセルセンサー&F1.7レンズ
・ドラマティックワイドカメラ(動画撮影専用カメラ) 20.1MP
・動画を撮るだけ、あとはAIおまかせ 美しい構図の写真もAIが同時撮影(AIライブシャッター)
・ショートムービーもAIが同時に作る(AIライブストーリー)
これだけで、ほぼAQUOS R3の大まかな特徴は理解できそうですね。
それぞれ細かい内容も観ていこうと思います。
AQUOS R3 SH-04Lの外観
AQUOS R2もそうでしたが、AQUOSのハイエンドモデルは最近、箱がちょっと豪華になりました。まぁ、開封して取り出したら箱は特に使うことはないのですが、ユーザーのワクワク感を煽るためにはこういうちょっといい感じの箱は効果的かもしれません。気分の問題です。ちなみに、一番豪華なのはやはりGalaxyやiPhoneだと思います。
一番最初、AQUOS R3を見た時に思った印象はやはり間違いではありませんでした。「明るい」です。
最大輝度がAQUOS R2の約2倍、というのは伊達ではありません。
上部にイヤホン端子、下部に充電端子、USB Type-Cです。
ディスプレイに向かって右側の上からボリュームキー、電源キー、そして右下にあるのはGoogleアシスタントキーです。
左側にはSIMスロットのみです。
SIMスロットはSIMカードとmicroSDカードを同時に入れるタイプです。開閉にはピンが必要です。
左から、iPhone XS Max、AQUOS R3、iPhone XSです。写真で見るとiPhone XS Maxと変わらないくらいに見えますが、実際に手に持つと、AQUOS R3がやや小さいです。
AQUOS R3のディスプレイは約6.2インチ/最大輝度は約2倍
AQUOS R3の全体のサイズ自体は、AQUOS R2とほぼ変わらないのですが、指紋センサーの両側部分までディスプレイが広がったことで、約6.2インチとAQUOS R2の約6.0インチよりもディスプレイ部分は大きくなっています。
※左がAQUOS R2、右がAQUOS R3
また、AQUOS R3では、表現力/明るさ・省エネ/操作性において、AQUOS R2をさらに上回っています。
ディスプレイには新開発の「Pro IGZO」が採用されています。
Pro IGZOによる10億色表示で表現力は格段にアップ、AQUOS R2と比較して最大輝度が約2倍、透過率アップで電力効率も向上し、電力効率は約10%アップしています。明るい室外でもくっきり見やすく、コントラストと輝度は自動調整してくれます。
操作性についても、画面の更新速度において、AQUOS Rの120HzからR2で100Hzに一旦落とされたところから、AQUOS R3では改めて120Hzに戻ってきました。
AQUOS R2では、100Hzでも応答速度はAQUOS Rより25%向上していたわけですが、AQUOS R3では120Hzと1秒間に表示できるコマ数が多いため、より滑らかな表示と機敏なタッチ操作を期待することができます。
もちろん、High Speed IGZOによる指に吸い付くようなタッチ性能も健在です。
AQUOS R3のデュアルカメラはそれぞれ標準カメラと動画専用
AQUOS R3のカメラは、AQUOS R2同様二つのレンズを搭載したデュアルカメラなのですが、引き続き片方が標準カメラ、片方が動画専用カメラです。
つまり、AQUOS R2の一つの強みだった、動画を撮影しながら静止画も画質を落とさず撮影ができる、という個性をそのまま継続されています。
AQUOS R3の標準カメラ
AQUOS R3の標準カメラは、大型ピクセルセンサーとF値1.7レンズにより、ブレやすい暗いシーンでも明るくはっきり撮影することが可能なカメラです。
有効画素数は約1,220万画素と標準的な水準ですが、明るさはなんとAQUOS R2と比較して約2.4倍になっているということです。
さらに、位相差センサーを全ピクセルに配置した、クローズドループ方式デュアルピクセルセンサーを搭載しており、暗いシーンでも瞬時にピントを合わせてくれます。
また、ProPix2搭載により、AIが被写体の動きに合わせて最適なシャッタースピードを決定、さらにノイズ処理をすることで綺麗に撮影することができます。動きのあるお子様の撮影にも有利ですね。
他にも、AIは人物以外に犬や猫なども判断し動きを捉えてくれます。動物の写真はInstagramなどでも人気がありますし、自慢の家族の一員として、多くの人に最高に可愛く撮影出来た写真を見てもらいたいという方も多いと思いますので、そうした方にも非常に嬉しい機能と言えそうです。
AQUOS R3のドラマティックワイドカメラ(動画専用カメラ)
AQUOS R3のドラマティックワイドカメラは、約2,010万画素の動画専用カメラです。静止画用の標準カメラとそれぞれ独立しているため、動画撮影中の標準カメラでの静止画撮影も可能です。
また、AQUOS R2でも好評だった、動画撮影中のAIによる自動写真撮影機能(AIライブシャッター)も搭載しています。動画を撮影しているだけで、AIが自動で構図のいい写真を撮影してくれるので非常に便利です。
薄暗いシーンでもノイズが少なく撮影出来、明るさを変えた複数の映像を同時に撮影し、リアルタイムで合成、黒潰れ、白飛びを抑えた動画が撮れます。
さらに、高性能マイクを採用し、大きな音でもひずみがなく音割れせずにクリアな音で録音、風切り音も低減できます。
Googleアシスタントをすぐに起動できる専用のアシスタントキーを押すと、話しかけるだけですぐにカメラを起動することもできます。まぁ、アシスタントキーを押さなくても、Voice Matchを設定しておけば「OK Google」から「カメラを起動して」というだけで、簡単にカメラを起動してくれるので、場合によってはこっちの方が簡単です。
他に、「AIライブストーリー」として、動画を撮影するだけで、Aiが笑顔や動きなどから良いシーンを判断し、その場で約15秒のショートムービーを自動作成してくれます。ショートムービーは雰囲気の違う3パターンが楽しめます。
実際使ってみたAQUOS R3のカメラは非常にきれいだった!
正直、前回AQUOS R2のカメラは、少し印象が弱かったこともあり、今回もあまり期待はしていなかったのですが、撮影してみると非常に綺麗に撮影することができました。
明るい場所で撮影する限りにおいて、Galaxy Note9にも全く負けていません。暗所での撮影もかなり強くなっており、細かい荒さはやや気にはなるものの、これならよほど細かいこだわりがあったり、カメラにおける上位機種(GalaxyやHUAWEI等)とじっくり比較しない限り、特に問題はないと考えてよさそうです。
特に、AQUOS R3の特徴として、動画を取りながらハイクオリティな静止画も撮影できるため、「動画も静止画もどちらも綺麗に残したい」という方にはお勧めできます。
個人的には、せっかくこれだけのクオリティのカメラがあるのだから、他の機種が搭載してきているような「超広角」のレンズも搭載してほしかったですね。そこをクリアしていたら、かなり満足度は高かったと思います。
AQUOS R3の処理性能
AQUOS R3の処理性能は、AQUOS史上最高のスペックと独自技術で持続するハイパフォーマンスが最大の特徴です。
最新CPUのクアルコム・Snapdragon855を搭載し、AQUOS R2と比較して、CPU性能が30%アップ、GPUは20%アップ、AI処理性能は約3倍、IGZOならではの休止駆動&最新CPU制御で、電池持ちは約30%アップしています。
ファイルなど、データの読み込みも速く、より快適な動作、操作感を実現しており、さらには独自の放熱設計によりパフォーマンスを落とすことなく長時間安定した操作性を維持します。
CPUと端末側面間にスリットを設け、手持ち部への熱の伝わり方を抑え、手持ち部に近い向き以外は、積極的にCPUの熱を広げ端末の温度上昇を抑えます。結果、表面温度は約5度ほどダウンしており、熱くなりにくいので長時間のゲームや動画にも強いです。
AQUOS R3の発熱はやや気になる
今回、カメラやWEBブラウジングを続けて利用していたところ、ほんのりAQUOS R3全体が温かくなってきました。
温度上昇を抑える、とされている割に「あれ?」という感じでしたが、まぁ、ケースやカバーをしていたら気づかないかなぁ、という程度なので、そこまでは気にしなくてもいいのかもしれません。
ただ、私は少々気になりました。
AQUOS R3のカラーバリエーションと主なスペック
AQUOS R3のカラーバリエーションは、プレミアムブラック、プラチナホワイト、エレガントグリーン、ピンクアメジスト、ラグジュアリーレッドの5色展開で発表されていますが、ドコモから発売されるのは、ブラック、ホワイト、レッドです。
今回はレッドがドコモ限定色、エレガントグリーンがソフトバンク、ピンクアメジストがau限定カラーです。
サイズ/質量 | 約156mm×約74mm×約8.9mm/約185g |
OS | Android 9 Pie |
CPU | napdragon 855 2.8GHz+1.7GHz オクタコア |
内蔵メモリ | RAM 6GB、ROM 128GB |
ディスプレイ | 約6.2インチQuad HD+(3,120×1,440ドット) Pro IGZOディスプレイ |
アウトカメラ 【静止画用カメラ】 |
有効画素数 約1,220万画素 CMOS 裏面照射積層型 大型ピクセルセンサー F値1.7レンズ[広角78°焦点距離26mm相当] ハイスピードAF(全面位相差) 光学式手ブレ補正 新画質エンジンProPix2(被写体ブレ補正) |
アウトカメラ 【動画用カメラ】 |
有効画素数 約2,010万画素 CMOS 裏面照射積層型 F値2.4レンズ[超広角125°焦点距離18㎜相当] ディープフォーカス 電子式手ブレ補正 AIライブシャッター AIライブストーリー |
インカメラ | 有効画素数 約1630万画素 CMOS裏面照射積層型 F値2.0レンズ[広角80°焦点距離25mm相当] AQUOS beauty |
Wi-Fi | IEEE802.11a/b/g/n/ac |
Bluetooth | Ver.5.0 |
バッテリー容量 | 3,200mAh(内蔵電池) |
充電 | ワイヤレス充電(Qi規格準拠、11W) |
生体認証 | 顔認証、指紋認証 |
発売日 | 6月1日 |
価格 | 89,424円 |
ここまで見てきた部分以外では、ワイヤレス充電(Qi)に対応していたり、生体認証では顔認証と指紋認証に対応している点などが注目ポイントです。
また、デザインを見ていただければ一目瞭然ですが、指紋センサー兼ホームキーが引き続きディスプレイ下部に存在しています。
ディスプレイ前面に指紋センサーやホームキーがあるのは最近のスマホでは珍しいですが、ホームキーがないと落ち着かないという人や、指紋センサーは前面にあった方が便利、という人にとっては嬉しい設計と言えそうです。
AQUOS R3 SH-04Lへの機種変更はありか
とにかくPro IGZOによってディスプレイが明るくきれいなAQUOS R3。操作性も快適で、何の不満もありません。気になるとしたら、熱をやや持ちやすいかな?という部分と暗所でのカメラの若干の「アラ」くらいのもので、それ以外は大満足で使えそうです。
Googleアシスタントキーはあえてつける必要があったのかどうかは微妙ですが、短押し、長押し、二度押しで、それぞれ合計3つのアプリを割り当てることができるため、使い方次第、というところでしょうか。
前機種と比べれば、指紋センサー周りもディスプレイになったことで画面は大きく見やすくなり、それでいて指紋センサー自体の位置は変わらないので、今までと同じように指紋認証やホームキー代わりとしても利用することができます。
全体のスペックも大きく上がっていることで、非常に処理の早いハイエンド機種と言えそうです。まぁ、逆にスペックが上がりすぎたことによる熱、と思わなくもないので、その辺りは良し悪しですが。
同価格帯のハイエンドモデルでは、他にXperia 1やGalaxy S10など、強力なライバルが目白押しですが、AQUOS R3をメイン端末として選択しても全く後悔することはないのではないかと感じました。
スマホおかえしプログラム対象のAQUOS R3
6月1日よりギガホ/ギガライトがスタートしましたが、AQUOS R3の購入にあたって、あえてそれら新プランを選択する必要はありません。
旧プランやdocomo withをそのまま継続しつつ、AQUOS R3を購入することも可能です。→「ドコモのギガホ/ギガライトをわかりやすく完全解説」
ただ、どうしてもそのままでは価格が高めになってしまうので、分割36回を利用したり、スマホおかえしプログラムに加入して2年後の返却を視野に入れておいてもいいと思います。→「ドコモのスマホおかえしプログラムの詳細内容を解説」
実際の購入にあたっては、例によって手数料無料かつ時間も選ばないドコモオンラインショップがお得で、さらにdポイントを2倍もらえるdカード GOLDで一括購入がお勧めです。ただ、スマホおかえしプログラムを申込する場合には36回分割になってしまうので、その点だけは注意しましょう。