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ドコモ「スピードモード」を理解する/注意点まとめ

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とりあえず、ドコモユーザーの方で「スピードモードって何?」という方は、まずは自分の料金内訳を今すぐ確認した方がいいでしょう。

ドコモの「カケホーダイ&パケあえる」が開始されたと同時にスタートした「スピードモード」は、使い方によっては非常に役立つ半面、自動的に容量追加をしてくれることで月額料金も上がってしまうので、知らずにいると「思ったよりも料金が高い」という状況を作り出してしまう仕組みでもあります。

そもそもスピードモードとは何なのか、どうして料金が上がってしまうのか、何を確認すればいいのかなど、改めて確認してみようと思います。

なお、新プラン「ギガホ/ギガライト」発表に伴い、今後スピードモードがどうなっていくのかも合わせて解説します。

関連記事:「ドコモのギガホ/ギガライトをわかりやすく完全解説

ドコモ スピードモードの仕組み

ドコモのパケットパック(ベーシックパック、データS/Mパック、ウルトラデータL/LLパック、シェアパック、ベーシックシェアパック、ウルトラシェアパック)には、リミットモードスピードモードが存在しています。

リミットモードは、通常モードのことなので、言葉として利用することはほとんどありませんが、つまりは定められたデータ容量を使い切ってしまった場合に速度制限がかかるモードのことです。

例えばデータMパック利用中であれば、最大5GBを超過すると速度制限がかかり、翌月まで128kbpsという低速になってしまいます。この仕組みは、スマホを利用している人ならほとんどの人が馴染みがあると思います。

 

一方でスピードモードは、その定められた容量を超過した場合にも制限がかからず、あらかじめ設定した容量分だけ上限を自動的に上げてくれる仕組みとなっています。

つまり、データMパックで5GBを超えても制限がかからず、スピードモード+1GBに設定している場合には、通常の+1GBということで最大6GBまでは制限がかかりません。

もちろん5GBを超えなかった場合にはスピードモードは適用されませんので、通常料金で収まりますが、もし5GBを少しでも超過すると、スピードモード適用により、1GBあたり追加料金が1000円かかります。これは、1GB追加オプションを利用して手動で追加した場合と同価格となります。

通常のリミットモードにおいては、制限がかかってしまったあとは、自分で1GB単位で追加をしていく(1GB追加オプション)か翌月まで待たなければ速度制限の解除はできないわけですが、スピードモードではその部分を事前に決めた容量までは自動化できるわけです。

「毎月大体上限超過してしまうし、毎回追加手続きするのが面倒」という人にとっては、スピードモードは非常に便利な仕組みで、許容できる容量までは手続きなしで上限追加できますし、越えなければ加算料金も発生しないので使いやすいサービスといえます。

ただし、この内容をちゃんと把握できていない場合には、意図しない料金追加が発生した!と感じてしまう可能性があるのでその点が要注意といえます。

 

ドコモショップ申し込み時における注意点

ドコモショップで新規契約、契約変更、機種変更等を実施した際に、パケットパックの容量を選択すると思います。この時に必ず、同時にスピードモードが案内されているはずですが、あまり説明を聞かずに承諾しているパターンが意外に少なくありません

そうすると何が起こるのかというと、知らないうちにスピードモードによる上限突破、それに伴い追加料金がかかり、「思っていたよりも料金が高い」という状態が起こってしまう可能性があります。

基本的にスピードモードは、自分で容量を指定しない限りは+1GBの設定にすることが多いと思われます。少なくともドコモショップ等で案内されるスピードモードは、+1GBで案内されることがほとんどのようです。つまり、dマーケット系の有料オプションなどと近い扱いなのだと思われます。

内容を理解せずにスピードモードの申し込みを許諾し、実際に利用した容量が通常の容量を超過した場合、上限追加を自動的に実施してくれ、その分の追加料金1000円が月額料金に上乗せされます。

そして、「そんな話聞いていない」ということになります。

毎月、考えているより1000円くらい高いなぁと感じている人がもしいれば、スピードモードが影響しているのかもしれません。

利用容量の追加をどれくらいまで許容するかはその人次第で、速度制限がかかったら翌月まで我慢して追加は絶対にしないという人もいるでしょうし、1GBまでなら、という人もいるでしょう。中には、10GBくらいまでなら上限が上がっても問題ない、むしろ速度制限がかかる方が困る、という人もいると思います。

そのため、一概にスピードモードが利用における落とし穴になるとは限らないのですが、「料金がかかるとは知らなかった」、「速度制限がかかっても料金は抑えたい」と考えている人にとってはスピードモードは要注意です。

 

スピードモードで追加された容量の行方

スピードモードを設定している場合に、自動的に追加された容量は、どういう運用をされるのでしょうか。

つまり、例えば月末に上限突破により1GBが追加されたとして、残り数日で200MBしか利用しなければ、800MBが余ってしまいます。

200MBしか使っていないのにスピードモードで1GB分1000円がかかったらもったいないですよね。

この場合、余った容量800MBに関しては、翌月末まで利用することが可能となります。

つまり翌月は、データMパックなら通常の5GB+800MBで、約5.8GBが利用可能となります。

パケットの利用順(消化順)は「ドコモのパケットくりこしを理解する」でも解説している通り、以下の順番になります。

 

1.契約しているパケットパックの利用可能データ量

2.ボーナスパケットの利用可能データ量

3.くりこし分の利用可能データ量/前月の追加購入データ量

4.当月の追加購入データ量

 

スピードモードで余った容量については、「3」の「前月の追加購入データ量」に当たります。

例えば、毎月ちょうど5.4GBくらいの利用がある場合には、スピードモードを利用すると5.4GB→翌月5.6GB、という形を繰り返すことで、月あたりにすると実質500円のプラスで効率よく利用することができるようになるというわけです。

この点から判断すると、利用するデータ容量や使い方によっては、スピードモードは十分活用価値がありそうです。

 

ベーシックパック/ベーシックシェアパックにおけるスピードモード

新しく開始されたベーシックパック/ベーシックシェアパックは、4段階制のパケットパックという特徴から、考え方によっては初めからスピードモードと同じ特性を備えている、とみることもできます。

つまり、ある程度の容量を超えると自動的に容量が追加される、という発想は、ベーシックパックもスピードモードと同じだからです。

 

しかしこの特性があるがゆえ、ベーシックパックとベーシックシェアパックは、スピードモードとの相性があまりよくありません。

何故なら、ベーシックパックにおいては上限の20GBまではスピードモードに頼ることなく容量は追加されますし、ベーシックシェアパックでは30GBまではスピードモードの出番はありません。

そのため、一般的にベーシックパック/ベーシックシェアパックを利用するにあたっては、スピードモードはほぼ必要ないと考えていいわけです。

 

例えばベーシックパックで段階を踏んで料金が上がってきて、そのMAXの20GB月額7000円に達したところで、さらに1000円追加でたった1GBを追加する必要性があるのか、という話になります。もし2GBを2000円で追加するなら、はじめからウルトラデータLLパック/8000円を利用しておけばよかった、という話にもなります。

どうしてもベーシックパック、ベーシックシェアパックで上限に到達して足りない、ということになるのであれば、都度1GB追加オプションを利用して追加するようにするのが確実に合理的です。

 

よって、もしベーシックパック、ベーシックシェアパックを利用しているのにスピードモードの申し込みをされているのであれば、これは早めに外しておいていい、むしろ外したがいいと思います。

ショップで申し込みをした人は、上限を突破しない限りは料金がかからないことをいいことに半強制で付けられている可能性も考えられるので、念のためにチェックしておいてもいいかもしれませんね。

ベーシックパックについての詳細は以下を確認ください。

関連記事:「ドコモのベーシックパック/ベーシックシェアパックを完全理解する

 

ギガホ/ギガライトにおけるスピードモード

ドコモの新プラン・ギガホ/ギガライトでも、ベーシックパック同様スピードモード・1GB追加オプションに対応はしています。

ギガホの場合は、上限である30GBを超過した時点で速度制限時の1Mbpsに移行せず容量追加、ギガライトの場合は上限である7GB超過時に容量追加となります。

ギガライトはほぼ今までのベーシックパックと同じ感覚でスピードモードを利用できますが、ギガホについては超過時速度の1Mbpsによって必要性という意味で今まで以上に微妙な感じになります。

とりあえず1Mbpsで利用してみて、追加するべきかどうかは都度判断するようにした方がいいかもしれません。

そういう意味で、ギガホ利用開始当初は、スピードモードよりも1GB追加オプションを利用することをお勧めします。

 

他社におけるスピードモード

ドコモ以外のau、ソフトバンクにおいて、スピードモードの同等サービスとしては、ソフトバンクに快適モードというサービスが存在します。快適モードに関しては、その内容はほぼドコモのスピードモードと変わりません。

ほかに、ソフトバンクのサブブランドにあたるワイモバイルでも、ソフトバンクと同じ名称の快適モードが存在しますが、こちらは一回あたりの追加容量が0.5GBで、追加料金は1回あたり500円となっています。つまり、ドコモやソフトバンクの半分ということですね。

ちなみにauにおけるスピードモードの同等サービスとしてはデータチャージというサービスが存在しています。

ドコモでいうところの1GB追加オプションに当たるのですが、あらかじめチャージ予約を入れておくこともできるため、その場合にスピードモードと似た動作をする形となります。

チャージ予約を入れていない場合には、速度制限がかかっても自動で追加になることはなく、あくまで手動で追加をしていくというスタンスです。

他社の情報についてはドコモユーザーには関わりありませんが、参考情報として覚えておいてもいいかもしれません。

 

スピードモードが必要な人・不要な人

ここまで、スピードモードの大体の内容について確認してきました。

では、実際にスピードモードを活用することができる人はどういう人で、逆にスピードモードが不要な人とはどういう人なのでしょうか。

 

まず、スピードモードを最大限活用することができる人としては、通常容量の上限に到達した際に、1GB追加を手動で行う手間を省きたい人で、なおかつ追加料金がある程度許容できる人、です。

そもそも、速度制限がかかるたびに手動で追加をする、という人にスピードモードは必要ありませんし、その手間を省きたいという人でも、追加料金を許容できないのであれば、むしろ追加しない方がいいのでスピードモードは外しておいた方が無難です。

 

スピードモードが不要な人は、まさにその逆ですね。スピードモードを活用できる人の裏返しが、スピードモードが不要な人です。

すなわち、料金はきっちり当初の予定に収めたい人、仮にある程度追加料金を許容できても、自動で追加されるのが好きではなく、都度手動で追加したい人です。

スピードモードが不要な人が、スピードモードを何の間違いか申し込みしていた場合、これはあまり好ましい事態にはならないので、もしかすると申し込みされているかもしれない、という人はドコモのMy docomoより必ず確認をしておきましょう。

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