ドコモより2018-2019年冬春モデルとして、Googleブランドスマートフォン・Pixel(ピクセル)がついに登場しました。
Pixelとしては3代目の機種・Pixel 3/Pixel 3 XLで、2018年11月1日より発売開始されています。
今回は、両機種の詳細なスペックや、Pixel 3の実際の機種の外観等と操作して利用してみた感想などをお伝えしていきます。
Pixel 3の外観確認
ついに入手したPixel 3の箱です。やけに大きく豪華な感じだな・・・と思ったので、ちょっと比べてみました。
Pixel 3 XLでなく、Pixel 3の箱なのですが、なんとiPhone XS Maxの箱より大きく、Galaxy Note9とサイズはほぼ同じ、厚みがやや薄い感じです。極めてどうでもいい情報ですが・・・。
まぁ、それくらい、箱にも力が入っているということですね。
向かって右側の上部に電源キー、その下にボリュームキー、背面に指紋センサーがあります。
前述したとおり、薄く軽く持ちやすいです。指紋センサーは、手の大きさや持ち方などにより、右手で持つ場合は人差し指または中指を指紋センサーに触れる感じになると思います。
下部に充電端子としてUSB Type-Cのコネクタ、左側にSIMカードのスロットがあります。SIMカードのスロットの場所としては、ドコモから発売されている機種としては珍しいですね。ピンで開閉するタイプです。
microSDカードのスロットは付いていません。SIMカードを入れるのみです。もし、microSDカードが使えないと困る!という方は気を付けてください。データ容量がROMの64GB(Pixel 3 XLは128GB)で足りなくなった場合はどうするのかというと、これはクラウドを利用しましょう。dフォトでもいいですし、Googleフォトが特に親和性が高いです。
というのは、Google Pixel 3 から Google フォトに写真や動画をアップロードする場合、元の画質で無制限に保存できるオンライン ストレージを 2022年1月31日まで無料で使用でき、それ以降もそのタイミングまでにアップロードした写真と動画は、そのまま無料で保存し続けることができるという特典付きです。
実際にSIMカードを入れてみました。しっかり固定されるので、SIMカードだけ落としてしまったりするリスクは低いですが、逆に取り外しがなかなかできなくて一瞬焦りました。
軽くトレーを曲げてSIMカードに爪をかけて取り外したりすればいいのですが、トレーが折れそうで怖いので、セロハンテープなどを利用して取り外すといいかもしれません。慣れていない方は特に、SIMカードの取り外しには細心の注意を払った方がよさそうです。
Pixel 3/Pixel 3 XLを実際に触ってみた感想
Pixel 3の第一印象は、「薄くて軽い」というものでした。実際のところ極端に薄いとか軽いというわけではないのですが、比較的薄く比較的軽いという両方の性質を持ち合わせているため、そう感じるのかもしれません。
ただ、「薄くて軽い」という点は好意的に受け取られることが多いと思いますが、逆の意味で「物足りなさ」が感じられなくもないです。これはシンプルゆえの弊害ですね。とはいえ、利用してみるとそんな印象は吹き飛びます。
非常に使いやすく、画面も明るく、優れた操作性で、ストレスがありません。特に余分なアプリ等を求めていない、という場合には最適の一台と言えそうです。
Pixel 3 XLについても、実際に触ってみると大型でありながらスリムな印象を受けました。
ただ、全体としてPixel 3とPixel 3 XLの性能差がそれほど大きくないので、大画面がいい、ということがなければ、Pixel 3で十分かもしれません。むしろ持ちやすくて使いやすいと思います。
Pixel 3のカメラを利用してみた
当初、ちょっと触って撮影してみたくらいでは、あまりPixel 3のカメラ性能については評価ができなかったのですが、実際に利用してみて撮影すると、意見がかなり変わりました。
噂されていた通り、確かに非常に綺麗に撮影できます。
カメラは最近流行りのデュアルカメラでもトリプルカメラでもなく、普通にシングルですが、ポートレートモードを利用すればしっかり背景のボケも表現してくれますし、暗所撮影もかなり強い印象です。
そこそこカメラにこだわりがある方でも、十分納得して利用することができると思われます。
ドコモのアプリが入っていないPixel 3/Pixel 3 XL
Pixel 3/Pixel 3 XLが他のドコモのAndroidスマートフォンと大きく異なる点として、ドコモのアプリが全く入っていないという点が挙げられます。
果たしてそれがプラス面なのか、それともマイナス面なのかは感じ方に個人差があるとは思いますが、元々多くの利用をすることがなく、必要に応じて自分で追加をしていくから最低限しか入っていなくていい、という人には向いていると思います。
すなわち、玄人向け、ということですね。これはGoogleブランドのスマホではNexusの頃からよく言われていることですし、今回もその流れは引き継いでいます。
むしろいらないアプリはとことん消してしまいたい、という需要は以前からありますので、後からわざわざ不要アプリを削除していく手間がないという意味では、一周回って初心者の方にも向いているとも考えられます。→「ドコモスマホの必要ないアプリを削除していく」
例えばドコモのdマーケット系サービスも、使おうと思えばアプリをインストールすることで普通に使えるので、そう考えるとドコモ系アプリがプリインストールされていなくても、あまり気にすることはありません。
唯一注意すべき点としては、ドコモメールアプリを利用できないという点ですが、この辺りも一応他の方法もあるので、問題なしと考えてよさそうです。一応、Pixel 3/Pixel 3 XL利用時の注意点として、後半改めて言及します。
Pixel 3もPixel 3 XLも、価格がやはり高すぎる問題
非常に持ちやすく使いやすくカメラも性能が良く無駄なアプリもないと、ここまで目立った欠点も見つからないGoogle Pixel 3ですが、ただ惜しむらくはやはり価格設定です。
1月27日時点での機種変更時の価格が、月々サポート適用の実質51,840円、24回の割賦で月々2,160円、MNP新規の場合は実質27,216円、24回の割賦で月々1,134円です。性能を考えればやむを得ないところかもしれませんが、せめてもう少しどうにか抑えてもらいたかったところです。
XperiaやAQUOSを買うのとはわけが違い、耳慣れない機種を買うという行為にはそれなりの覚悟が必要です。その覚悟を後押ししてくれるのが、多くの場合で「安さ」だったりすると思うのですが、この水準だとどうしても一歩を踏み出しにくいラインです。
ということで、ほんの少し背中を押してくれる要素として現在展開されているのが、Pixel 3/Pixel 3 XL購入先着1,000名へのGoogle Home Miniのプレゼントです。価格にすると6,480円で販売されているスマートスピーカーです。なくなり次第終了なので、気になる方は急ぎましょう。
その他、以下のようなPixel購入者限定の特典もあります。
これなら! と思える要素がこの中にあるかどうかはわかりませんが、お得感は伝わります。
とりあえず頭金含む総額が安く・手数料無料のドコモオンラインショップにて、在庫はチェックしておきましょう。
Google Pixel3の注意点
ドコモメールアプリが使えない
Google Pixel 3/Pixel 3 XLを利用する際の最大の注意点は、ドコモメールアプリが対応していないという点です。
そのため、ドコモとしてお勧めしている方法としては、Gmailアプリや他のメールアプリで、IMAPの設定をして利用する方法があります。公式での方法案内がありますので、こちらを参考にされてください。PDFデータです。→Google Pixel 3/Pixel 3 XLでのドコモメールのご利用方法
ちなみに、ドコモメールを利用できる別のドコモのAndroid機種でドコモメールアプリのapkファイルを抽出し、Pixel 3にインストールしたところ、問題なくインストールでき、さらにドコモメールの利用も全く問題なく可能でした。
まぁ、あくまで非公式な使い方ですし、公式で対応させていないということは何らかの理由があるのでしょうから、何が起こっても自己責任です。基本的には公式で案内されている方法を採るのが間違いないと思います。
Pixel 3/Pixel 3 XLでは「iD」は使えるがdカード/dカード GOLDは設定できない?
Pixel 3/Pixel 3 XLともにFeliCaに対応していて「iD」が利用可能なのですが、何故かdカード/dカード GOLDを設定できないという謎仕様です。設定時にdカードだけ活性化せず、選択できません。
「iD」アプリも「おサイフケータイ」アプリもインストールされていないので、どちらもインストールさせて利用する形になるのですが、特に「iD」アプリについては「MVNO/SIMロックフリー端末版」を利用する形になるのですが、すこぶる評判が悪いです。
まぁこの辺りは、発展途上というか、調整中と言いますか、現時点では相性が悪い、というしかなさそうです。
相性良く快適に利用したいなら普通にXperiaやGalaxyなど、一般的なドコモスマホを選んだ方がいい、ということかもしれません。
とはいえ、dカード/dカード GOLDは、カードそれ自体でiD決済が可能なので、スマホでの決済にこだわらないならあまり気にしなくてもいいとは思います。
関連記事:「dカード GOLDは本当にお得なのか」
パケ詰まり? Wi-Fi利用時の通信詰まり・通信停滞が多すぎる?
Wi-Fi利用時のパケ詰まりのような通信が遅くなる症状は、以前からPixel 3/Pixel 3 XLに限らずXperia XZ3などでも報告されている症状で、どちらかというとAndroidOS(Android 9)側に問題がある、という話です。
今回私が入手したPixel 3のWi-Fi通信時のパケ詰まり的症状は、確実に気づく程度には発生します。
購入した方全員が不満を訴えているわけではないと思うので個体差があるのかなと思いますが、注意する必要はありそうです。
慣れると、「詰まったな」と感じた瞬間Wi-Fiを切って「4G/LTE」に切り替えれば済む話なのですが、面倒ですしパケットも消費しますし、Wi-Fiで利用する意味が薄れます。何より、ブラウジング利用中だけでなく、アプリ利用中にも発生することがあるのがつらいところです。
現状、OSは最新、「Wi-Fiを自動設定をONにする」という項目をOFFにすればいいという話もあるようですが、その辺りを試しても完全には改善しません。今後のアップデートが待たれるところです。
とりあえず、Wi-Fiを利用しない4G/LTEでの通信の際にはそうした症状は一切出ず非常に快適なので、Wi-Fiを普段あまり利用しない方は一切気にする必要はありませんが、Wi-Fi利用が多い方は、「現状そういうこともある」ととりあえず頭に入れておいた方が良さそうです。
Pixel 3/Pixel 3 XLは、他の機種同様ドコモショップにて修理受付可能
気になっていた点について、ドコモインフォメーションセンターにて確認しました。
Pixel 3/Pixel 3 XLは通常通りドコモショップにて故障の際の修理受付は可能ということでした。
少しややこしかった、NEXUS 5Xとは違う、ということですね。
ケータイ補償サービスにも対応しているので、忘れずに加入しておきましょう。
dカード GOLDを所有していればdカードケータイ補償の対象にもなるので、なお安心です。
Google Pixel 3とPixel 3 XLの大まかなスペック
最後に、Google Pixel 3とPixel 3 XLの大まかなスペックを確認しておきます。
スペックをみる限り、Pixel 3とPixel 3 XLはディスプレイと全体のサイズ、ROM容量、電池容量の違い以外には大きな差異はなさそうです。
カラーは、ドコモ発売分ではPixel 3 XLではノットピンクは用意されません。
Pixel 3 | Pixel 3 XL |
全体としてスペックはかなり高めです。
そしてそれに見合う程度に価格も高いです。XperiaやGalaxyなど、ハイスペックモデルと同水準です。
となると、以前のNEXUSのように安さを重視して選ぶことは難しいので、どうしてもある程度人を選ぶ機種にはなりそうです。
手元に一台は欲しいGoogleブランドスマートフォン
Androidスマートフォンの最前線を走っている機種として、Google Pixelは今もこれからも、手元に一台置いておきたいスマートフォンと言って間違いないと思います。
いいところだけでなく悪いところも含めて、「今のAndroid/これからのAndroid」を体験できるという意味で、とにかく誰よりも先に新しい世界を観たいという人に向いています。
性能的にも全体としてかなり充実しており安心できますし、買って損した、と感じることはないと思います。
ハイエンド機種を検討しているのであれば、選択肢の一つとして加えてみても面白いのではないでしょうか。