平成もいよいよあと4ヶ月弱で終わろうとしています。
ということで、いたるところで平成を振り返るシリーズを見かけるようになってきたので、改めてその流れに乗っかってみようと思います。
前回、905iシリーズを振り返ったことがありましたが、今回はドコモ全体の歴史を振り返ってみようと思います。
メーカー個別の歴代スマホ記事なども紹介していますので、あわせてどうぞ。
ドコモの始まりとmova(ムーバ)
平成元年、1989年と言えば、まだ携帯電話どころか「ドコモ」という会社自体存在していませんでした。
そう考えると、大昔のような気もしてきますね。そもそもパソコンもまだ全然普及していませんでしたからね。
パソコンが本格的に普及し始めたのは、平成7年(1995年)、爆発的に売れたWindows95の頃からですよね。それよりまだ6年も前、それが平成元年です。
ドコモ懐かしの「mova(ムーバ)」は平成3年(1991年)から提供開始されているようですが、私にはその頃のmovaの記憶は全くありません。「NTT DoCoMo」というブランドが登場したのが、翌年の平成4年(1992年)ということです。同年10月に、ドコモショップ1号店として八王子店がオープンしたそうです。
今では約2,400店舗、本当に増えました。どこに行っても見かけますよね。今後はむしろ増えすぎた店舗の縮小方向へ向かうのかもしれません。
そもそもドコモのスタートはいつなのか、というと、昨年(平成29年・2017年)ちょうど25周年、と謳っていましたので、「NTT DoCoMo」ブランドが登場した平成4年(1992年)がドコモのスタートと考えるとよさそうです。
今ではDoCoMoの由来を知る人もほとんどいないでしょうが、「Do Communications over the Mobile network(移動通信網で実現する、積極的で豊かなコミュニケーション)」から取られているというのは、知る人ぞ知る話です。
ちなみに現在はロゴの大文字が全部小文字になり、「docomo」と表記されています。
FOMAの登場とiモード
私のドコモの記憶がぼんやりと残っているのは、それこそ「iモード」が騒がれ始めた頃からです。懐かしいですね、iモード。当時は本当に画期的でしたよね。平成11年(1999年)の話です。
ただ、私が人生で初めて所有したケータイはセルラー(現在のKDDI au)だった気がします。少なくともドコモではありませんでした。ケータイよりも当時はポケベル、なんてものも流行っていましたが、私は利用したことがありません。
本格的に私がドコモのケータイを触り始めたのは、第三世代(3G)のFOMAが登場(平成13年/2011年)し、完全にmovaからの移行が本格化しつつあった時期でした。
具体的には905iシリーズが登場し、現在に続く割賦販売方式が登場したころ、つまり平成19年(2007年)頃です。
ドコモの懐かしいサービスとDCMX
その間に登場した、目を引くサービスを見ていきます。
平成15年(2003年)、メロディコールが開始されています。
ありましたね、メロディーコール。あ、現在でもまだ一応サービス提供されていますね。そう考えると意外に息の長いサービスと言えそうです。
どちらかというと単独での申し込みよりも、オプションパック(留守番電話/キャッチホン/転送電話/メロディコール)の構成要素として申し込まれ、オプションパック利用者に電話をかけたら、自動的にメロディーコールが流れていた、なんてこともあったような気がします。
ちなみにauでは「待ちうた」というサービス名でほぼ同内容のサービスが展開されています。
平成16年(2004年)には、おサイフケータイが登場していますね。当時は全然いらないサービスの代名詞でしたが、亀のような歩みですが着実に普及し、まだまだキャッシュレス決済が日本に根付いたとは言い難いですが、それでも14年かけてようやくここまできた、という感じでしょうか。
同年、初のらくらくホンも登場しています。この頃から製造は富士通が担当しており、現在のらくらくスマートフォンに至るまで、ずっと発売され続けているロングセラーです。そう考えると、実は「らくらく」シリーズはドコモの中で最も息が長いブランドかもしれませんね。
さらに同年、パケ・ホーダイが初登場しています。このサービスも画期的でした。パケ死、という言葉が流行るほど、パケットの使い過ぎは一時期大きな問題でした。現在ではスマホが主流になりパケットパック/シェアパックなどのパケット定額制サービスが定着していますから、「パケ死」はほとんど聞かなくなりましたが。
挙げていくときりがないですが、現在のドコモの基本となるサービスがこの頃多数登場しているということがわかります。
さらにもう一つ、どうしても触れておきたいのが平成18年(2006年)の「DCMX」サービス開始です。
現在のdカード/dカード GOLDへと続くサービスはここから始まったんですね。12年前です。→「DCMXカードを持ち続けている人のための昔話」
MNPのはじまりと905iシリーズと割賦販売のスタート
平成18年(2006年)にはもう一つ、ケータイ業界全体に影響する大きな出来事がありました。
MNP(モバイルナンバーポータビリティ)のスタートです。
今では考えられませんが、それ以前は、他社への電話番号の持ち運びはできなかったんですね。
ちなみに私はMNPスタート初日の10月24日に、ドコモからauにポートアウトしたという記録を持ちます(笑)。
もっと人がごった返すのか、と思っていたのですが、当時のauショップはガランとしていて、客は私一人だったような記憶があります。MNPスタート当初の動きは、その程度のものでした。
まぁ確かに、電話番号は持ち運びできるようになりましたが、当時もう一つ非常に大事な要素だった「メールアドレス」の持ち運びができないという問題点もあり、様子見の方が多かったのだと思います。
平成19年(2007年)は先に少し触れた通り、FOMA905iシリーズが発売開始され、割賦販売と「バリューコース」が開始されました。905iシリーズは本当にバカ売れして、どこのショップにも当時在庫が置いていない、という状況だったように記憶しています。
苦労の末購入したのが「N905i」でした。この辺りの内容については前回、「平成を象徴するケータイの歴史/905iシリーズからもう10年が経過していた」で詳しく書きました。当時を懐かしく振り返りたい方は是非あわせてご一読ください。
ドコモ初のスマートフォン
さて、そこからさらに時計の針を進めて、次に注目したいポイントは平成21年(2009年)です。
この年、ドコモから日本初のAndroid搭載スマートフォンが発売されました。それが、HT-03Aです。
スマートフォン自体は、それより少し先にWindows mobileOS搭載端末として、T-01Aが発売されていましたが、とにかく操作性が最悪でした。感圧式タッチパネル、というグッと押し込む感じで圧力をかけることで動くタッチパネルでしたがこれがもう、本当に使い物になりませんでしたね。
そのため、HT-03Aは画期的でした。しかし、HTCというドコモにおいては知名度もイマイチなメーカーの、しかも今後主流になるとはまだ誰も思ってもいなかったスマートフォンだったので、購入した人は本当にガジェット関係が好きな人たちばかりだったと思います。
そして翌平成22年(2010年)、その後のドコモのスマートフォン普及の走りとして登場した注目機種、それが、4月1日に発売された、Xperia SO-01Bでした。
今から8年前、やがて9年前になりますが、ドコモのスマートフォンの歴史は、まだたったのその程度なんですね。10年満たないんです。10年満たないのに、もう「スマホもくるとこまで来たから最近スペックは停滞気味だよね」なんて言われたりするんですから、技術の進歩は恐ろしいほどに早いです。
ここから、ドコモのスマートフォンの歴史が始まります。
ということで、それぞれ各メーカーのスマホの歴史は個別記事に任せようと思います。それぞれ思い入れがあるメーカーの過去を、覗いてみてください。
・ドコモで機種変更したいXperia/歴代Xperiaを振り返る
・ドコモの富士通・ARROW/歴代ARROWSを振り返る・Dシリーズまで
・ドコモで機種変更したいarrows/歴代arrowsを振り返る・2018年夏モデルまで
・ドコモで機種変更したいGalaxy/歴代Galaxyを振り返る
・ドコモで機種変更したいSHARP・AQUOS/歴代AQUOSを振り返る
平成から新しい元号へ/ドコモやスマホの向かう先
スマートフォン登場以降のドコモの歴史は、スマホとともに歩んだ歴史と言っても過言ではなさそうです。
スマホ以外の注目サービスとしては、2015年に開始されたドコモ光があります。ドコモ光の流れも、振り返ってみるとなかなか面白いです。
そもそもインターネットは平成を大きく変えた最大の要素だと思いますし、インターネットがなければスマホも成り立ちませんから、忘れてはならない大きなポイントです。→「ドコモ光年表/ドコモ光開始からのドコモの重要サービスまとめ」
平成はやがて終わり、新しい元号がスタートします。そして10年後20年後、世の中がまたどのように大きく変わっているのか、ある種怖くもあり、楽しみでもありますね。
引き続き、ドコモとスマホの歴史を追いかけていこうと思います。