おそらく、ドコモオンラインショップでiPhoneの新規契約や機種変更を検討している場合には、あまり選択肢として出てこないかもしれませんが、ドコモショップはじめ、リアル店舗に出向くと必ず案内されるのが、タブレットのセット購入です。iPhone利用の場合はどちらかといえばやはりiPadを勧められると思います。
ドコモショップなどで展開されるタブレットやiPadの訴求は当然営業なわけですが、まだタブレットやiPadを持っていない、という場合には、「実はちょっと気になっていた」という気持ちをくすぐられ、そのまま購入されるケースも多いのではないかと思います。
ということで、今回はiPhoneとiPadの同時セット購入はそもそもありなのか、メリットはあるのか、という点を考えてみようと思います。
そもそもタブレット/iPadは必要か
まず考えるべきは、そもそもタブレットやiPadを自分自身が必要としているのか、ということです。
基本的に、タブレットでできることのほぼすべてはスマホでもできます。iPadでしたいことはiPhoneで行えば問題ないと思います。
となると、購入にあたっては、何のためにタブレットやiPadが必要なのか、何に使うのか、という明確な理由が欲しいところです。
例えば、「子供の遊びや勉強を兼ねた端末として」、「テレビとは別に大画面で映像を見るためのツールとして」、「パソコンに代わるインターネット用端末として」など、様々な理由が考えられると思います。
あとは、そのタブレットをどれくらい本気で必要としているのか、ということです。
スマホでもできるのにタブレットを持つ、という行為は、ある種の贅沢品を持つ感覚ともいえるかもしれません。
それを理解した上で必要なのか、不要なのかを判断する必要があります。
iPhoneとiPadのセット購入のメリット
そもそも、iPhone購入時、同時にiPadを購入するメリットが果たしてあるのでしょうか。
別にそんなに慌てて同時購入しなくても、iPhoneを購入して少し落ち着いてからiPadの購入を検討してもいいのではないか、ということです。
現時点(2019年2月15日)でiPhone購入時に同時にiPadを購入するメリットは一つだけ、セット割引の存在です。
つまり、家族まとめて割です。
特にセット購入は条件になっていないのですが、現在実施されているキャンペーンとして、Go!GO!iPad割も合わせて解説します。
家族まとめて割
家族まとめて割は、ドコモのレギュラーキャンペーンともいうべき割引キャンペーンで、もうかなり長い期間、継続して展開されています。
期間中、家族でまとめて対象機種を購入することで、割引が適用されるキャンペーンです。
条件としては2台以上購入、そしてその対象回線がどちらも同一シェアグループに加入していること、です。
家族まとめて購入、という条件ですが、この条件の中の「2台以上購入の計上対象となるが、割引対象外となる」という枠に、タブレットとiPadが含まれます。
つまり、iPhoneと同時に購入し、両方を同じシェアグループに追加する形にすれば、タブレット/iPadには割引は適用されないものの、iPhoneの方に家族まとめて割が適用し、5184円(税込)お得になる、というわけです。
となると、どうせ二台購入するなら、タイミングを分けずに同時に購入した方がお得、ということになります。
ドコモショップ等では、基本的にはそういう論法で営業が行われますが、場合によってはすべての料金をコミコミにした状態でタブレット/iPadに実際にかかる料金を見えにくくする営業手法を取られるケースもあるため、これには気を付けておきましょう。まとめられた方がトータルとしての金額はわかりやすいですが、内訳を理解できていないと後で「こんなはずじゃなかった」となります。
細かい料金の内訳をしっかり聞いておけば、そういうトラブルは避けられます。
ちなみに、2019年5月31日までの期間中、ドコモオンラインショップではSPECIALキャンペーンが実施されており、対象機種購入の場合には家族まとめて割は適用されませんが、代わりにSPECIAL特典として家族まとめてなどの条件なしで、5,184円が割引されます。よって、iPhoneとiPadを同時購入する必要性はない、ということになります。
関連記事:「ドコモのキャンペーンまとめ」
Go!Go!iPad割
一旦完全に終了したGo!Go!iPad割ですが、2019年2月15日より再び開始されました。
今回の対象機種は、第6世代のiPad 32GBモデルと128GBモデルです。対象オーダーは新規、契約変更、機種変更、すべてで適用します。
具体的なGo!Go!iPad割の割引内容としては、月々サポートが5,184円増額されます。
これにより、割引適用後、2年利用時の実質負担金は、32GBモデルで5,184円、128GBモデルで16,848円となります。
シェアパックを利用している場合にはシェア子回線として追加できますし、シェアパック利用がない場合には2台目プラスを利用する形になります。
関連記事:「2台目プラスでタブレットを持つメリット」
iPhoneとiPadを同時利用した場合の料金イメージ
iPhoneとiPadを2台利用する場合の料金プランとしては、前述したようにシェアパックを利用するケースと2台目プラスを利用するケースがあります。それぞれの料金イメージを確認しておこうと思います。最安値で考えてみます。
2台目プラスの場合 | |
代表回線 | 子回線 |
シンプルプラン:980円 spモード:300円 ベーシックパック:2900円 |
データプラン:1700円 spモード:300円 シェアオプション:500円 |
合計:4180円 | 合計:2500円 |
シェアパックの場合 | |
代表回線 | 子回線 |
シンプルプラン:980円 spモード:300円 ベーシックシェアパック:6500円 |
データプラン:1700円 spモード:300円 シェアオプション:500円 |
7780円 | 2500円 |
データ容量をどれくらい利用するかによっても、ここからさらに料金は変わりますし、docomo with、ずっとドコモ割プラスやドコモ光パックの割引などさらに安くなる要素もあるので、一概には判断しにくい部分ですが、大まかな料金イメージをここでは押さえておきましょう。
いずれにしてもタブレット/iPadにかかる費用は、月額2,500円ほどです。
タブレット/iPadでシンプルプランは利用可能?
端末購入補助(月々サポート/端末購入サポート)は対象外になるものの、もしタブレットやiPadでシンプルプランを利用することができれば、月額利用料金を720円ほど安くすることができるのではないか、という疑問についてです。
つまり、データプラン(1,700円)をシンプルプラン(980円)に、ということですね。
これは、一見可能なように見えるのですが、ドコモの各プランには「対象外デバイス利用料」という例外的な利用の場合の追加料金が設定されており、シンプルプランをタブレット/iPadで利用した場合、720円がかかる、という記載があります。
つまり、980円プラス720円で、1700円、通常のデータプラン利用時と同じ料金がかかってしまいます。
よって、残念ながらタブレットをシンプルプランで利用する料金的意味はない、ということになります。それどころか、通常は端末購入補助まで外れてしまうのでマイナスになります。素直にデータプランで利用するようにしましょう。
docomo with対象機種とタブレットを同時利用した場合の料金イメージ
もしiPhoneではなく、格安料金プラン「docomo with(ドコモウィズ)」対象機種を選択した場合、同時にタブレット、もしくはiPadを購入するとどうなるのでしょうか。月額料金のイメージを出してみます。2台目プラスの場合とシェアパックの場合の最安値を考えています。→「docomo with(ドコモウィズ)は本当にお得なのか」
2台目プラスの場合 | |
代表回線 | 子回線 |
カケホーダイライト:980円 spモード:300円 ベーシックパック:2900円 docomo with:-1500円 |
データプラン:1700円 spモード:300円 シェアオプション:500円 |
合計:2680円 | 合計:2500円 |
シェアパックの場合 | |
代表回線 | 子回線 |
シンプルプラン:980円 spモード:300円 ベーシックシェアパック:6500円 docomo with:-1500円 |
データプラン:1700円 spモード:300円 シェアオプション:500円 |
合計:6280円 | 合計:2500円 |
どちらの場合もdocomo withによる月額1500円の割引が適用されるため、iPhoneを購入した時よりは月額料金は安くなります。ただしdocomo withの制約によりメイン回線側に端末購入補助はつかないので、その点も合わせて検討する必要はあります。
さらに、docomo with対象機種は、家族まとめて割の割引適用外となっているため、基本的にdocomo with対象機種とタブレット/iPadとの同時購入のメリットは皆無です。
よほど今すぐほしい、という感じでなければ特に焦って購入する必要はありません。買いたいタイミングで買いましょう。
iPhoneユーザーにはiPadかAndroidタブレットか
もし実際に、タブレットを購入しようと考えた場合、iPhoneユーザーである場合、AndroidタブレットとiPad、どちらを選択するべきなのでしょうか。
もしメインにiPhoneを利用しているのであれば、同じiOSで相性がいいからiPadを選ぶ、という方法と、同じOSの端末を二つ持っていても仕方がないから、目線を変えてAndroidタブレットを持つ、という二つの考え方があります。
iPhone+iPadを選ぶ場合、基本的な操作性が全く同じなので、その点安心して利用することができます。加えて、OSが共通であるため、両端末を同期したり、同じようにiTunesを利用してパソコンと接続したり、様々な点で使い勝手がよくなるという大きなメリットがあります。
一方で、iPhone利用に対してAndroidのタブレットを選んだ場合、iOSではどうしても対応できないような動作やアプリ、ウィジェットの活用などができますし、iPhoneだけでなくAndroidも使いこなせるようになるというメリットが享受できます。
ただしこの場合、両OSの相性は当然よくはないので、何をするにしてもそれぞれAndroidとiOS両方の操作を覚えていかないといけないというデメリットもあります。
そう考えると、どちらを選んでも考え方次第、というところですが、ただし個人的に、タブレットについてはAndroidよりもやはり、iPadをお勧めしたいところです。
理由はやはり、操作の安定性など、トータルでのバランスです。特に、arrows Tabならともかく、dTabはiPadとは比較になりません。
ただし、もし防水タブレットが欲しいなら、arrows Tabは選択肢としてありだと思います。
同時購入のメリットは極めて薄いが、どうせ買うなら・・・
iPhone購入時にiPadを同時購入するメリットは、以上見てきた通り実質ほとんど存在しないと言ってもよさそうです。
しかし、いずれにしてもタブレット/iPadの購入を決めているのであれば、同時購入をした方が精神的な手間を考えたら楽かもしれません。
個人的に私は、過去にAndroidタブレットとiPad、両方を利用してきて、現在はメインとしてiPad Pro12.9インチを利用しています。
それを踏まえた結論として、やはりタブレットはまだまだiPad一択、と言ってもいいのではないか、と感じています。
何より、傾向として外に持ち運びする頻度が低いタブレットは、Androidタブレットによくある防水機能がほとんど必要ないですし、昨今ネット環境があれば様々な映像を見ることができるようになっていることもあり、テレビ機能も必要ないケースが多いと思います。
また、iPadのAppleペンシルを利用した場合の、文字のスムーズな書き心地などは、さすがAppleと唸らざるを得ない完成度だと思います。
もしこれからタブレット/iPadを検討されているのであれば、一度iPad Pro12.9インチも是非検討されてみてください。