ドコモの海外サービスとしては、「海外パケ・ホーダイ」や「海外1dayパケ」の方が聞いたことがある、という方もいらっしゃるかもしれませんが、海外1dayパケは既に新規受付を終了し、現在では「パケットパック海外オプション」が完全に主流サービスとなっています。
パケットパック海外オプションは、元々「海外1dayパケ」に変わる新しい海外パケットサービスとして2018年3月15日に提供開始されましたが、その後キャンペーンとして展開されていたサービスが正式プランとなる形で進化して、現在に至ります。
というのは、元々、15の国と地域で1時間プランから7日間プランまで細かい利用プランを選べる、というキャンペーンだったのですが、これが、対象の国と地域を拡大し、1時間プランをさらに100円値引いた形で正式サービスになりました。
今回は、パケットパック海外オプションの基本のサービス内容や料金について、そして本当に海外で利用するならパケットパック海外オプションがお得なのか、詳細を解説していきます。
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パケットパック海外オプションの料金体系
パケットパック海外オプションの料金プランを確認しておきます。
利用期間 | 料金 | 割引額 (24時間プランとの比較) |
24時間 | 980円 | ― |
1時間 | 200円 | ― |
3日間 | 2,480円(約827円/日) | 460円おトク |
5日間 | 3,980円(796円/日) | 920円おトク |
7日間 | 5,280円(約754円/日) | 1,580円おトク |
海外渡航時に利用できる「パケットパック海外オプション」は、時間単位、または日単位、数日単位での利用を選択することができます。
そのため、旅行の日程やネットの利用頻度に合わせて、最適なプランを自由に選ぶことができます。
24時間980円のプランを基本に、「1時間」、「3日」、「5日」、「7日」から選択が可能です。
当初は対象の国と地域がかなり少なかったのですが、現在ではかなり多くの国で利用することが可能となっています。
細かい対象国については、ドコモ公式サイトで確認ください。→ドコモ公式:パケットパック海外オプション
例えば、少しの間だけナビや調べものにインターネットを使いたい、というようなケースなら、1時間プランを利用すれば、たった200円で料金を抑えることができます。
緊急用、と考えておけば、これはこれで十分だと思います。
もしもっと長時間、1日単位で利用する場合は標準プランを利用すればいいですし、逆に3日以上継続して利用することが確実なら、初めから3日プランや5日プラン、7日プランを利用した方が毎日標準プランを利用するよりもお得となります。
実際に海外にて利用する際も、利用可能なプランが一覧で表示されるため、その中から利用したいプランを選択する形となります。あらかじめ、「ドコモ海外利用」アプリをインストールしておきましょう。
「1時間・3日・5日・7日」プランは、対象国・地域が少ないので要注意
パケットパック海外オプションの「1時間・3日・5日・7日」プランは、24時間プランと比べて対象国・地域が少ないため、もし利用中に国の移動をする場合には注意が必要です。
利用開始操作後に対象外の国・地域から対象外の国・地域へと移動した場合、パケット通信は停止されます。
引き続きパケットパック海外オプションを利用したい場合には、基本プランでの利用開始操作が改めて必要となり、新たに定額料(980円/24時間)がかかってしまいます。
そのため、長期の旅行で複数の国・地域をまたがって移動する場合は、日程を考えながら24時間プランや3日プランなど、細かく利用していくのがお勧めです。
パケットパック海外オプションの利用可能容量は、国内のパケット容量分のみ
パケットパック海外オプションの利用料金は、上記で解説した通りなのですが、その間、データ容量を使い放題で使える、というわけではありません。
この点、要注意です。
一週間海外旅行に行くから、と言って、7日プランの申し込みをしたはいいものの、あっという間に速度制限がかかり、非常に使い勝手が悪くなってしまった、という展開も十分に考えられます。
というのは、パケットパック海外オプションで利用することができるデータ容量は、国内でのデータパック、シェアパック、ギガホ/ギガライトなど、申し込みされているパケット容量分だけ利用できる、という形なのです。
つまり、ギガホを国内で利用していれば30GBを海外でも利用できますが、ベーシックパックやギガライトなら使った分だけ上限まで料金が加算されていきます。
パケットパック海外オプションは、日本国内で利用するのと全く同じ状況を、海外渡航時にも作り出すことができる、という仕組みなのです。別途データ容量が海外用に用意されるわけではありません。
ちなみに、パケットパック海外オプションは申し込みが必要ですが、海外に渡航してプランを選び利用開始をしない限り、料金が発生することはありません。
申し込みをしていても日本国内にいて利用することがなければ一切料金はかからない、ということです。
そのうち海外に行く可能性がある、という場合にはあらかじめ申し込みをしておけば便利です。
利用条件
課金単位 | 渡航先で利用開始操作をしてから24時間/1時間/3日/5日/7日 |
対象通信 | 「パケットパック海外オプション」対象通信事業者を利用したパケット通信 |
適用条件 | 「WORLD WING」 インターネット接続サービス「spモード」 国内のパケット定額サービス |
その他 | ・「パケットパック海外オプション」はご契約中の国内パケット定額サービスのデータ量を利用 ・「パケットパック海外オプション」を利用したデータ量が、「データパック」「シェアパック」などの データ量上限がある国内パケット定額の国内利用分と合わせ、当月のご利用可能データ量を超えた場合、 国内と同様に当月末までの通信速度が送受信最大128kbpsとなる。 ・なお、上限に到達した際も「1GB追加オプション」などを利用すれば、国内と同様に海外でも 通常速度で利用可能となる。 |
もし、規定の利用可能容量を超過した場合、国内の場合同様速度制限がかかり、送受信最大128kbpsとなります。
もしスピードモードの利用がある場合には適用されますし、1GB追加オプションを利用することも可能です。
ちなみに、以前の海外1dayパケでは、一日30MBまでしか利用できませんでしたし、それを超えたら送受信最大16kbpsとなっていたことを考えると、パケットパック海外オプションの登場により、かなり便利になりました。
申し込み受付窓口
インターネット受付:My docomo
電話受付:ドコモインフォメーションセンター
ドコモショップ・ドコモワールドカウンター等での店頭受付
利用開始方法
「パケットパック海外オプション」の申込み後、渡航先にて下記1、または2どちらかの利用開始操作を行うことで「パケットパック海外オプション」を利用できます。
1.ドコモ海外利用」アプリから利用開始操作を行う。渡航先で「モバイルデータ通信」と「データローミング」を「オン」にしてから行う。「ドコモ海外利用」アプリを活用。
2.WEBブラウザから利用開始操作を行う。渡航先で「モバイルデータ通信」と「データローミング」を「オン」にしてから行う。
基本的には、海外1dayパケの利用方法と同じです。
「ドコモ海外利用」アプリをあらかじめインストールしておけば安心です。
対応の国と地域
24時間プランで約200ヶ国、その他のプランで約60ヶ国に対応しています。
特に24時間プランの場合は、日本人の渡航先としては99%がカバーされていますので、ほとんど心配はなさそうです。
ただし、もちろん日本でもそうであるように、場所によっては電波が入りにくかったり全く使えない地域も存在しますので、その点は注意しましょう。
基本はホテルのWi-Fiを有効に活用することを念頭に置いておくと、間違いないと思われます。
パケットパック海外オプションの注意事項
音声通話やテレビ電話、SMS、WORLD WING Wi-Fi、公衆無線LANなどは、パケットパック海外オプションの適用対象外となります。
また、ISPサービスとしては「spモード」のみが対応しており、その他「iモード」や「mopera U」は対応していません。
「spモード」および「対象のパケットパック/シェアパック」を申込していることが前提です。
ギガホ/ギガライトに関しては、spモードが初めから組み込まれています。
ネットが国内でも海外でも使い放題定額の「どんなときもWi-Fi」の脅威
最近かなり話題になってきている「どんなときもWi-Fi」をご存知でしょうか。
定額3,480円でネットが国内でも海外でも使い放題、という話題の新サービスです。ドコモのサービスではありません。株式会社グッド・ラックという会社が提供しているサービスです。
で、この「どんなときもWi-Fi」、何が画期的なのかというと、利用するWi-Fiルーターにおいて「クラウドSIM」という仕組みを採用しており、なんと、ドコモ/au/ソフトバンクの3キャリアの電波すべてに対応しており、その時々で最適な環境の回線を利用して繋いでくれるのです。
物理的なSIMカード不要、トリプルキャリアネットワークでネット使い放題。これだけでも最強の予感がします。
国内での利用であれば十分利用を検討するに値するのですが、海外によく行く方も検討の余地ありです。
ただ、海外利用に関してはいいことばかりではなくて、海外では一日単位で別料金が発生します。
アジア・オセアニア・ヨーロッパ・北米などの74ヶ国では、1,280円/日、中東・南米・アフリカなどの56ヶ国では1,880円/日です。
これを高いとみるか、安いとみるかは人によって判断が分かれると思いますし、使い方によっても感じ方は違うでしょうが、海外で使い放題で使えてこの料金なら、これは格安と言っていいのではないかと思います。
もちろん、海外に行くためだけに契約できるわけではなく、契約には2年更新の縛りもあるので、日常的にデータ容量が足りておらず、使い放題のWi-Fiルーターが欲しい、という方が合わせて検討する形になると思います。
ただ、頻繁に海外に行くという人にとっては一つの選択肢としてありかもしれません。
興味がある方は、以下公式サイトで詳細内容を確認されてみてください。→どんなときもwifi