ドコモでは、定期的に人気のアニメや漫画などにコラボしたスマートフォンが発売されています。
近いところでは、JOJO L-02Kという機種がありました。「JOJO」とは、大人気漫画「ジョジョの奇妙な冒険」のことを指します。
おそらく知らない人は「はて?」という感じだと思いますが、実はドコモでJOJOとのコラボスマホが発売されるのは、それが2機種目でした。
他にも、エヴァンゲリオンやONE PIECEなど、今となってはもう欲しくても手に入らないようなスマホもありました。
ということで、改めてドコモのコラボスマホについて、振り返ってみようと思います。
ドコモから発売されたコラボスマートフォンを振り返る
まずは、ドコモのコラボスマートフォンの、過去の歴史を振り返ってみようと思います。
発売日 | 型式 | コラボ元 |
2012/6/16 | SH-06D NERV | エヴァンゲリヲン |
2012/8/30 | L-06D JOJO | ジョジョの奇妙な冒険 |
2012/12/21 | N-02E ONE PIECE | ワンピース |
2013/9/18 | Xperia feat.HATSUNE MIKU SO-04E | 初音ミク |
2013/12/7 | SH-01F DRAGON QUEST | ドラゴンクエスト |
2018/3/23 | JOJO L-02K | ジョジョの奇妙な冒険 |
懐かしいですね。それぞれに特徴的な機種でした。
ちなみにエヴァンゲリヲンモデルについては、フィーチャーフォン時代にSH-06A NERVというエヴァケータイが先に発売されています。
このエヴァケータイが、ドコモのコラボケータイ/コラボスマホの走りでした。
発売日だったか予約開始日だったか、かなりの人気ぶりで販売店が混雑していたような記憶があります。ネットオークション等での転売などもかなりあり、台数限定ということもあり価格も高騰していました。
その影響があったのかもしれません、エヴァスマホ SH-06D NERVもかなり人気を集めました。
例によってオークションでの転売を狙うような人も確実にいたと思います。オークションにかなりの数が出ていた記憶がありますし、事実、発売直後にもし手に入れられていたら、うまく購入額以上の金額で転売できていたはずです。
SH-06D NERVは、その人気に対して限定3万台ではとても足りなかったわけです。
これで味を占めた、というわけではないでしょうが、ドコモは同年2012年に、ジョジョコラボとワンピースコラボを立て続けに発売しています。発売の時期的な問題を考えると、ある程度近い時期に並行してそれぞれのプロジェクトは進んでいた可能性が高いと思われます。
エヴァスマホの限定3万台に対して、ジョジョスマホは限定1万5000台、ワンピーススマホは限定5万台でした。
ジョジョとワンピースはどちらも当時週刊少年ジャンプで連載していた(ワンピースは現在も継続、ジョジョは別雑誌で継続)大人気漫画でしたが、特にジョジョについては、「よくコラボスマホを出したなぁ」という印象でした。
大人気であることはわかるとしても、ワンピースのように世間一般に幅広く認知されている漫画とは言えないジョジョをあえて投入した背景には、企画したドコモ関係者に熱心なジョジョファンがいたという話がどこかで特集されていました。
それでも限定1万5000台に抑えたのは結果として正解だったと思われます。コアなジョジョファンが使うには非常に満足できる一台になっていましたし、数が限られていたため大量に在庫が余っている店舗も見たことがありませんでした。
適切な台数が、本当のファンの手元に届いたものと思われます。
一方で、ワンピーススマホについては、かなり目算を見誤った感じでした。限定5万台は多すぎたのです。
実は私もワンピーススマホを手に入れようかその当時悩んでおり、販売店をいろいろと回ったのですが、残念ながら結構どこにでも在庫がありました。
ワンピースも確かに熱狂的なファンはいるのですが、ファン層の熱量がエヴァファンとはまた方向性が違ったためと思われます。
加えて、当時あまり人気がなかったNEC製のN-02Eがベースになっていたのもマイナス要因となったのかもしれません。もう少し売れ筋の機種がベースなら結果は多少違った可能性もあります。
ここで痛い目を見たためか、ドコモからそれ以後、しばらくコラボスマホは登場せず、約10ヶ月後に初音ミクコラボが登場しました。
この初音ミクコラボは、ワンピースコラボとは逆に、人気モデルのXperia A SO-04Eをベースにしており、スマホとしての性能にも心配することなく比較的購入しやすい機種でした。
SO-04EはiPhone 5sを発売する直前のドコモが展開していた「ツートップ」施策の真っ只中にあり、Galaxy S4 SC-04Eとともにかなりの台数を売り上げた機種でした。
そしてその煽りを思い切り真正面から受けたパナソニックとNECは、ドコモにおけるスマートフォン販売から撤退するに至ったわけです。
そして、ツートップ機種を売るだけ売って、その直後にドコモが手のひらを反すようにiPhone 5s/5cを発売した時にはだまし討ちにあった気分になった人が続出したという話です。
さらにその少しあと、ドラゴンクエストとのコラボ機種を発売したのを最後に、ドコモはコラボスマートフォンを発売していません。
コラボスマホビジネスに限界を覚えた、ということでしょうか。コアなファンに特化した試みとして、面白い試みだったと思うのですが、残念な限りでした。
しかし2018年初頭に、実に4年ぶりのJOJO第二弾が登場することが決定したのです。
JOJO L-02Kは文句なしのハイスペックモデル
2018年3月23日発売のJOJO L-02Kとはどういうスマートフォンなのでしょうか。
デザインには、ジョジョの奇妙な冒険・第5部の主人公であるジョルノ・ジョバーナのスタンドである「ゴールド・エクスペリエンス」と、てんとう虫のブローチが描かれています。原作者である荒木飛呂彦先生描き下ろしということです。
ドコモの公式サイトでも、このジョルノとスタンドのイラストが出てきていましたので、もしかしたら第5部がメインコンセプトになっているのかもしれません。
私も個人的に、イタリアを舞台としたこの第5部が非常にお気に入りですので、このデザインはかなり購入意欲を煽られます。
ただし、JOJO L-02Kについては、「ジョジョの奇妙な冒険」30周年記念スペシャルモデルとしての意味合いを持ち、ジョジョ30年の歴史を網羅した豊富なコンテンツが搭載されていたので、第5部に限らずジョジョ全体としてのコンテンツが楽しめました。
続けて、JOJO L-02Kのスペックを確認してみました。
サイズ | 約152×約75×約7.4mm |
質量 | 約158g |
OS | Android 8.0 |
ディスプレイ | 約6.0インチ |
CPU | Qualcomm MSM8998 |
RAM/ROM | 4GB/128GB |
バッテリー | 3060mAh |
防水/防塵 | IPX5、8/IP6X |
アウトカメラ | 1650/1310万画素(デュアル) |
テレビ機能 | ワンセグ/フルセグ |
生体認証 | 指紋認証/顔認証 |
SIM | nanoSIM |
充電端子 | USB Type-C |
カラー | JOJO White |
ざっと見ても、どこにもスキがないハイスペックモデルです。スマホとしてだけ見ても、圧倒的です。
むしろ、JOJOスマホはほしいけどスペックは高くなくてもいい、という人にとっては、こんなに高いスペック求めてないよ、と言われそうなレベルです。これだけスペックが高いと、価格も当然高くなる可能性が高い、と思われていましたが、ドコモオンラインショップ価格は125712円(税込)と、予想通り高めに設定されていました。が、これが最終的に、端末購入サポート適用後の価格が実質648円、というところまで落ちに落ちました・・・。
当初はなかなか売れなかったジョジョスマホ、価格が下落したところで、これはもはや、ジョジョファンなら買うしかない、という感じでした。
ドコモのコラボスマホまとめ
年数別にまとめてみると、ドコモのコラボスマホのほとんどが、2012年ー2013年に集中しています。
上記には取り上げていませんが、2012年12月には、ファッションブランド「Vivienne Westwood」とのコラボモデルであるSH-01E Vivienne Westwoodも発売されています。
以後、コラボモデルが姿を消したことを考えると、一時的に力を入れてみたものの、労力の割に得るものは大きくなかったということでしょうか。
その後、最新のエヴァスマホが2015年、SIMフリーモデルとしてキャリアに依存せずセブンイレブンにて販売されました。エヴァスマホ SH-M02-EVA20です。
そのあと、ソフトバンクからのSTAR WARS mobileが発売されたような流れです。
そしてドコモのJOJOスマホ。
スマートフォンに個性がなくなりつつある今、改めてこうしたコラボモデルは頻繁に出してもらうと、もっともっとスマホライフが楽しくなりますし、ドコモを利用する意味が生まれてくるのではないかと思います。引き続きコラボスマホの登場にも注目していきたいところです。
番外編:ソフトバンクのSTAR WARS mobile
スターウォーズの世界観を取り入れた、スターウォーズスマートフォン「STAR WARS mobile」についても触れておきます。発売されたキャリアはソフトバンクです。2016年12月2日に発売されました。
それまであまり見かけることがなかった久しぶりのコラボスマートフォンで、しかも世界的人気を持つスターウォーズのスマートフォンです。
外観や中身のコンテンツにスターウォーズの世界観やキャラクターの要素を詰め込んだ一台になっています。
SoftBank限定ということで、ドコモ、auのユーザーは残念ながら手に入れることができませんでした。それでも、スターウォーズ世代(幅広いですが)にはかなり訴求力のある一台でした。
結果的に購入はしませんでしたが、私も最後まで購入するか悩んだものです。
STAR WARS mobileのスペック詳細
STAR WARS mobileは、ソフトバンクから発売されたSHARP製スマートフォンで、メールや電話などの基本的なアプリのアイコンやホームボタンなどにスターウォーズのデザインが施されていたり、あまりにも有名なダースベイダーのテーマなどの劇中音楽や効果音なども操作中に鳴る仕様になっていたりします。
キャラクターの壁紙、「スターウォーズ/フォースの覚醒」再生用の映像プレーヤーなども搭載しているそうです。
さらに、スターウォーズといえばやはり、「ダークサイド」という言葉が印象的ですが、そのダークサイドと対象的なライトサイドのそれぞれを表現した2色がカラーバリエーションとして用意されています。
本当にかっこいいですね。詳細スペックを確認してみます。
サイズ(幅×高さ×厚さ) /重量 |
約73×149×7.6mm /約155g |
ディスプレイ | 約5.3インチ フルHD (1,920×1080ドット) IGZO液晶(最大1,677万色) |
カメラ | 有効画素数約2,260万画素/CMOS |
防水/防塵 | IPX5、IPX8/IP5X |
RAM/ROM | 3GB/32GB |
CPU | クアッドコア(2.2GHz×2 + 1.6GHz×2) /MSM8996 |
電池 | 3,000mAh |
OS | Android 6.0 Marshmallow |
個装箱にもそれぞれの世界観が表現されているということで、選択するカラーバリエーションによって、ダークサイド・ライトサイドそれぞれまったく逆の世界観を体感できるということです。
さらに、スターウォーズの限定フィギュアも同梱されています。2016年12月16日公開の「ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー」に登場するキャラクターと乗り物のフィギュアを5種類です。これもファンにはたまらないですね。
引き続き、こうしたドキドキするような夢のあるスマートフォンがたくさん発売されるのを期待したいところです。