ドコモのXperiaと言えば、基本的にはハイエンド端末を中心としたラインナップが基本で、コンパクトモデルはあってもミッドレンジモデルは今まで発売されていませんでした。
が、今回、Xperia Ace(エクスペリア・エース) SO-02Lという、今までなかった「買いやすいXperia」がドコモの2019年夏モデルとして登場しました。
分離プランであるギガホ/ギガライトが6月1日よりスタートしたことで、高価格帯のスマホを買いにくくなる人が出てくる、ということも背景にはあったのかもしれません。
ということで、実際にXperia Aceに機種変更し、触ってみた感想をレビューしていきたいと思います。
関連記事:「ドコモ 2019年夏モデル・新機種の選び方」
エクスペリア・エースは以前も発売されていた
Xperia Ace(エクスペリア・エース)という名称を見てまず思ったのは、「エクスペリア・エースは以前にも発売されてるけど、同じ読み?」というものでした。
ツートップ機種として販売された、Xperia A SO-04Eのことですね。「エクスペリア・エー」と読んでしまう人が当時から多かったですが、正式名称は「エクスペリア・エース」です。
文字に起こせば「A」か「Ace」かの違いはあるのでいいのですが、口頭では区別がつかないので少しややこしいですね。
まぁ、発売された時期もかなり前なので、混同するケースは多くないと思いますが、場合によっては「ツートップのエクスペリア・エース」とか、「新しい方のエクスペリア・エース」という風に呼び分ける必要が出てくるかもしれません。または、SO-02L、など、型式で呼ぶか、ですね。
Xperia Ace SO-02Lの外観
早速手に入れました、Xperia Aceです。いつも通り見慣れた箱です。
Xperia XZ2/XZ3の緩やかな曲線を描く背面から、完全フラットな形状に戻りました。
従来のXperiaが好きな方からすれば嬉しい変更といえそうですが、その辺りは好みの問題なので個人差はあると思われます。
充電端子はUSB Type-Cです。
向かって右側中央部に電源キーと指紋センサー、その上に丸型のボリュームキーがあります。この形のボリュームキーは珍しいですね。
指紋センサーは、親指を設定しておくと電源ボタンを押すと同時に認証してくれるので、ロックをかけている感覚がまったくなく解除できて快適です。
ディスプレイに向かって左側にSIMスロットがあります。キャップ部分にSDのスロットが繋がっているのですが、SIM部分は別に指で引き出さないといけないので、SIMを頻繁に入れ替えようと思うとやや面倒かもしれません。
Xperia ACEを触ってみた感想
発売に先駆けて一足先にXpeira ACEに触らせていただく機会があったのですが、その時に触った印象としては、CompactシリーズのXperiaの印象そのまま、というものでした。内容を知らなかったら、「Xperia Compactの新機種だ」と思ってしまったかもしれません。
が、実際は、Compactシリーズはフラッグシップモデルとスペックがほぼ同等なのに対して、今回のXperia Aceは価格を抑えるためにスペックも抑えてあります。
つまり、分類としては、Xperia Aceはarrows BeやLG Styleと近い、スタンダードモデルとなります。
と考えると、引き続き「割れにくい・洗える・日本製」という特徴を持つarrows Be3や、6.0インチ大画面でどことなくiPhone XRを思わせ、高コスパをアピールするLG Styleと比較して、Xperia Aceは特徴がやや薄いです。
が、今回、発売に合わせて改めて触ってみたところ、「印象は薄いが悪くない」スマートフォンだと思いました。
全体的にバランスもよく、操作性はたまに動きが気になるところもありますが、スタンダードモデルと考えればご愛敬、という程度です。
とにかく持ちやすく、サイドセンスはむしろXperia XZ3より使いやすく、電池の持ちも悪くなく、ディスプレイの明るさもかなりのもので、AQUOS sense2と比べてもより明るいです。
AQUOS sense2は突出した安さとバランスで売れに売れているようですが、私ならどちらかと言われたらXperia Aceを選びます。まぁ、AQUOS sense2よりは1万7,000円くらい高いですけどね。
とはいえ、Xperiaとしてはかなり安価で、「安く買えるXperia」は、当然大きな注目を集めるでしょうし、実際かなり売れると思います。
そんなことを思いつつ、続けてカメラを利用してみたのですが、こちらも他のスタンダードモデルと比較して、悪くないかも、と思えました。
Xperia Aceのカメラ性能
カメラについては、スタンダードモデルですし当然なのですが、例えばXperia XZ2やXperia XZ2 Compactと比べると、どうしても見劣りはします。細部の表現もそうですが、逆光環境での撮影、暗所など各シーンでどうしても差が出ます。
ただ、それはさすがに仕方がないことで、逆にスペックの近い他のスタンダードモデルと比較すると、かなりいい方だと感じました。
例えば暗所もAQUOS sense2よりもarrows Be F-04Kよりも、明るく撮影できます。
突き抜けたカメラ性能を期待していなければ、これはこれでありと感じました。
また、インカメラについても、約120度の超広角セルフィーがかなり便利です。ポートレートセルフィーなども利用でき、自撮りでも背景をぼかした写真が撮れます。
他にも、美肌、肌の明るさ、目の大きさ、輪郭補正などもでき、インカメラの利用率が高い人にとっては満足度の高い機能が多い印象です。
Xperia Aceの電池の持ち
Xperia Aceの電池容量は約2,700mAh、電池持ち時間は約125時間です。
実際の持ちはというと、まだそれほどたくさんのアプリを入れているわけでもないですが、それなりに持つ印象です。
2019年夏モデルで言えば、Xperia Aceよりも電池持ち時間がいいのは、約140時間のGalaxy S10+と約135時間のAQUOS R3、約130時間のarrows Be3のみです。
もちろん使い方にもよるでしょうが、そう心配する必要はないと言っていいと思います。
Xperia Aceのサイドセンスはディスプレイの端をダブルタップ
Xperia Aceは、Xperia XZ3同様「サイドセンス」に対応しているのですが、ディスプレイの形状の関係からか、ディスプレイの端をダブルタップすることでサイドセンスを起動することができます。
ダブルタップすると・・・。
Xperia XZ3、Xperia 1のように、サイド部分好きな場所のタップで出る、というわけではないのですが、私はむしろこちらの方が使いやすい気がしました。
Xperia XZ3のサイドセンスは起動がやや不安定ですし、Xperia 1もどこをタップすれば起動するのかがわかりにくく、イマイチ使い勝手がよくないと感じていました。
その点、どこをタップすればいいかが明確な、Xperia Aceのサイドセンスは、むしろ優秀な気がします。
気になる方は、ここは実際に実機等で試してみてもらいたいポイントです。
簡単ではありますが、以下の動画も参考にどうぞ。
Xperia Ace SO-02Lの価格
Xperia Aceのドコモオンラインショップ価格は、総額が48,600円で、36回分割で月々1,350円です。
ちなみに、Xperia Aceはスタンダードモデルなので、ドコモから新しく開始される「スマホおかえしプログラム」には対応していません。→「ドコモのスマホおかえしプログラムを詳細解説」
36回分割を選択する場合は、単純に36回に分けて支払っていく、というだけの話です。
なので、あまり長期にしたくないのであれば、12回、24回も今まで通り選択可能です。
24回分割の場合は、月々2,025円ですね。
Xperia Aceの主なスペック
Xperia Aceのスペックをまとめておきます。
ディスプレイ | 約5.0インチ Full HD+ |
バッテリー | 2700mAh |
アウトカメラ | 1200万画素 |
インカメラ | 800万画素 |
内蔵メモリ | RAM4GB:ROM64GB |
サイズ | 約140×約67×約9.3mm |
質量 | 約154g |
防水防塵 | IPX5/8 IP6X |
おサイフケータイ | 対応 |
ハイレゾ | 対応 |
生体認証 | 指紋 |
ワンセグ/フルセグ | 非対応 |
ワイヤレス充電 | 非対応 |
発売日 | 2019年6月1日 |
価格 | 48,600円 |
今回テレビ機能が完全非対応です。まぁ、対応していても最近はアンテナとしてアダプターを付けないといけなかったりするので、よほどテレビにこだわりがある人でなければ気にしなくていいと思われます。
その他、全体的に標準的なスペックと言えます。
Xperia XZ2 CompactとXperia Ace
手元にあるXperia XZ2 Compactと並べてみました。
比べてみると、あんなにデザインがちょっと、と思っていたはずのXperia XZ2 Compact、意外に持ちやすいことに気づきます。
もちろん、Xperia Aceが持ちにくい、ということは全然ありません。むしろ、ちょうど手に収まる感じで非常に持ちやすいです。
指紋認証が背面にあるXperia XZ2 Compactでは、指を指紋センサーに触れるだけで画面が起動しますが、Xperia Aceは電源ボタン周りの指紋センサーに触れるだけでは画面は起動せず、やはり電源ボタンを押す必要があります。
あるいは、このひと手間が面倒、と感じることもあるかもしれませんが、ここは本当に個人差があると思います。
私は癖で電源ボタンを押さなくてもいいのに押しに行ってしまうことが多いので、Xperia Aceの方がロック解除しやすい感じはありますが、電源ボタンを押さないこと前提なら、Xperia XZ2 Compactの方がスッと画面起動できて便利な気もします。
背面は、Xperia XZ2 Compactはマットな感じでしたが、Xperia Aceは光沢があるので、どうしても指紋は目立ちます。気になる方は、ケースやカバーを使いたくなるかもしれません。
参考までに、iPhoneと並べてみました。左から、iPhone XS、Xperia Ace、iPhone XS Maxです。
Xperia Ace SO-02Lは買いか
格安のXperia、Xperia Ace。
買いか、と言われれば、これはもちろん「買い」です。
まぁスペック的にはどうしても不満が残るところもありますが、総じてXperiaらしく、バランスもよく、価格もお手頃なので、それほどこだわらず価格は安く抑えたい方にはかなりお勧めと言えます。→「ドコモの機種変更にお勧め格安機種」
購入はドコモオンラインショップ・dカード GOLD一括で!
やはりドコモの機種購入といえば手数料無料で総額もかなりお得になるドコモオンラインショップです。
6月1日よりリニューアルキャンペーンも展開されていますので、その辺りもチェックしておきましょう。→「ドコモオンラインショップでの機種変更・購入がリアル店舗より圧倒的有利な件」
Xperia Aceはスタンダードモデルなのでそこまで料金も高くないですし、スマホおかえしプログラムは対象外なのであえて36回分割を組む必要もありません。
可能な限り、dカード GOLDを利用して一括購入を選択すればdポイントが2倍もらえるので、これを活用していきましょう。→「dカード GOLDは本当にお得なのか」
ギガホ/ギガライトにするか、旧プランを継続するか
いよいよ6月1日、新プラン・ギガホ/ギガライトがスタートしました。体感としてすぐに変更する人よりも、そのまま旧プランを継続する人の方が圧倒的に多い気がします。
私も、docomo withを当面継続するために、プランの変更はせずに購入をしました。スマホおかえしプログラムは元々対象外機種です。
今後、少しずつ新プランを選択する人も増えては来ると思いますが、よほど安くなるということでない限り、慌てて変更する必要がありませんので、慎重にタイミングを見極めていきましょう。
色々とややこしい部分も多く、情報も錯そうしているタイミングですが、しっかり考えて購入機種を選んでいきたいところです。
関連記事:「ドコモのギガホ/ギガライトをわかりやすく詳細解説」