2017-2018年冬春モデルの中で最も特徴のある機種の一つと言えるであろう、M(エム)/Z-01Kの発売が間近に迫ってきています。(2月下旬発売予定)
見開き2画面のディスプレイを搭載し、片面および両面での利用が可能とされているMは、発売前から既に多くのスマホマニアの心をくすぐっているのではないでしょうか。
ということで、詳細スペックを確認しながら、実際に実機を触ってきた感想とともに、購入を検討してみた内容を解説しようと思います。
M(エム)/Z-01Kの詳細スペック
注目のM(エム)/Z-01Kのスペックを簡単に確認しておきます。
カラーバリエーション | Black |
ディスプレイ | 約5.2インチ×2 フルHD/TFT |
サイズ | 約151(H)×72(W)×12.1(D)mm |
質量 | 約230g |
OS | Android 7.1(8.0対応予定) |
CPU | Qualcomm MSM8996 2.2GHz+1.6GHz クアッドコア |
カメラ | アウト:約2030万画素/イン:なし |
RAM/ROM | 4GB/64GB |
外部メモリ | microSDXC(256GB) |
電池持ち時間 | 未定 |
バッテリー | 2930mAh(内蔵) |
LTE通信速度 | 受信時最大:500Mbps 送信時最大:50Mbps |
Wi-Fi | IEEE 802.11 a/b/g/n/ac |
その他対応機能 | VoLTE・指紋認証・ハイレゾ |
その他非対応機能 | ワンセグ/フルセグ・おサイフケータイ 防水防塵・赤外線 |
充電端子 | USB Type-C |
SIMサイズ | nano SIM |
メーカー | ZTE |
全体的なスペックはざっと見る限りかなり高いレベルでまとめられています。
RAMも4GB、ROMは64GB、電池容量は2930mAh、カメラも2000万画素以上と、現行の新機種モデルの中でも決して低い水準ではありません。
形状の問題のためインカメラはついていませんが、自撮りをする際にはアウトカメラを利用する形になります。L字型に立てることができるので、セルフタイマーをセットして写真を撮りやすいというメリットもあります。
ただ、逆にメジャーなXperiaやarrowsなどと比較すると、対応していない機能がかなりあります。
例えば防水防塵に非対応です。昨今、防水に対応していない機種はほとんどない中での非対応なので、要注意です。
さらに、おサイフケータイ。iPhoneもApple Payで決済機能に対応した中で、おサイフケータイ非対応は、人によっては非常に不便に感じられるかもしれません。
このあたりの機能的な不足点を、まずは許容できるかどうかで、購入の可否が変わってきそうです。
M Z-01Kの実機を見て触った感想
とりあえずこの機種については、癖があるからこそ他の機種よりもさらに、一度実機を見て触ってみないと判断が下しにくい機種と言えます。
ということで、実際に見てきました。
M Z-01Kの外観
見開きの部分は折りたたむことができるため、通常利用時には両面がディスプレイという形になります。
開いた状態で裏から見るとこんな感じでした。
閉じると出っ張った部分とへこんだ部分がしっかりかみ合って、通常のスマホサイズになります。厚さもそこまで気にならなそうかなと思いました。
今回は残念ながらモックアップが置いておらず、実機には盗難防止のツールが付けられていたので、実際に折りたたんでみることはできませんでしたが、もうしばらくすればモックアップも展示されるのではないかと思います。あるいは店舗によっては既にあるかもしれません。
こんな感じで折りたたむことができます。
逆から見るとこんな感じです。折りたたみ部分の作りはしっかりしていて、緩くもなく、硬くもないちょうどいい感じでした。
この状態で「への字」の形で立てかけると、スマホ台なしで横画面で映像を観たりすることもでき、さらにミラーモードを利用すると、両方のディスプレイで同じ動画を楽しんだりすることもできるため、お互い向き合った状態で前と後ろから映像を楽しむこともできます。
なかなか便利ですね。ただ、そうした利用用途がどれほどあるのか、という問題ではあります。
M Z-01Kの操作性
M Z-01Kのタッチパネル感度を、実際に操作して試してみました。
最近のスマートフォンでは、タッチパネル感度が極端に悪い、と感じる機種はあまりないと思いますが、Z-01Kも例外でなく、特に違和感を覚えることはありませんでした。
両方のディスプレイで別々のアプリを同時に操作をすることもできるため、例えば左のディスプレイでインターネットをしながら、右のディスプレイではdマガジンを起動する、などの使い方も可能です。
逆に、両方のディスプレイを一つのディスプレイと見立てて全画面で利用することもでき、その場合には合計6.8インチディスプレイとなり、小型のタブレットとほぼ同じサイズとなります。
こうした、様々な使い方を検証することができそうな点は、M Z-01Kの大きな魅力と言えるかもしれません。
M Z-01K、四つのディスプレイモード
M(エム)には、ディスプレイのモードが四つ用意されています。
「2画面モード」「大画面モード」「ミラーモード」「通常モード」です。
「2画面モード」は、二つのディスプレイそれぞれで別の画面を表示して異なる機能やアプリを利用することができるモードです。
「大画面モード」は、メインディスプレイとサブディスプレイを約6.8インチの1つの画面として使用して動画を観たり、メインに一覧、サブに詳細を表示したりして使用することができるモードです。
「ミラーモード」は、メインとサブに同じ内容を表示し、両側から同時に視聴することができるモードです。
「通常モード」は、メインディスプレイのみを利用するため、普通のスマートフォンと同じように利用することができるモードです。
この四つのモードをシーンに応じて使い分けることができるのが、M(エム)の最大の特徴であり利点でもあります。
どういう時にどのモードを利用するのか、しっかり購入前にイメージしておきたいところです。
M Z-01Kの価格帯
ドコモオンラインショップにおけるM(エム) Z-01Kの価格帯としては、総額が92,664円とされています。
機種変更時、月々サポート適用後の実質負担額としては、42,768円で、Xperia XZ1やarrows NXよりもなんと、高めの設定です。
これをどうとるかは人それぞれですが、メジャーなXperiaやarrowsよりも高めだと、個人的には手を出しにくい印象です。
ドコモショップや家電量販店で購入すると、ドコモオンラインショップではXiからXiへの機種変更時には無料になる手数料まで、ショップではかかってしまい余計に高くなってしまいます。
また、順番が回ってくるまでの待ち時間でかなり時間を浪費してしまう可能性が高いので、できる限りドコモオンラインショップを活用したいところです。→「ドコモオンラインショップでの購入/機種変更がリアル店舗よりも圧倒的に有利な件」
加えて、購入時にはドコモのdカード GOLDで決済すれば、ドコモオンラインショップではdポイントが2倍付与されて非常にお得です。→「dカード GOLDは本当にお得なのか」
M Z-01Kを購入する前にチェックしておきたい点
もし、本当にM Z-01Kの購入を検討しているのであれば、どういう利用を想定しているのかが非常に大切です。
・そもそも二画面も必要なのか。
・両方の画面で別々のアプリを利用したりすることがあるのか。
・防水防塵・おサイフケータイ・ワンセグ/フルセグはなくても問題ないのか。
・全画面で6.8インチの大画面にするくらいなら、別にタブレットを持った方が早いのではないか。
・格安プランのdocomo withは利用できないし、人気のXperiaやarrowsよりも価格が高いが問題ないか。
・あえてこの機種を選ばなくても、他の機種で十分なのではないか。
これらの問いに答えられた人こそが、M(エム)を後悔なく購入できる人なのではないでしょうか。
M Z-01Kを利用する場合にこれは気になる!と感じた点
最後に、私が個人的に、もしMを購入するのであればどうしても「ここが気になる!」と感じた点がありましたのでお伝えしておきます。
それは、実際Mを手にもってみて初めて気が付いたのですが、「通常モードで利用する場合にも、ケースやカバーを装着することができない」という点です。
形状を見れば、一目瞭然ですね。
ケースをしてしまったら、サブディスプレイが利用できなくなってしまいます。これでは何のための2画面スマートフォンなのかわからなくなります。
ゆえにM Z-01Kに関しては、液晶保護フィルムを張ることでしか、外側の傷を防止する方法がありません。
通常モード利用時には表も裏もディスプレイとなるため、気になる人はかなり気になると思います。
私は昔、スマートフォンを利用する場合にはケースやカバーは基本的に利用していなかったのですが、最近の機種を利用する場合にはさすがに裸で利用することはできず、ブックタイプのカバーを好んで利用しています。
iPhoneを中心に、最近はカバーやケースがないと持ちにくい機種が増えたためでもあります。
そう考えると、普段利用の段階で、M Z-01Kはややハードルが高いなぁと考えざるを得ないところです。
変わり種機種で注目はしていたのですが、今回はまだ購入するまでの魅力は感じられなかったので、「これは!」と感じられるような新たな利用方法が見つからない限りは購入は思いとどまろうと思います。
もし購入した方で、画期的な利用方法など、満足できるメリットを見つけ出すことができた方がいらっしゃったら、情報共有いただけると幸いです。