日本の春は、年間を通して最も人が動く時期です。
例えば、海外赴任や留学、子供の回線をしばらく使わない/使わせないようにしたいなど、一定期間、利用しているドコモの回線を利用しないという状況になった場合、どういう方法をとればいいのでしょうか。
真っ先に考えつく方法はやはり解約だと思いますが、解約をすると当然電話番号がなくなってしまいますし、タイミングによっては解約金もかかります。
できる限り解約をせずに、しかし毎月の料金も極力抑えたい、という要望に応えるサービスとして、ドコモには「電話番号保管」というサービスが存在します。
今回はその、電話番号保管の詳細内容を確認していこうと思います。
番号休止から番号保管へ
以前は「電話番号休止」と言われていた内容が、現在では「電話番号保管」と名前を変えています。
そのため、もし「保管じゃなくて休止したい」と考えているのであれば、「以前の番号休止が現在の番号保管」なので、電話番号保管を実施すれば問題ありません。
休止と保管ではそれぞれ細かい違いはあるものの、基本は同じ内容を番号休止から番号保管に引き継いでいます。
電話番号保管の主な役割としては、この記事の最初に例を挙げたとおり、一時的にドコモの携帯電話を利用しなくなるけれども、解約をして電話番号を失うことはしたくないので最低料金で残しておきたい、という場合に活用できるサービスとなっています。
最長3年間、電話番号およびメールアドレスを保管しておき、保管解除後、また同じ電話番号とメールアドレスを利用することができるようになります。
メールアドレスはともかくとして、電話番号については依然として同じ番号を使い続けたいというニーズは強く存在しているため、以前から変わらず、非常に重要なサービスと言えます。
ドコモの電話番号保管の詳細内容
ドコモの電話番号保管の細かい内容を確認しておきます。
電話番号保管期間
「電話番号保管期間」および「メールアドレス保管期間」は、申込み翌月1日から最長で3年間とされています。保管期間が満了した場合、期間満了日の翌月1日をもってXi/FOMA契約が解除されます。
電話番号保管の料金
電話番号保管を利用する場合、申し込み翌月請求に合算する形で1000円(税別)の手数料がかかります。
さらに、月額料金として、電話番号保管のみ利用の場合月額400円、メールアドレス保管を同時利用する場合は+100円がかかります。
メールアドレス保管は、あくまで電話番号保管の追加サービスなので、メールアドレス保管のみの申し込みはできません。
つまり、電話番号保管のみの利用の場合は月額400円、メールアドレス保管を利用した場合は月額500円、という料金がかかります。
電話番号保管の申し込みができないプラン
ドコモの料金プランの中には、電話番号保管を申込することができない料金プランがあります。以下の通りです。
データ通信専用プラン、ユビキタスプラン、シェアパックへの加入が必須となる料金プラン、2in1
データ通信専用プラン/ユビキタスプランはそもそも電話機能がないので、番号を保管する意味はありませんので特に問題ないと思います。もし例外的に、データ通信専用プランなのにあまりにも良番に当たっていて失いたくない、ということであれば、音声プラン(カケホーダイプラン/FOMAプランなど)に変更した上で電話番号保管を利用しましょう。
2in1利用中の場合は、一旦2in1を解約して電話番号保管を利用するか、もしBナンバーを残したいというケースであれば、一旦2in1契約を通常契約にし、2in1のBナンバーで新規契約を実施しましょう。つまり、AナンバーとBナンバーをそれぞれ別の契約にするわけです。その上で残したい番号で電話番号保管を利用すれば問題ありません。
最後に、「シェアパックへの加入が必須となる料金プラン」という部分は、つまりシンプルプランのことを指していますが、現在シンプルプランはウルトラデータLパック/LLパックでも利用可能なので、シンプルプラン+シェアパック利用の場合に電話番号保管が利用できない、と認識するといいでしょう。→「ドコモのシンプルプランは本当にお得なのか」
電話番号保管の申し込みチャネル
電話番号保管は、ドコモショップ以外にも、ドコモインフォメーションセンターへの電話、パソコンにてMy docomoでの申し込みをすることも可能です。
わざわざドコモショップまで来店するのは面倒ですし、来店予約を入れておかない限り待ち時間も発生する可能性が高いので、できる限りドコモインフォメーションセンターかMy docomoで手続きをしたいところです。
ドコモの電話番号保管の注意事項
端末購入サポートは解除料が発生
電話番号保管の最大の注意点は、もし端末購入サポートの規定期間を満了する前に番号保管を実施してしまった場合、規定期間を利用できなかった形となり、解除料金が発生してしまうという点です。
1日購入の場合を除いて、購入月の翌月を1ヶ月目とし12ヶ月を満了するまでが端末購入サポートの規定期間なので、購入月と、12ヶ月目を満了した次の月まで、正味14ヶ月の間に電話番号保管を実施すると、大きな負担が伴ってしまいます。※1日に購入の場合は購入当月が1ヶ月目としてカウントされます。
できる限り、端末購入サポート規定期間が終了したタイミングを見計らって電話番号保管を申し込みするようにしましょう。
月々サポートは条件付きで継続可能
月々サポートの場合、割引が適用されているタイミングで電話番号保管を実施すると、そのタイミングで割引は終了する形となります。
そのため、月々サポートの残り月数×月額分の割引がなくなる形になりますが、端末購入サポートは違い、残り月数が少なければ少ないほど、割引がなくなる分が少なくなるので、マイナスの割合も少なくなります。
また、月々サポートについては端末購入サポートと異なり、電話番号保管を利用したタイミングで一旦終了はするのですが、電話番号保管解除時に月々サポートの適用条件を満たす場合、月々サポートの残り月数を解除時から引き継ぎすることができるようになっています。
そのタイミングでは端末代金の割賦分は支払いが終わっているでしょうから、割引だけが残り月数分適用されて毎月の料金が安くなる形となります。
これは非常に助かりますね。
そのため、月々サポートの方が端末購入サポートよりも、電話番号保管利用時においては有利と言えます。
ケータイ補償含む各種割引サービス原則すべて廃止
電話番号保管を利用した場合、ケータイ補償サービスを含むすべての各種割引サービスや料金プランが廃止となります。
電話番号保管解除時は、その時点で申し込み可能な料金プランやサービスを利用することができます。もしその時点で、保管申し込み時に利用していたプランが新規受付廃止になっていても、提供終了になっていない限りは継続して申し込みが可能となります。
docomo withはそのまま利用可能
docomo with対象機種を利用していて一旦電話番号保管を実施した場合、保管解除実施の際に改めてdocomo withの申し込みをすることが可能です。
これは非常に嬉しい内容ですね。当月の割引額については日割りとなります。→「docomo with(ドコモウィズ)は本当にお得なのか」
ベーシックコースで携帯電話機を購入の場合の注意
そもそもベーシックコースとは? というところから解説する必要がありますが、もはや利用している人もほとんどいないと考えられるため、事実だけをお伝えしておきます。
「ベーシックコース」で携帯電話機を購入後、定められた利用期間の終了前にFOMAサービスを電話番号保管した場合、その期間終了までの残月数に応じて、ベーシック解除料(600円×残月数)がかかります。
該当の人は電話番号保管実施時に注意喚起があると思われるため、聞き逃さない/見逃さないようにしましょう。
支払い中の分割支払金/分割払金がある場合
電話番号保管された場合でも、引き続き未払いの分割支払金/分割払金の支払いは継続される形となります。
つまり、電話番号保管の月額料金400円(メールアドレス保管を含む場合は500円)+分割支払金の残金が毎月かかってくる料金となります。
ユニバーサルサービス制度
利用する電話番号数に応じて「ユニバーサルサービス料」として毎月請求されます。基礎的電気通信役務(ユニバーサルサービス)とは、緊急通報、加入電話、公衆電話など日本全国で提供されるべきサービスとして位置付けられており、それらを維持提供するための料金として徴収されるものです。
利用している電話番号数に応じて請求されるため、電話番号保管を利用していても「電話番号を利用している」とみなされ、料金が発生します。
定期的に料金が見直されますが、2018年6月までは1回線あたり2円とされています。
ドコモの電話番号保管解除
電話番号保管を実施する際には手数料が1000円必要でしたが、その保管を解除する場合には料金は発生しません。
ただし、受付チャネルとしては保管実施と違ってWEBからの申し込みができず、ドコモショップかドコモインフォメーションセンターにおいてのみの手続きとなっていますので注意が必要です。
解除を実施したのちは、今までの電話番号を、引き続き利用することができます。メールアドレスも保管しておいて場合にはメールアドレスもそのまま利用可能です。
料金プラン等は、基本的には保管実施時のものを引継ぎますが、他のプランを選択することもできます。
ドコモの電話番号保管の解約金保留という特徴とその活用方法
電話番号保管利用時の大きな特徴の一つに、「解約金保留」というものがあります。
通常ドコモの契約を利用している場合、定期契約という形で2年更新が設定されており、その期間内更新月以外に解約してしまうと解除料金が発生します。
電話番号保管は、基本的に解約とほぼ近い扱いとなりますが、一旦解約金は電話番号保管を実施することにより保留されます。
そのため、電話番号保管時には解約金はかかりません。その後、保管中に解約をした場合には、その解約のタイミングが更新月ではなかったなら解約金は通常通り発生します。
ただし、もし保管中に解約更新月を超えた場合、それ以降どのタイミングで仮に解約をしても、解約金は発生しない形となります。
この特徴は、電話番号保管における非常に大きな特徴の一つとして考えることができます。
第一に、保管中、解約更新月を超えたら、それ以降は解約金を考える必要がありません。
第二に、ドコモの回線を必要とせず解約しようと考えたが、更新月ではないため解約金がかかってしまう、という場合に、番号保管を利用して更新月まで番号を寝かせる、という方法が選択できます。
この方法は、電話番号保管の手数料1000円と、月額料金400円×残り月数が解約金を下回る状態の場合にしか利用するメリットはありませんが、例えば更新月までの残り月数が3ヶ月なのであれば、400円×3ヶ月で1200円、それに手数料1000円を加えて2200円で更新月まで乗り切ることができます。
これがもし、通常のドコモ契約のままであれば、どうしても基本料金としてはある程度の金額がかかってきます。
常に利用できる方法ではありませんが、解約時に解約更新月まで待つ手段として頭の片隅に入れておくといいかもしれません。
電話番号保管中でもdカード GOLDやドコモ光は継続利用できる
もし電話番号保管を利用してメインの電話番号を保管状態にしていたとしても、紐づいているdカード GOLDはそのまま利用し続けることができます。→「dカード GOLDは本当にお得なのか」
そのため、ローソンやマクドナルドでdカード GOLDを利用してdポイントを貯め続けることもできますし、iDやクレジット機能を利用して商品の購入を行うこともできます。
加えて、ドコモ光も継続して利用することができるため、dカード GOLDによる10%ポイント還元が電話番号保管利用中は確実に効果が薄れてはしまうものの、ドコモ光の利用があればそちらの料金に対しても10%還元※が適用されるので引き続きお得と言えます。→「ドコモ光は本当にお得なのか」
(※毎月のドコモのケータイ/ドコモ光利用料金の1,000円(税抜)ごとに税抜金額の10%還元/利用料金1,000円(税抜)につき100ポイント
※ahamoを除くドコモケータイ料金及びドコモ光ご利用料金をさ
※端末等代金分割支払金・
dポイントは仮に他キャリアに転出してもdアカウントさえ所有していれば引き続き利用ができるため、電話番号保管利用中もばっちりポイントは貯めておきましょう。