ドコモ光についての評判の悪さを聞いたことがあるでしょうか。
まぁこれは、今更隠すことなどできないくらい、多くの人に言われていたことでもありますので、ご存知の方も多いかもしれません。
ドコモ光サービス開始直後、2015年3月の段階から申し込みをしたユーザーは特に、この感想を持っている人が多いです。
確かに当時は、それくらい言われても仕方がないというほどの状態でしたが、現在は昔ほどの悪いイメージは実はなくなっています。かなり改善されてきているからです。
ということで今回は、そうした過去の事実を踏まえながら、ドコモ光の現在について考えてみようと思います。
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ドコモ光サービスセンターに電話がつながらない
ドコモ光サービス開始当初、最も多く批判されていた内容は、これです。とにかく電話がつながらない。
ドコモ光新規の申し込みをした場合にはどうしても工事日の調整をしないといけないため、光サービスセンターとの電話でのやりとりは必須となります。他にも、開通に至るまでにどうしても光サービスセンターと連絡を取りたいケースもあるわけです。
しかしそうしたケースで、光サービスセンターにまったく連絡が取れなかったのです。
本来ドコモショップにて申し込みをした直後に光サービスセンターと連絡を取る流れだったようですが、あまりにも当時は混雑しすぎていたためにドコモショップからでもつながらなかったらしく、「後日、光サービスセンターから連絡がきます」という流れになっていました。
ここで、そもそもこの連絡が来ない、というケースもあったようです。
そこまでいくともはや問題外のレアケースですが、光サービスセンターから後日連絡がきたとしても、世の中誰でもいつも電話に出られるほど暇ではありません。
仕事中だったり何か用事があって電話に出られないこともあるわけです。いつかかってくるのかわからないので、当然そういうケースもあり得ます。
せっかく光サービスセンターから電話がかかってきてもタイミングが合わず出られなかった場合、仕方がないので後日こちらからかけなおしをしようとします。しかし、これがつながりませんでした。
さすがにひどい話です。向こうからかかってきているものに折り返し電話をするのにかからない。
仕方がないので再度電話がかかってくるのを待つしかありませんが、これもタイミングが合わなければとれません。
この繰り返しで、やがて電話はかかってこなくなります。
ドコモ光を申し込みした事実は宙ぶらりんのまま、進むこともキャンセルになることもなく、やがて申し込みした側もセンターも、その事実すら忘れてしまう、というケースです。
その後、何かの用事でたまたまドコモショップに出向いてドコモ光を勧められ、「あれ? 申し込みしてありますね?」と宙ぶらりんに気が付く、というパターンです。
このケースは実際に私の知人が体験した内容ですし、近い内容が数多くの口コミなどでも語られています。
ドコモ光の対応窓口が光サービスセンターだけだった弊害
当時のドコモ光の電話対応窓口は、基本的に光サービスセンターのみでした。
ドコモインフォメーションセンターに電話をかけても、「ドコモ光は光サービスセンターに」と回されてしまっていました。これが電話が混雑する一つの要因だったものと思われます。
それに加えて、サービス開始直後で申し込みが殺到していたということ、受付する側もオペレーションの流れに慣れておらず、責任の所在なども明確でなく、全体として混乱が生じていたことなどが原因と思われます。
いわゆる、「こちらはその担当ではないのであちらに・・・」という部署のたらい回しですね。よくあるパターンです。
ユーザーとしては、「Aに聞いたらBに聞けと言われ、Bに聞いたらAに聞けと言われる」という、なんともやりようのない状態だったわけです。
しかしさすがに、ドコモ光のサービスが開始されて二年が経ち、ある程度のノウハウの蓄積によって、手続きはスムーズに回転するようになってきているようです。
ドコモ光サービスセンターのみであったドコモ光の問い合わせ先が、ドコモインフォメーションセンターへと移され、基本的にはインフォメーションセンターでもドコモ光の問い合わせを受け付けてくれます。ドコモ光サービスセンターはその分、問い合わせよりも開通手続きに関する業務に集中することになり、申込時の連絡が取れない状態の緩和に役立っています。
また、以前と比べるとドコモインフォメーションセンターもドコモ光サービスセンターも、かなり電話がつながりやすくなりました。
過去の印象からは、現在は総合的にずいぶん改善されていると考えて間違いありません。
ネット上に存在するドコモ光の悪い噂は、更新されることなくずっと残り続けているものが多いのです。
クレームや問題点は、当然ドコモとしても対応していく中で、次に同じ問題が発生しないようにという対策がとられるわけなので、そのまま延々と問題が繰り返されるということはそれほど多くないわけです。もし、ネガティブな口コミなどの情報を見つけたら、その情報がいつの情報なのかは確認した方がいいでしょう。二年も前の情報だと信憑性も格段に落ちます。
そういう意味で、開始当初のドコモ光とはすでに違うと考えておいていいでしょう。
たらい回しの原因・ひかり電話
もう一つ、ドコモ光サービス開始当初と変わった内容があります。
それは、ひかり電話に関してです。現在ドコモでは、「ドコモ光電話」という名称で取り扱いされています。
このドコモ光電話、ドコモ光開始当初は、ドコモでは取り扱いがありませんでした。
「ひかり電話はNTTのサービスなのでそのまま残り、請求もNTTからそのまま来ます」という案内がされていたのです。
そのころ私は結構ドコモショップや量販店に足を運んで話を聞いていましたのでよく覚えています。
これはドコモに限らず、他の光コラボ事業者でも同じで、NTTの光卸が開始された当初は、ひかり電話は卸の対象になっていなかったのが原因です。
そのため、ドコモ光についてはドコモで対応するが、ひかり電話はNTTの管轄である、というなんともわかりにくい状況が発生していたのです。
これが改善されたのは、2016年4月のことでした。
そのころからようやくドコモによるひかり電話の取り扱い、つまり「ドコモ光電話」が開始されたのです。
これによって、今までインターネットはドコモ、ひかり電話はNTTと問い合わせを分けなければならなかったところが、統一してドコモですべて解決することができるようになったわけです。
このことも、開始当初と比べてドコモ光の受付内容がすっきりしてきた要因の一つといえます。
関連記事:「ドコモ光電話のメリットデメリットまとめ」
ドコモ光サービスセンターの対応の悪さはひどかった
当時、ドコモ光サービスセンターの対応は本当にひどいものでした。これは私も全面的に賛成です。
たまに電話がつながったと思ったら、素人でもまだマシな対応をするのではないか、というくらいの対応の悪さでした。
本当に、いかにも緊急で採用されましたと言わんばかりの知識の浅いオペレーターの方が多かったです。知識がないばかりか対応まで悪く、しかもそこにすら連絡もとれないという最悪な状況でした。
これも、どう考えても光センターの混雑具合に焦ったドコモが、知識も研修も不十分なアルバイトや派遣の方を緊急で雇って少しでも窓口を広げようとした、ということだと思います。
ただでさえ手続きが滞っておりクレームも多かったところに、このサービスセンターでの対応によってまさしくン二次クレームの嵐、といったところだったのではないでしょうか。
ただ、そんなドコモ光サービスセンターも、現在はかなり対応改善されています。
電話が繋がりにくいことは今でもありますが、閑散期であればかなりつながりやすいです。そもそも光サービスセンターではなくドコモインフォメーションセンターでも受付してくれますし、繁忙期でもしばらく待てば大体つながります。対応が悪すぎる、ということはほとんどなくなった気がします。
当時からそれはそれは数えきれないくらいの指摘が入ったものと思われ、逆にそれが改善すべき点としてドコモの中で生かされているのではないかと思われます。
そしてそうした悪い点を改善できるところがドコモのいいところでもあるので、以前の低評価は低評価として、現在の改善した状況はもう少ししっかり評価されるべきではないかとも思います。
電話によるドコモ光の営業が多すぎる問題
もう一つ、ドコモ光が抱える問題点として、営業の電話が多すぎる、というものがあります。
これは一つには、必ずしもドコモからの営業ばかりではないのだけれど、他のコラボ光事業者の営業と混同されている、という部分もありそうです。
もちろんドコモからもドコモ光の営業の電話はあるのですが、個人的な感想としてはドコモからよりももっと他のコラボ事業者からの電話の方が多い印象です。
例えばSo-net光、例えば聞いたこともないようなコラボ光事業者。
聞いたこともないようなコラボ光事業者に至っては、返事の仕方を間違おうものなら、その場で勝手に手続きを進めてしまいかねない勢いのところもあります。
事実その勢いに押されて、気が付いた時にはコラボ光に代わっていてドコモ光への転用ができなくなっていた、というケースも存在します。こうした光業者の営業攻勢による問題を重く見たNTTによって、転用承諾番号取得サイトに注意喚起がされているほどです。
NTTフレッツ光からの転用は一度きりしかできないため、コラボ光事業者同士のシェアの奪い合いはとにかく早い者勝ちなのです。熾烈な争いが繰り広げられているわけです。
これはさすがにかかってくる電話は止めようがないですが、一度かかってきたときに強めに断っておけば、次回からは同じところからは少なくともかかってこなくなります。
特に自分で検討して決めたいと考えているのであれば、相手の言葉を早めに遮り、はっきりとその旨を伝えましょう。
ちなみに、コラボ事業者ではなく、ドコモからの営業の電話も、確実に存在します。通常コラボ事業者からの営業の電話は、自宅の電話へかかってくることがほとんどだと思いますが、ドコモからの営業の電話は携帯にかかってくることもあるので怪しい業者と勘違いしてしまうケースもあります。
ドコモからの電話は、ドコモショップから(おそらくマイショップ登録している店舗から)かかってくることもあるらしく、もし迷惑と感じるのであれば、強めに携帯番号に対して営業の電話はやめてほしいということを伝えると、次回からはかかってこなくなります。
400万件を超えたドコモ光契約数
こうして振り返ってみてくると、ドコモ光は非常に多くの問題を抱えていたことがわかります。
ただ、そんな状態でもサービスは開始され、手続きは続けられ、すでに契約数は400万件を突破しています。
その中で悪い点は改善され、受付の流れは洗練されてきています。当然のことながら、400万件の契約という数をこなす中で、改善せざるを得なかった、とも言えます。
数をこなせば否応なしに悪い部分はあぶりだされ、問題となります。そしてユーザーからの指摘が入れば、都度改善が入れられます。改善されなければ、次から次に同じ問題が勃発し、きりがなくなるからです。
つまりドコモ光は、その申し込みの多さによって悪い点が次々修正され、どんどん優良なサービスへと変わってきているのです。
それでも悪い評判が出てくる一つの原因としては、契約数が多すぎるため、総体としてクレームの数も多く見える、ということもあるわけです。
仮に0.1パーセント、つまり1000件に1件クレームが発生していたとして、400万件の0.1パーセントであれば4000件です。このうち10人に一人がSNSやネット上でドコモ光の悪評を書き込めば、それだけで400件の悪評の山が出来上がります。
絶対数が多ければ批判も増えるのは仕方がないことでもあります。逆の視点として、実は何の問題もなく利用しているユーザーの方がはるかに多い、という事実にも目を向けていいのではないでしょうか。
全体としてドコモおよびドコモ光がよりよい方向へと動いてきているのは間違いないため、以前の悪評にとらわれすぎず、メリットをしっかり見つめて申し込みしてみてはいかがでしょうか。
それでもドコモ光が本当にお得なのかわからない、という場合には、関連記事「ドコモ光は本当にお得なのか」を参考にされてみてください。
昨今、ドコモ光の評判が上々な理由
ドコモ光の評判としては、そもそもサービス開始当初が底の底、まさに最低だったので、あとは上がるしかないという状況にあります。
とりあえずは不満なく使える状態になっただけでも、昔の印象が悪いだけに、「かなり良くなった」と感じられやすいと思われますし、ドコモ光はドコモの各種サービスの中でも中核をなすサービスの一つでもあるので、総合的にドコモを利用していく場合には、非常にお得に利用することができるため、評判もうなぎ上りと言ってよさそうです。
シェアパック利用時のドコモ光パックの割引額の大きさ、dカード GOLDとの相性、新プラン「docomo with」や「シンプルプラン」を利用した際の総合的なお得さまで含めて、ドコモ光は欠かすことのできないドコモのサービスといえる存在に成長しました。
また、通信環境の面では、元々フレッツ光の設備を利用しており優れた安定性を誇るドコモ光ですが、プロバイダーやルーターによって時間帯により速度が驚くほど落ちてしまうということもあります。→「ドコモ光が遅い!速度が出ない原因と対策を考える」
それでも、高速のv6プラスに対応した高速Wi-Fiルーターを無料レンタルできるGMOとくとくBBのようなプロバイダーを利用すれば、安定した高速通信が実現できます。→「GMOとくとくBBの高速Wi-Fiルーターを使ってみたら驚くべき結果が出た」
ネットトータルサポート/あんしんパックプラスによるサポート体制も盤石で、ドコモ光についてほとんど何もわからないという状態であっても、しっかり説明してくれ、設定等の手伝いまでしてくれます。
既にフレッツ光からドコモ光への転用組の人はかなり移行済みかと思いますが、様々な理由でまだフレッツ光に残っている人たちは、ようやくこれからドコモ光への転用を改めて検討していくことになると思われます。そして、そんな人たちにも安心して利用してもらえる環境が整っています。
サービス開始当初のドコモ光とは違います。
スマホもインターネットも電話もテレビもクレジットカードも、全体をドコモで統一していくことでかなりお得な形を作り上げることができますので、まだドコモ光を利用していなければ、これからでも改めて検討してみましょう。