ドコモユーザーであるにも関わらず、なかなかドコモ光への転用をしようとしない知人がいたのですが、以前そのことについて訊ねたことがあります。どう考えてもドコモ光にした方がお得だと思うが、どうして変えないのか、と。
その時に返ってきた言葉は以下の通りでした。
「検討してみたことはあるんだけど、プロバイダーがヤフーBBだから変えられないんだ」
実は、このパターンは、案外少なくないようです。仮にヤフーBBではなくても、別のドコモ光「非」対応プロバイダーを利用している場合も同じことです。
ドコモ光対応プロバイダーを現在利用していないがために、ドコモ光に転用するとプロバイダーも変更せざるを得ないから乗り換えできない、というわけです。
このケースでは、ドコモショップなどで話も聞いてみたけれど、メリットがそれほどないからそのままにしている、という人も多いようですね。
しかし本当に、ヤフーBB+フレッツ光からドコモ光に変更するメリットはないのでしょうか。実は大きな可能性を逃しているのかもしれません。
まだドコモ光利用について悩んでいる方々のために、検証していきます。
関連記事:「ドコモ光は本当にお得なのか」
Yahoo!BB 光 with フレッツからドコモ光に変更する際の弊害
ヤフーBB光には、厳密にいうと「Yahoo! BB 光 with フレッツ」と「Yahoo! BB 光 フレッツコース」という二つの光サービスがありますが、ここを分けて考えると何かと面倒なので、「Yahoo! BB 光 with フレッツ」のケースで考えていきます。ドコモ光への変更に際しては両者に特に大きな違いはありません。
現在ヤフーBB 光 with フレッツを利用していてドコモ光に変更する場合、NTTからドコモへの「転用」自体は、これは何の問題もなく簡単に実施できます。通常の「転用」手続き通り、まず「転用承諾番号」をNTTにて発行し、それをもってドコモ光の申し込みをすれば完了です。→「ドコモ光申し込みしてみた」
この時、例えばプロバイダー(ISP)にヤフーBBではなくOCNを利用していたとします。その場合、OCNはドコモ光のタイプBに対応しているため、プロバイダーを変更することなくそのままの契約でドコモ光に引き継ぐことができます。
さらに、もしフレッツ光の回線や速度が最新の契約になっているのであれば、工事も設定も何も必要なく、まさにいつドコモ光+OCNになったのかもまったく意識しないままに変更手続きが完了します。実に簡単です。
しかしヤフーBB利用中の場合には、残念ながらそう簡単にはいきません。
弊害1:ドコモ光で新しいプロバイダーの設定が必要になる
プロバイダーにヤフーBBを利用している場合の問題点は、ヤフーBBはドコモ光が対応しているプロバイダーではないため、そのままヤフーBBを使い続けるということができない、という点です。
そのためドコモ光では、ヤフーBBの代わりに別のプロバイダーと契約を行う必要があり、選んだプロバイダーからは新しく契約ID等、必要書類が後日送られてくるかたちとなります。そして、ドコモ光への転用完了後、インターネットを利用するためには再度新しいプロバイダーの設定を実施する必要が出てきます。
デメリットとしてカウントするなら、この「設定の手間」が一つのデメリットとして考えられると思います。再度設定をしなければいけない、という手間ですね。
慣れた人なら設定自体大した時間もとられることなく完了する話ではあるのですが、抵抗がある人は、ここに引っかかってしまうわけですね。
弊害2:ヤフーBBの解約をしなければならない
さらにもう一つ。ドコモ光に変更することで新しいプロバイダーの契約が生まれますが、ここで、今まで利用していたヤフーBBがどうなるのか、という問題です。
実はこの場合、ヤフーBBの契約はそのまま残り、生き続けます。そのため、自分で解約手続きを実施しない限りは、ヤフーBBの料金だけが延々と引き続き請求されてしまいます。
そのため、ドコモ光に転用した後には必ず、ヤフーBBの解約手続きを実施する必要があります。これもまた、一つの手間になりますね。
ここで重要なポイントですが、ヤフーBBの解約は、ドコモ光の開通前に実施してはいけません。
なぜなら、ドコモ光開通前にヤフーBBを解約してしまうと、その時点でインターネットが使えなくなってしまうからです。
インターネットの利用についてタイムラグを発生させないようにするためには、必ずドコモ光が開通し設定も実施し、しっかり繋がることを確認した上でヤフーBBの解約をするようにしましょう。
弊害3:ヤフーBB解約時の解約金
さらに、解約のタイミングによっては、解約金が発生する可能性がある、という点もネガティブな情報だと思います。
ヤフーBBの場合、ケータイスマホと同じような二年縛りがあります。更新月以外での解約の場合、5000円の解約金が発生してしまいます。もし、ヤフーBBプレミアムを利用中の場合には、追加で解除料3000円がかかりますので、合計で解約金は8000円になります。
せっかくドコモ光に変えたいと考えたとしても、解約金がかかるのであればわざわざ変更するほどのメリットはない、と考えてしまうわけです。この解約金の存在は、なかなか大きな障壁になりがちです。
弊害4:ヤフーBBで利用していたメールアドレスが継続利用できない
この問題は最近はそこまで影響を及ぼさないかもしれませんが、基本的に今まで利用していたプロバイダーのメールアドレスは、他のプロバイダーでそのまま継続利用することはできません。
厳密にいえば、プロバイダーによっては継続利用する方法も実はあったりするのですが、現在のインターネットを取り巻く状況から鑑みるにまったくおすすめではないですし、そもそも初心者向けではないので、ここではお伝えしません。
基本的にメールアドレスは、プロバイダーが変われば変わってしまうと考えましょう。
ヤフーBBの場合にはよく勘違いしがちなのですが、「yahoo.co.jp」と「ybb.ne.jp」の二種類のメールアドレスがあり、「yahoo.co.jp」の場合にはプロバイダーとは結び付かないフリーのメールアドレスなので、仮にヤフーBBをやめたとしても継続利用が可能です。
「ybb.ne.jp」については、ヤフーBBのプロバイダーのアドレスなので、ヤフーBBを解約すれば継続利用はできなくなります。
以上が、ヤフーBB+フレッツ光をドコモ光に転用した場合に起こりうる、主な弊害です。
すべての弊害はドコモ光のメリットによって相殺される
以上述べてきたそれぞれの弊害について、解決していきたいと思います。
まず、弊害1のドコモ光にすると新しいプロバイダーの設定をし直さなければならない、という点ですが、この部分については、ドコモ光には「ネットトータルサポート」という非常に便利なサポートサービスがあります。初回31日間はまったく無料で利用できるため、基本的にドコモ光の設定については事実上無料で問合せしながら設定できるようになっています。
電話サポートしてくれるため、言われたとおりにその場で設定すれば、簡単に設定は終わります。ドコモ光に変えた場合のメリットを考えれば、大した手間とは感じないと思います。
弊害2と弊害3の、ヤフーBBの解約の手間と解約金についてですが、これも基本的に電話一本で解約はできますし、解約金についても5000円なので、ドコモ光に変更することによるメリットによって、簡単にもとは取れる程度の料金です。
短期的に考えるのではなく、長期的に考えればいいのです。
たとえばドコモ光では、転用時にもdポイント10000ポイントプレゼントキャンペーンが実施されていますし、新しいプロバイダーにGMOとくとくBBを設定すれば無料で高速Wi-Fiルーターを利用することもできます。
弊害4のメールアドレスの問題に関しては、既に個人利用でメインとなるメールアドレスは、プロバイダーのアドレスよりも、汎用性が高くスマートフォンとの相性も抜群のgmailやicloudメールなどに変わっています。
今までのプロバイダーのアドレスにしがみつくよりも、この機会にメインアドレスをgmailなどに変えてしまえばいいでしょう。
むしろチャンスだと思います。こういう機会がなければ、なかなかメインとなるメールアドレスの変更などはしないと思います。クラウド対応のメールであれば、今までのプロバイダーのアドレス以上に便利に利用することができるようになります。
ドコモ光に変更した場合の具体的なメリット
ドコモ光についての詳細なメリットについては、別記事「ドコモ光は本当にお得なのか」にて解説していますので、ここでは簡単にまとめて案内しようと思います。
・ドコモ光はプロバイダーとのセット料金で、キャンペーン割引なしのフレッツ光よりは安く利用可能
・ドコモ光パックにより、スマホ料金をさらに安く利用可能
・dカード GOLDにより10%ポイント還元※されるため、事実上1割引き
・料金請求をドコモに統合できる
・dポイント10000ポイントプレゼントキャンペーン実施中(※転用時)
・IP v6プラス対応のGMOとくとくBBを選べば、無料で高速Wi-Fiルーターがレンタル可能
(※毎月のドコモのケータイ/ドコモ光利用料金の1,000円(税抜)ごとに税抜金額の10%還元/利用料金1,000円(税抜)につき100ポイント)
関連記事:「dカード GOLDは本当にお得なのか」
長期的な視野に立った場合、ドコモユーザーであれば確実にドコモ光がお得になることは、まず間違いありません。
ヤフーBBを現在利用しているからといって、何も躊躇する必要はありません。
他のドコモ光非対応プロバイダー利用中の場合も、ほぼ内容は一緒です。
むしろドコモ光のdポイントプレゼントキャンペーンが実施されているうちに変更するべきといえます。
ドコモ光ユーザーが増えれば増えるほど、キャンペーンは徐々に縮小されていく可能性があります。
シンプルプラン、docomo withを見るとわかる通り、全体としてドコモの利用料金がぐっとお得になりつつある今こそ、乗り換えのチャンスです。