ドコモのスマホおかえしプログラムの詳細内容を解説

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ドコモの「スマホおかえしプログラム」は、2019年5月末をもって終了した月々サポート、端末購入サポートに変わる、価格帯が高めのハイエンドモデルを割引するために登場したサービスです。

最大限に効果を発揮する形にした場合、端末価格を「実質3分の2程度の金額で事実上購入することができます。

具体的には、対象機種を36回分割で購入と同時に加入し、適用対象機種をドコモが定める条件に基づき返却をすることで、最大12回分(25ヶ月~36ヶ月相当)の分割支払金の支払いが不要になる、というものです。

機種返却時の、ドコモ回線契約の継続や機種変更という条件は一切ありません。

本体代金を少しでも安く押さえたいと考える場合、活用が必須のプログラムと言えます。

わかりにくい部分、ややこしい部分を解きほぐしながら、詳細内容を解説していきます。


スマホおかえしプログラムの詳細内容

 

スマホおかえしプログラムの概要

ドコモのスマホおかえしプログラムは公式サイトにて、以下のように説明されています。

 

スマホおかえしプログラムは、本プログラムにご加入いただいたdポイントクラブもしくはドコモビジネスプレミアクラブ会員のお客さまが36回の分割払いで購入された対象機種を当社にご返却いただいた場合に、その翌々月請求分以降の分割支払金(最大12回分)のお支払いを不要とするプログラムです。

 

もう少しわかりやすくポイントを抜きだすと、「36回の分割払いで購入された対象機種を返却した場合に、翌々月請求分以降の分割支払金(最大12回分)の支払いを不要にする」プログラム、ということです。

 

ここからも読み取ることができますが、スマホおかえしプログラムにおける大きな特徴は、以下の通りです。

 

・36回の分割払いで購入し、その機種を返却する必要がある。

・対象機種がある。

・分割支払金の最大12回分が不要になることで、実質購入価格が3分の1ほど安くなる。(3分の2程度の価格になる)

・分割支払金の残回数が12回より減れば減るほど、メリットが縮小していく。

・36ヶ月以上同一機種を使い続けるならメリットなし(デメリットもなし)。

 

つまり、まず大前提として、購入する際には12回払いでも24回払いでも、一括払いでもなく、36回の分割払いを選択する必要があります。なおかつ、分割支払金がちょうど12回分残っている段階で次の買い替えを実施すれば、「お得さ」は最大化することができます。

実質約3分の1の価格が割引される、という意味では、今までの月々サポートのイメージに近くはなります。

 

ただ、対象機種がある、という部分で、ハイエンドモデルはほぼ対象機種になっているものの、旧docomo with機種含むスタンダードモデルはすべて対象外なので、安い機種で全体としてのコストを抑えたい、と考えている人にとってはメリットがありません。

 

 

機種返却時に関しては、ドコモの回線契約の継続や機種変更という条件も何もありません。そのため、好きなタイミングで返却をし、分割支払い金の総額を減らすことができます。

ただ、端末返却をしなければならないということは、次の利用機種が必要になりますから、自然、機種変更時に利用するケースが多くはなると思います。機種変更時でなければ、他から端末を手に入れた時や、他社スマホを利用する際など、ということになると思われます。

単純にドコモのハイエンド機種で機種変更を繰り返していきたい、という人であれば、2年ごとに買い替えれば、毎回端末代金は実質約3分の1の金額で購入できる形になります。

 

スマホおかえしプログラムの加入条件

対象機種36回分割で購入し、同時にスマホおかえしプログラムを申込すること。

 

プログラム利用条件

 

スマホおかえしプログラム加入時に36回分割支払いで購入した対象機種を、ドコモが定める条件に基づき返却すること。条件はこれのみですが、返却条件としては以下の通りです。

 

<返却条件>

・対象機種がドコモが指定する正規店で購入されたものであり、購入時における不備・不正がないこと。

・返却時における対象機種分割支払金の未払いおよび対象機種の回線契約にかかる料金の未払いがないこと。

・対象機種に記録されているメモリ・データが消去できること。

・対象機種を改造していないこと。

・加入者が対象機種の所有権を有していること。

・以下の査定条件を満たし、査定が完了すること。

 

<査定条件>

・対象機種に故障、水濡れ、著しい外観破損および画面割れがないこと。

・その他のドコモ指定の査定基準を満たしていること。(店頭で確認されるため、電池パック装着で持参すること)。

※ドコモ指定の査定基準を満たしていない場合に、査定条件を満たすには、20,000円(税抜)(ケータイ補償サービスに加入の場合は2,000円)の故障時利用料を支払う必要あり。

 

対象機種

対象機種は、以下の指定スマートフォンです。

 

iPhone iPhone XS/iPhone XS MAX/iPhone XR
iPhone 11/iPhone 11 Pro/iPhone 11 Pro Max
2019-2020
冬春モデル
Galaxy Note10+ SC-01M
Xperia 5 SO-01M
AQUOS zero2 SH-01M
2019夏モデル Xperia 1 SO-03L
Galaxy S10 SC-03L
Galaxy S10+ SC-04L
Galaxy S10+ Olympic Games Edition SC-05L
AQUOS R3 SH-04L
HUAWEI P30 Pro HW-02L
2018-2019
冬春モデル
Xperia XZ3 SO-01L
Galaxy Note9 SC-01L
2018夏モデル HUAWEI P20 Pro HW-01K
2017-2018
冬春モデル
Xperia XZ1 Compact SO-02K
arrows NX F-01K
M Z-01K
V30+ L-01K

 

プログラム利用場所

スマホおかえしプログラムの申し込み受付場所としては、ドコモショップ、ドコモ取り扱い店舗、ドコモオンラインショップで対応してもらえるのですが、プログラムの利用場所はドコモショップ、ドコモ取扱い店舗のみで、オンラインショップでは手続きできませんので注意が必要です。

ここは地味に注意点で、「オンラインで手続きができない=店舗に足を運ばなければならない」、というわけで、オンラインで新機種を購入する際の「店舗に行かなくていい」というメリットが失われてしまいます

ただ、スマホの返却は購入時に実施しないといけないというわけではないので、オンラインで購入し、その後店舗に旧機種の返却に出向く、ということは可能です。

例えばオンライン購入後、受取場所をショップに指定するのであれば、何の問題もない、ということにもなります。

 

郵送での手続きが2019年11月下旬に開始

当初アナウンスがなかった、スマホおかえしプログラムの郵送での手続きが、2019年11月下旬より開始されます。

これにより、オンラインで購入後、ショップに出向かず郵送でスマホおかえしプログラムを利用する、という選択肢が新たに生まれることになります。

つまりは、現在の下取りプログラムと同じような形になる、ということですね。これは嬉しい内容と言ってよさそうです。

 

利用可能期間

対象機種の購入月の翌月を1ヶ月目として、購入から35ヶ月目の月末まで。

ただし、2年を超えて残り月数が減れば減るほど、免除される金額が減っていき3年利用すると割引分は0になります

そのため、最大の効果が得られるのは、ちょうど2年のタイミングで返却した場合、ということになります。

開始当初は、返却は受付されていませんでしたが、2019年8月21日より受付開始されました。

 

スマホおかえしプログラムをお得に利用する方法

ドコモのスマホおかえしプログラムは、以上の内容をみてわかる通り、36回分割の中の12回分の支払いを不要としてくれる仕組みなので、24回、つまり2年を超えて同一機種を利用し続ければし続けるほど、お得な部分が減っていき、最終的に3年経過の時点では一切お得ではなくなります

逆に、仮に2年経過しない状態でプログラムを利用した場合、それでも12回分の分割が不要になるため、損することはありません。なので、2年以内に返却をするのが、スマホおかえしプログラムを最もお得に利用する方法で、なおかつ購入機種を最大限利用するのであれば、2年ちょうどまで利用した方が最も効率がいい、ということになります。

そう考えると、2年スパンで買い替えを繰り返している人にとっては、今までの月々サポートと同じような感覚で利用することができる反面、3年、4年と利用する人にとっては、何の意味もないプログラム、ということができます。

 

2年満たずスマホおかえしプログラムを利用すると、分割払いが24回になる

もし、23ヶ月目以前にスマホおかえしプログラムを利用した場合、対象機種の購入時の割賦販売契約または個別信用購入あっせん契約の支払い回数が、36回から24回に変更されます。

そのため、仮に13ヶ月でスマホを返却した場合、36回分割が24回分割になり、やはり後半の12回分が支払い不要という形になります。

36回分割の中の真ん中12回が支払い不要になり後半また支払いが復活する、というようなことはありませんので、その点は安心です。

 

スマホおかえしプログラムは、ギガホ/ギガライトに変更するかどうか、という判断には影響しない

ドコモのスマホおかえしプログラムは、新プラン・ギガホ/ギガライトに変更するべきかどうか、という判断には、一切影響を及ぼしません

なぜなら、スマホおかえしプログラムはプランを選ばず適用するためです。

ギガホ/ギガライトにせず、カケホーダイプランなど旧プランのままで機種変更したとしても、対象機種であればスマホおかえしプログラムは適用します。そのため、スマホおかえしプログラムを利用したいから、ギガホ/ギガライトに変更しないといけない、というようなケースが発生しません。

つまり、ギガホ/ギガライトにするべきか、旧プランを継続するべきかと考える際に、スマホおかえしプログラムのことを考える必要はありません。

完全に切り離して考えましょう。

 

スマホおかえしプログラムを利用するなら、購入時に割引クーポンを使うと損をする

機種変更の際、スマホおかえしプログラム適用機種を購入するとします。その際、各種割引クーポンを利用したとしたら、結果的に利用したポイント分の一部、損をしてしまう可能性があります。

それはつまり、購入時にまず割引クーポン分を本体代金総額から割引し、その残りを割賦にする形になるためです。

そうなると、2年後に機種変更をしたとして、残り12回分の割賦は免除される形になりますが、同時に割引に使った割引クーポンの3分の1は捨ててしまったのと同じことになってしまうのです

これはユーザーの立場ではかなり不利になる内容です。

そういう形ではなく、総額を先に分割し、その上で最初の割賦分から順にポイント分全額割り引く、という形なら問題がなかったのですが、残念ながら割引クーポン利用時に関しては、現在もこの内容が継続しています。

 

ちなみに、スマホおかえしプログラム開始当初は、dポイントの利用に関しても同じような問題がありました。が、2019年9月5日受付分からは、システムが変更されて、dポイント利用分に関しては「ポイント利用前の割賦総額を36回均等に分割」し、その上で最初の支払いからポイント利用分を割引していく形になりました。

 

 

これにより、スマホおかえしプログラムを2年後に利用したとしても、捨ててしまうことになるポイントは発生しなくなり、ユーザー有利になります。ちなみにスマホおかえしプログラムを申し込みしない場合のポイント充当については今まで通りです。

 

まぁ、この件に関しては、変更されて嬉しいというよりも、そもそも初めからこういう仕組みでなければ利用したdポイントの一部がほぼ確実に無駄になってしまうのでおかしい、という気分の方が大きかったので、どちらかというとようやく変わってくれたか、という感じではあります。

ちなみに、2019年9月4日までにスマホおかえしプログラムを申し込みしポイントを利用していた場合には、その分については従来通りの運用になってしまい救済措置はありません。この点は非常に残念な点と言えます。

 

割引クーポン利用に関しては最初に説明した通り、引き続きせっかく使ったクーポン分全額は引けない可能性があるのですが、そのクーポンがドコモから無条件で出されたクーポンならやむを得ないところもあります。

ただ、例えばdカード GOLDの年間ご利用額特典のケータイ購入割引クーポンのように、自分で権利を獲得して申し込みをする分については、どうしても無駄になる部分が出てくるともったいなさを感じるので、スマホおかえしプログラム対象機種を購入されるのであれば、あえてケータイ購入割引クーポンは選ばず、別のクーポンを選択した方がいいかもしれません。

 

スマホおかえしプログラムと下取りプログラムはどちらがお得なのか問題

ドコモでは、利用していたスマホを下取りに出すことで、機種購入代金を割引してもらえる「下取りプログラム」がずっと以前から実施されています。

では、同じように端末を返却するのであれば、スマホおかえしプログラムでなくても下取りでもいいのではないか、という疑問がわくと思います。むしろそちらがお得なケースはないのでしょうか。

 

実際のところ、下取りの方がお得になるケースは、あり得ます。どういうケースかというと、対象機種の返却時点での割賦残金総額(12回以内)を、下取り価格が上回った場合、ですね。

完全に機種とタイミングによりますので何とも言えませんが、スマホおかえしプログラムを利用とするタイミングで、とりあえず下取りに出した場合いくらになり、そちらの方がお得になることはないか、確認することは大事です。特に、下取り価格が比較的下がりにくいiPhoneの場合はなおさらです。

この点、忘れずに覚えておきましょう。

 

36回割賦を選択しなければならないため、dカード/dカード GOLDによるドコモオンラインショップ購入時のdポイント2倍が適用しない

ドコモオンラインショップで機種購入をする場合、dカード/dカード GOLDで一括購入をすると、dポイントが2倍もらえる、という特典があります。そのため、基本的に可能な限り割賦にせず一括購入を選ぶことをお勧めしているのですが、スマホおかえしプログラムを適用させようとする場合、必ず36回割賦を選択する必要があるため、dポイント2倍をもらうことができません。

特にハイエンド機を購入する場合には、金額も大きいのでその分もらえるdポイントも大きく、それが2倍になると結構影響が大きいので、スマホおかえしプログラムを申込するために一括購入できないのは、なかなかにダメージが大きいです。

とはいえ、確実にスマホおかえしプログラムを2年後に利用する可能性が高いのであれば、やはりdポイント2倍よりもスマホおかえしプログラムを選択した方がお得なので、そこはやむを得ません。

ただ逆に、スマホおかえしプログラムを2年後、利用する可能性は低いと考えられているのであれば、36回の分割払いを選ばず、dカード/dカード GOLDによる一括購入でdポイント2倍をもらった方がお得です。

先々のことなので予測をするのは難しいとは思いますが、よりどちらが可能性が高いかを判断して選びましょう。→「ドコモオンラインショップでの機種変更/購入がリアル店舗より圧倒的有利な件

 

スマホおかえしプログラムの価値

スマホおかえしプログラムの評価は、非常に難しいところです。

役に立つかどうかは、やはり「人による」ということになります。

しかし、新プランでは端末を定価で買うしかない、と思われていたところからすれば、最大3分の1の金額が割引されると考えるなら、ずいぶんマシ、とも言えますし、買い替えを頻繁に実施しない人にとっては、割引なし、ということと同義なので、これはなかなかきつい展開です。

幸い、スマホおかえしプログラム自体に料金がかかったりするわけではないのでその点は安心ですが、対象機種を購入するかどうか、よくよく考えた上で判断したいところですね。

著者

Xp

6 Comments

  1. いつも拝見しております。
    スマホおかえしプログラムですが、
    12回や24回で払う人、
    ドコモポイントを使ったり、
    機種変更応援プログラムでも、
    同じように値引きになりますが、
    どうなるんでしょうね。

    私は一括で払ってしまうのですが、
    メリットを受けれない気がしてます。

    かけ
    1. 確かにそうですね。
      ポイントは、今まで通りなら利用した分割引されて、残り分が割賦、対象機種で36回分割にすればそのうち12回分が支払不要、という形になりそうですね。
      そうなると、利用したポイント分、事実上3分の2を捨ててしまう形になりますね。。。
      確認しておきます。

      私も一括派ですし、何機種も買うので、一切メリットないです・・・。

      Xp
  2. わたしもポイントを使った場合の割賦がどうなるか気になります。

    気になるのを見つけました。
    『5月30日までに「docomo with」に加入した人がその後に対象機種を購入する場合、新料金プランのギガホやギガライトに変更してしまうとdocomo withは非適用となってしまうものの、既存の料金プランを継続すればdocomo withを適用したままでスマホおかえしプログラムを利用できるとしています。』
    旧プラン docomo withを残しつつ、2年ごとにハイスペックスマホを使いたいという人には朗報なのではないでしょうか。

    ペテルギウス
    1. ありがとうございます。確認してみます。

      スマホおかえしプログラムはプランに縛られないので、確かにそうなるでしょうね。
      ちょっと今回、個人ごとに様々なパターンがありすぎて何がお得なのかわかりにくいですが、ある種自由度が高まった部分もありますよね。

      Xp
  3. 調べて頂きありがとうございます。
    やはり、そうでしたか、
    dカードGOLDで、機種変更に向けて
    ポイント貯めてるのになんだかなあ。
    って感じです。

    今後の機種代がどうなるのか気になります。新製品の発表前とか、三月末とか、
    値下げされるのか。

    全体に値下げより、値上げされた印象に思うのは私だけじゃないように思います。

    かけ
    1. 端末代金含めて考えると、全くその通りですね。
      今に始まったことじゃありませんが、総務省が動けば動くほどおかしくなるといういつもの流れです・・・。

      まぁ端末代金と料金を分離して、ある種わかりやすくはなったのかもしれませんが・・・。

      Xp

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