例えば冷蔵庫や洗濯機などの白物家電や冷暖房エアコンのような季節家電を購入しようと考えた場合に、各メーカーの様々な機種を前にして、「どれが一番お勧めなんだろう? 一体どうやって選べばいいのだろう?」と途方に暮れた経験はないでしょうか。
私もよく家電量販店に足を運んでカタログと実物と値段を見比べたりするのですが、実際のところ何をどう選んでいいのかさっぱりわかりません。
この気持ちは、スマートフォンにおいても実は同じではないかと思います。
多少知識があると、「iPhoneがいいよ!」とか、「XperiaかGalaxyの方がいいかも」とか、いろんな意見が出てきますが、本当に初めてスマートフォンの世界に足を踏み入れようとしている人たちは「iPhoneとスマートフォンって何が違うの?」というところからスタートします。
そのため、何をどう選ぶことが正解なのか、全くわからないと思います。
そこで今回は、そうした「初めてのスマートフォン」をこれから利用しようと検討している人のための、機種の選び方についてまとめて、お勧め機種をいくつか出してみました。
スマホで何をしたいのか、価格はどのくらいまで許容できるのか
これからスマートフォンを利用しようと検討している場合に必ず意識しておく必要があるのが、「スマホで何をしたいのか」ということと、「スマートフォンの価格はどのくらいの金額まで受けいれることができるのか」、という点です。
やりたいことと金額的な許容ラインを見極めながら、両者でバランスをとっていきます。
安すぎると欲しいと考えている機能が付いていない、ということもあります。これは家電と同じですね。安いほどに性能が落ち、高いほどに性能が高くなるのはスマホも家電も基本的には一緒です。
そのため、価格を見ながらも自分がスマホを利用するにあたって、どうしてもこの機能だけはついていて欲しいと考える機能がついているかどうかを判断する必要があります。
とはいえ、それはなかなかハードルが高いですよね。本当に初めてスマホを選ぶ際は、「何をしたいのかと言われても、何ができるのかがわからない」という状態だと思います。
そこで、チェック項目リストを作ってみます。
防水防塵・耐久性 | 電池の持ち | 操作のしやすさ |
大きさ・重さ | 画面の見やすさ | テレビ(ワンセグ/フルセグ) |
補償の充実具合 | 通話品質 | カメラ性能 |
価格 | おサイフケータイ | デザイン・人気 |
最近のスマートフォンでおおよそ重視されることが多い項目を集めてみました。
上記表の中から、「あ、この機能は重視したいな」という点があればそこを選んでおきましょう。
例えば、頭金含む総額が安く手数料も一切かからないドコモオンラインショップで買い替えをする場合には、どうしても対面で相談をすることができないので心細く感じてしまうこともあるかもしれませんが、上記項目に優先順位をつけてそのままドコモインフォメーションセンター(ドコモのケータイから「151」・一般電話から「0120-800-000」)に相談すれば、ある程度の機種を絞って選んでくれると思いますので簡単です。
ただ、そうした手間すら省略できるように、この記事の後半では、この表を元に、お勧め機種をご案内していきますので、是非参考にされてください。
価格のマジック・発売時期とタイミング
旧機種は安く、タイミングが合えばお得に
スマートフォンを購入する際の価格に関しては、前述したように基本的には性能が高い機種が価格も高く、性能が落ちるごとに価格も下がっていきますが、実はその基本の枠内に収まらないケースがあります。
それはどういうケースかというと、スマートフォンの発売された時期と、購入するタイミングによって違いが出てくるのです。
発売された時期については比較的理解しやすいと思います。家電などと同じです。
つまり、たとえ性能が高い機種だったとしても、発売されてからの期間がある程度経過しており、旧モデルとしてドコモができる限り早く在庫を減らしたいと考えている機種であれば、当然のことながら価格は下がります。
これは世の中の様々な商品に当てはまるメカニズムです。
そしてもう一つが、購入するタイミングなのですが、スマートフォンは季節家電とは異なり年間を通して一定の需要がある商品ではあるものの、季節家電のような「売れやすい時期」と「売れにくい時期」があるのです。
スマートフォンの「売れる時期」は、年度末で人が大きく動き、学生が次の学年に上がる準備を始める3月です。
次に、毎年iPhoneが発売される9月です。
心あたりがあると思いますが、多くの人の財布の紐が緩みやすいクリスマス前から年末年始などには、数多くの大売り出しやキャンペーンが、様々な業種で行われていると思います。
それと同じで、スマートフォンの世界でも、売れやすい時期にはそれを見越した大々的なキャンペーンが展開されたりするわけです。
そのため、このキャンペーンにうまく乗れるかどうかが、スマートフォンをうまく購入できるかどうかの分かれ目となります。→「初心者が陥る『買い替えてはいけない月』の機種変更・新規契約」
もし価格にこだわりたい場合には、スマートフォンの発売時期と購入するタイミングにはよくよく注意するようにしましょう。→「ドコモのキャンペーンまとめ」
わかりにくい価格表示
※2019年6月1日以降は、この仕組み自体完全になくなりました。
もう一点、スマートフォンを始めて購入する際にどうしてもわかりにくいと感じられる点としては、「実質〇〇円」「一括〇〇円」という言い方・表示です。
これは本当にスマホ販売時の闇でもあるのですが、「で、一体総額いくらでどっちが安いの!?」と慣れた人でも感じることがあるポイントです。
この内容を完全に理解するためには、「月々サポート/端末購入サポート」という仕組みを理解しなければなりませんので、ここでは解説しません。
最も単純に理解する方法として、以下のように考えましょう。
「一括〇〇円」は、一括で購入した場合の合計金額。
「実質〇〇円」は二年間買い替えをせずに利用した場合の実際の総支払額。
どちらも「二年間利用する」ことを前提とするなら、一括1万円でも実質1万円でも結果的にはまったく損得はありません。
もっと詳しく知りたい、という場合には「月々サポートと端末購入サポートの違い」を参考にされてください。
重視するポイント別お勧め機種:2019年夏(6月以降)
重視する項目別に、お勧め機種を案内していきます。
各項目について、薄緑色にしている項目は、その項目を重視しているならお勧め、という意味合いです。色がついていない項目は性能が低いという意味ではありません。
また、色付きの項目が多いからといって全体の性能が高いというわけではなく、性能の幅が広い、と解釈していただければと思います。
周辺国との関係悪化を鑑み、韓国・中国メーカーのスマートフォンを選びたくない方
2019年時点、日韓関係が完全に冷え込んでいます。中国関連ではHUAWEI(ファーウェイ)が何かと取り上げられ、あえて手を出したくない空気を感じられている方もいらっしゃると思います。
スマホ初心者の方の場合、そうした点は特に気になることだろうと思います。「韓国や中国メーカーのスマホは使いたくない、できれば国産スマホを」、と考えるのが普通です。
その場合、GalaxyやP20 Proがどんなに性能が高くても、一切関係なく選びたくないと思いますので、まず大前提として、その場合の選び方を解説しておきます。
まず、現在ドコモから発売されているスマートフォンの中で、韓国メーカーはサムスンとLGです。
中国メーカーは、HUAWEIとZTEです。
SHARPについては親会社が台湾・鴻海(ホンハイ)含むフォックスコングループですが、親会社が韓国・NAVERであるLINEと似たようなイメージで考えていいかもしれません。それすら受け入れられない、ということであればSHARP機種も選択対象から外さざるを得ませんが、鴻海は親日の台湾メーカーなので、そこはできれば割り切りたいところです。
結果として、選択できる機種としては、SONY・Xperia、富士通・arrows、SHARP・AQUOS、Apple・iPhoneということになります。Appleはアメリカですが、アメリカ製だから嫌だ、という話はあまり聞いたことがないので、「あり」にいれました。
以下のお勧め機種は、その辺りを一切考慮せず、いいものはいい、ということで案内していますが、気になる方は該当メーカーは除外して考えられてください。
総合力・カメラ性能がお勧め:Galaxyシリーズ
防水防塵 | 電池の持ち | 操作のしやすさ |
大きさ・重さ | 画面の見やすさ | テレビ (ワンセグ/フルセグ) |
補償の充実具合 | 通話品質 | カメラ性能 |
価格 | おサイフケータイ (Apple Pay) |
デザイン・人気 |
カメラ機能がとにかくずば抜けていいGalaxyシリーズは、総合力にも優れ、iPhone以外の機種がいい、という方には一番にお勧めしたい機種の一つです。私も現在メイン端末の一つとして利用しています。
Galaxy S9+/Note9だとデュアルカメラ、Galaxy S10/S10+ではトリプルカメラを搭載しています。
初心者の方があったら嬉しいと感じる機能の一つ、テレビ機能が搭載されていますので、同梱のテレビアンテナケーブルを利用することで、いつでもテレビ視聴が可能です。
ただ、そのアンテナケーブルを持ち運びしないとテレビが見られない点は要注意です。
とはいえ、非常に高いレベルで全体のバランスが取れているGalaxyシリーズは、価格さえ気にならなければ一番にお勧めしたい機種です。
関連記事:「Galaxy S9+ SC-03Kに機種変更してみた」「Galaxy Note9に機種変更したら最高すぎた話」
「Galaxy S10/S10+を実際に触ってみた感想評価」
総合力・価格の安さでお勧め:Xperia Ace SO-02L
防水防塵 | 電池の持ち | 操作のしやすさ |
大きさ・重さ | 画面の見やすさ | |
補償の充実具合 | 通話品質 | カメラ性能 |
価格 | おサイフケータイ |
デザイン・人気 |
Androidスマートフォン(iPhone以外のスマホのこと)の中では、非常に人気の高いSONY製スマートフォンXperia(エクスペリア)。そのスタンダードモデルとして6月1日に発売されたのが、Xperia Ace SO-02Lです。
どのような希望にもある程度対応してくれる上、価格も安めの総額48,600円、リーズナブルな機種と言えます。
通話品質の部分では、VoLTE(HD+)に対応しているため、対応機種同士の通話は非常にクリアな音質で利用することができます。これは、実際に利用してみるとその音質の良さがよくわかります。→「ドコモのVoLTE(HD+)の実力!」
注意点としてはテレビには対応していないという点や、カメラだけで比較すると、GalaxyやiPhone、HUAWEIなどに及ばないという点です。
同じXperiaシリーズとしては、Xperia XZ3やXperia XZ2 Compact、さらに最新機種のXperia 1などもありますが、どれもハイエンドモデルのため、価格が高めです。
価格を最優先してXperiaを選択するなら、現時点ではXperia Aceが一番のお勧めと言えます。→「ドコモのXperia Ace SO-02Lに機種変更レビュー」
なお、5月31日まで非常に安くお買い得だったXpeira XZ2 Compactですが、6月以降もXperia Aceと比較するとそこまで高くはなく、スマホおかえしプログラムを2年後に利用する前提ならむしろXperia Aceよりも安いため、こちらも引き続きお勧めです。
電池の持ち・価格の安さ・割れにくく洗える点がお勧め:arrows Be3 F-02L
防水防塵・耐久性能 | 電池の持ち | 操作のしやすさ |
大きさ・重さ | 画面の見やすさ | テレビ(ワンセグ) |
補償の充実具合 | 通話品質 | カメラ性能 |
価格 | おサイフケータイ |
デザイン・人気 |
arrows Be3 F-02Lは、2019年夏モデルの中でも電池の持ちが良く、なおかつ格安の料金で購入できます。
操作性や画面の見やすさも決して悪くはありませんが、他の機種との相対評価として上記で「お勧め」は外しています。重さも、かなり軽い部類なので女性の方にもお勧めできます。ディスプレイも前機種と比べれば大きくなりました。
カメラも普通に使う分には全く問題ありませんが、画質にこだわる方は実機等で確認しておいた方がいいでしょう。
大きな特徴として、落としても割れにくく、泡タイプのハンドソープで洗えるという特徴を持ちます。
性能よりもとにかくスマホ本体の価格と毎月のコストを抑えたい、という方にお勧めです。
関連記事:「ドコモのarrows Be3 F-02Lは日本製の「割れにくい・洗える」スマホ」
長く人気を集める・AQUOS sense2 SH-01L
防水防塵 | 電池の持ち | 操作のしやすさ |
大きさ・重さ | 画面の見やすさ | |
補償の充実具合 | 通話品質 | カメラ性能 |
価格 | おサイフケータイ (Apple Pay) |
デザイン・人気 |
AQUOS sense2 SH-01Lは、とにかく価格が安い上に、docomo with対象機種である、ということが大きな特徴でしたが、docomo withは受付が終了してしまったので、単純に「価格が安い機種」になりました。
その端末価格は、ドコモオンラインショップ価格で31,104円なので、24回割賦で月々1,296円、36回なら864円です。この安さに加えて性能も決して悪くはありません。
初心者の方向けに、AQUOS便利機能として「かんたんモード」も搭載しており、ディスプレイも明るく、初めての方、年配の方にもしっかり対応できるスマートフォンです。
関連記事:「ドコモのAQUOS sense2 SH-01Lに機種変更して操作してみた感想評価」
新トレンドに乗りたい方にお勧め:iPhone Xs
防水防塵 | 電池の持ち | 操作のしやすさ |
大きさ・重さ | 画面の見やすさ | |
補償の充実具合 | 通話品質 | カメラ性能 |
価格 | おサイフケータイ (Apple Pay) |
デザイン・人気 |
iPhone Xsは2018年9月21日発売された、最新iPhoneです。
トレンド中のトレンド、最新iPhoneが欲しいなら、迷わずiPhone Xsを選びましょう。
操作のしやすさや画面の見やすさは以前からずっと変わらず、さらに洗練されています。今のiPhoneにないものは、せいぜいテレビ機能くらいのものです。
ただ、価格の高さはやはりどうしても気になるところかもしれませんので、初めてスマートフォンを使うのに最新iPhoneを買う必要があるのか、と悩まれる方もいらっしゃるでしょう。
その辺りの気持ちは確かにわからなくもないのですが、初めてだからこそ使いやすいいい機種を選んでおく、という考え方もあるので、人それぞれの判断次第ですね。
個人的には、買って後悔をすることはまずないと思います。お勧めです。
関連記事:「ドコモのiPhone Xsに機種変更してSIMロック解除してみた」
購入は必ずドコモオンラインショップにて
ドコモの新規契約や機種変更は、ドコモショップや家電量販店で実施するのが当たり前、と思っている人はまだまだ多いと思いますが、実際のところ、そうしたリアル店舗よりも、ドコモオンラインショップでの購入の方が確実にメリットがあります。
それは、本体価格総額が、ドコモオンラインショップは安いためです。
オンライン購入を選んで浮いたお金で家族や友人と美味しいものを食べに行くことを選択しましょう。
とはいえ、オンライン購入の操作がよくわからない、という場合には多少抵抗もあるかもしれませんが、とりあえず一度、ドコモオンラインショップでの購入にチャレンジしてみましょう。
もしこれに成功すれば、それ以降、今後一切の購入はすべてオンライン上で完結するため、わざわざ時間を作ってドコモショップへ足を運ぶ手間を完全に省くことができるようになり、機種代も手数料も完全に今までよりも浮かせることができます。
まずはドコモオンラインショップのどういう点がお得なのか、改めて確認をされてみてください。→「ドコモオンラインショップでの機種変更/購入がリアル店舗より圧倒的有利な件」
どのスマホを選べばいいのか→100%の答えはない
以上、スマホの選び方が全くわからない、という人のために、ある程度のお勧め機種を紹介してきました。
もちろんこれ以外にも多数の機種が存在していますし、選び方は人それぞれ千差万別なので絶対ではありません。
しかし、昨今のスマートフォンは基本的にスペックがかなり向上しているため、どの機種を選択しても、ある程度のことはほとんど同じようにできるため、よほどのこだわりがない限りは問題なく利用することができるとも言えます。
結果的に、どのスマホを選ぶのが正解なのか、という問いに対して確実な答えは存在しませんが、こういう希望や傾向がある人は、こういう機種がより使いやすいと思われる、というヒントをお伝えしてきました。
参考にしていただきながら、改めて機種選定にチャレンジされてみてください。
関連記事:「ドコモの機種変更にお勧め格安機種」