ドコモ・au・ソフトバンク、そしてUQモバイルやワイモバイルを含むMVNO各社と、様々なキャリアからスマートフォンは発売されています。
その中には当然「お勧めスマートフォン・お勧め機種」と表現される優良端末が存在し、ネット上でも至るところでそうした機種のランキングなどを見かけることがあると思います。
しかし一方で、「お勧めじゃないスマートフォン/買って失敗した機種」ということになると、途端に情報が減ります。
最近はスマホ全体のレベルがかなり向上しているので、「これはさすがに・・・」と感じる機種自体減ってきているということもあると思います。
ただ、それでもまだごくごく稀にではありますが、買ってがっかりした、と感じてしまうスマートフォンが存在しているのも事実です。
ということで今回は、たった1機種なのですが、これはがっかり、と感じたスマートフォンの話をしようと思います。
2018年はがっかり機種に出会っていない(5月まで)
とりあえず2018年は今のところ、買ってがっかりした、という機種には遭遇していません。もちろんドコモのめぼしい機種しか買っていないということもあるのですが、それでもスマホ全体としてかなりレベルが上がってきているのは間違いありません。
2018年夏モデルの廉価版機種に分類されるdocomo with対象機種であるarrows Be F-04KやLG STYLE L-03Kですら、かなり性能が上がってきていますし、実際に現在F-04Kについては利用していますが、全く問題ない動作をしてくれています。使いやすいです。「安かろう悪かろう」はもはや過去の話としか思えないです。
ちなみにドコモの2018年夏モデルについては全機種既に触ってみましたが、どの機種も操作性やカメラ性能など、問題を感じるレベルの機種は一つも存在しません。
私はドコモのスマホについては初代Xperia・SO-01B時代からずっと利用し続けていますが、これだけ全機種について安定したラインナップが揃ってきたのは初めてではないか、と感じるレベルの高さです。
というわけで、2018年夏モデルについては、どの機種でもとりあえず「買って間違いない」というレベルであるということは断言しておきます。
その中で、やはりスペック差は歴然として存在しているので、後は個人で必要としている水準の差がありますので、それぞれ自分で判断して選びたいところです。
関連記事:「ドコモ 2018年夏モデル・新機種の選び方」
2017年に最もがっかりした1台は・・・
では昨年、2017年はどうだったのか、というと、想像していたよりも操作性が悪く、がっかりした機種が1機種だけ、ありました。
ドコモではありません。auから2017年夏モデルとして発売された、Qua Phone QX(キュアフォン・キューエックス)です。
基本的にドコモとauは、最近はラインナップがほぼ同じなので、ドコモだから、auだから、という指摘はあまり当てはまらないのですが、Qua Phoneについてはauがau独自ブランドとして展開している機種なので、ドコモで発売されることはありません。
つまりドコモで言うところの、「MONO」とほぼ同じようなスタンスの機種と考えるといいでしょう。
Qua phoneはauブランドのため、製造メーカーは前面には出てきませんが、Qua phone QXの製造メーカーは京セラでした。ドコモユーザーには馴染みの薄いメーカーですが、京セラはKDDIの筆頭株主なので、auとは非常に繋がりが強いメーカーです。
ちなみに、この前機種のQua phone PXは、LG電子が製造メーカーだったので、同じQua phoneでも世代によって製造メーカーが異なります。Qua phone QXの後継機種であるQua phone QZは同じ京セラ製です。
さて、そのQua phone QX。
2017年にauピタットプランが開始されたのに合わせて、試みに購入した一台でした。元々auは利用していたのですが、その時期まで完全に格安SIMやドコモに契約を移してしまっていたので、改めての新規契約という形になりました。
何故この機種を選んだのかというと、iPhoneやXperiaなどメジャーな機種はドコモで購入することも多かったので、あえてドコモでは買えない機種にしたい、と思ったことと、単純に価格の安さにひかれて購入しました。
おそらくQua phoneを選ぶ人のほとんどが、その価格の安さに魅力を感じて購入に至るのではないかと思います。
元々スペックが低い機種であるということは理解していましたので、ある程度使いにくさは感じるだろうなと想定はしていました。
しかし、実際に利用してみると、想定していたよりも「使いにくい」と感じることが多いスマートフォンでした。
店頭で実機を触ってみた分では感じなかったところが、実際に利用してみると色々と見えてきた、という感じです。
カメラの性能が低い点などは想定済みだったのですが、その操作性の悪さがやはりどうしても我慢できませんでした。
カクつきがひどすぎて、全く操作が進まないというケースは一度や二度ではありません。一旦操作性が改善としたらまた止まり、という繰り返しです。
慣れてしまえば、あるいは「そういうものだ」と割り切ることができるなら、そこまで気にならないという人もいるかもしれませんが、個人的にはこのQua phone QXの操作性はNGでした。
ロースペック機種は選ばない方がいいのか
Qua phone QXにおける失敗は、2018年時点においてハイスペックな機種を選んでいる限りは起こらないと考えられます。
それほど最近のスマートフォン全体の性能は向上しており、メーカーを問わず平均点はかなり高くなっているためです。
では、逆にスペックの低い機種を選択すると同じような失敗が起こりうるのかと言うと、これも正しくはありません。
例えば、ドコモのスマートフォンでスペックが低めの機種といえば、docomo with(ドコモウィズ)対象機種が当てはまりますが、最近のdocomo with対象機種は、価格が安くスペックが低いとはいっても、ある程度の水準はクリアしてきており、何世代か前のハイスペックモデルとなら遜色のない性能を備えているからです。→「docomo with対象機種比較」
もちろん感じ方は人次第で変わるので、最新ハイスペックモデルに比べればdocomo with対象機種はどうしても劣る部分も当然ありますが、一般的な利用における不自由はないと考えられます。
事実、私が現在利用しているarrows Be F-04Kは前作と比較してもかなり性能が向上しており、使い勝手の面でもカメラ性能においても、十分この価格帯の機種としては満足できるレベルにはなってきていると感じます。→「ドコモのarrows Be F-04Kに機種変更した感想・評価」
あえてドコモで同じような使い勝手の不満が上がる可能性があるとすれば、最近で言えばMONOくらいかと思いますが、既に販売終了していますし、次に同等の機種が発売されたとしても当然性能の向上は見られると考えられることから、今後注意するとしたら、ドコモやauなど大手キャリア以外から発売されている、本当に激安の格安スマホくらいではないかと思います。
故障のリスクには情報収集とケータイ補償で対処するしかない
スペックや操作性における失敗は確実に減ってきており、ドコモにおいてはほとんどの機種でかなり高いレベルが実現されてきていると思うのですが、それとは別に「失敗だった」と感じてしまうケースがあるとすれば、それはやはり「故障」です。
ハード的に故障していなくても、故障ではないかと感じられる「ソフトウェア上の不具合」についても同様です。
最近私が体験した不具合では、「Wi-Fiの自動切断」があります。機種を限定せずにAndroid側の影響で起きていたような話なので、どの機種と名指しはしませんが、とにかく不便でした。
ディスプレイがスリープ状態になっていると、いつの間にかWi-Fiが切断されており、都度繋ぎなおさないとインターネットがWi-Fiで利用できないというものでした。
また、それと同じ機種なのですが、特定の操作をした際にフリーズしてしまう症状が見られる機種もありました。最近では珍しい気もします。大容量メモリを搭載した機種だったこともあり、明らかに特定動作によるフリーズ、というソフトウェア上の問題のような気配でした。
この該当機種は、かなりのハイスペック機種なので、珍しく外れを引いたかな?という気分でしたが、ソフトウェア更新待ちに回して今は利用していません。
とはいえ、購入時点で故障やソフトウェアの不具合を予測することは難しいため、ある程度はとにかく買ってみるしかない、という状況は以前から変わっていません。特に発売直後の機種については、まだ利用者の声も聞こえてこないのでどうすることもできません。
そうしたリスクを回避したければ方法は一つ。多くのユーザーが購入し、その使用感がネット上に上がってきたのを確認した上で購入するしかありません。
それでも100%故障や不具合から逃れられるわけではないので、やはり万が一のためのドコモのケータイ補償サービス加入は必須と言えます。→「外してはいけないケータイ補償」
お勧めじゃない機種を探すよりお勧め機種を探そう
物事はプラスの側面からだけではなく、マイナスの側面から検証するのも大事だとは思いますが、ことスマートフォン選びに関してマイナス面から入ると、最終的にはどの機種も選べなくなってしまいます。
何故なら、どんな機種でも100%満足できるということはないですし、同じく100%故障しないということはないからです。
不満を感じたユーザーがいれば、今の時代簡単にSNSなどを通じてネット上にその情報は拡散します。それがたとえ、100万件に1件の不満であったとしても、拡散されたその情報を見つけてしまえば、「あぁ、この機種にはこういう欠点があるのか」と思い込んでしまいます。
むしろ人気があり販売数の大きい機種ほど、ネガティブな情報が出てきやすいのは確率的にはやむを得ないこととも言えます。
今回ネガティブな内容で紹介したQua phone QXについても、確かにがっかりはしましたが、コスト面で優れているのは間違いないですし、感じ方が違えば「まったく問題なく使えるよ?」という方もいると思います。
そのため、できればマイナスの意見は参考程度にしながら、いい面をしっかり訴求してくれている情報を優先するのがお勧めです。
ドコモの2018年夏モデルについては、それぞれ実際に購入し、利用した上で感想・評価をご案内していますので、是非参考にされてください。
関連記事:「ドコモ 2018年夏モデル・新機種の選び方」